とあるゲームショップ。
店員の市川さくらに
とある男の脅威が忍び寄る…。
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とあるゲームショップ。
バイトスタッフの木藤孝雄(きどうたかお)と、
市川さくら(いちかわさくら)は何やらこそこそと話していた。
木藤孝雄はどちらかというとイケメン、という言葉がふさわしい人物。
そして市川さくらは、愛嬌のある感じの子で
髪を後ろでまとめている。
夜会巻きと言われる髪型をしている。
「あの、お客さん、ちょっとキモくないですか?」
さくらがそう言うと、
木藤も笑いながら「そうだな。さっきから フーフーと息も荒いしな」
「家にエロゲーしか無いんじゃねぇの?」
木藤が言うと、さくらも笑って言う。
「なんですかそれ~~
気持ち悪いですよ~~」
木藤は、さくらに密かに好意を抱いていた。
自分より半年遅れで入ってきたさくらは、
後輩としても女性としても魅力的だった。
自分と同じ、大学生らしい。。
その時だった、
いかにもオタク、という感じの風貌の
太ったメガネの男がさくらたちの方を見た気がした。
木藤は一瞬警戒する。
聞こえてしまったのか…と?
さくらもその視線を感じてか、
表情からは笑みが消えていた。
しかし、男は何事も無かったかのように目をそらした。
そしてハーハー言いながらゲームを見ている
「うわ~~キモかったです~」
さくらが言う。
「ふぅ…クレームになるかと思ったよ」
木藤もほっと胸をなでおろした。
「どうしたんですか~?先輩?」
もう一人出勤していた、
アルバイトスタッフの中では一番新人の
山西 明美が言う。
「いや、何でもないよ」
木藤が明美の方を見て笑いかける。
その時だった。
「ふぅ~今、笑いましたよね?」
気が付くと、男がレジまでやってきていた。
その体からはキツイ体臭がする。
体ぐらい洗えよ
木藤はそう思った
「どういう意味でしょうか?」
さくらが営業スマイルで接客している。
すると、男が突然、カウンター越しにさくらの
頭をつかみ、さくらにキスをした。
「なっ~~~や、、やめ~~~~~」
さくらが叫びかけたが、
男が唇を無理やり押し付けた。
オタク男と、可愛らしいさくらがキスをしている。
木藤は慌てて止めに入った。
木藤が男を引きはがすと、男もさくらもその場に倒れてしまった
男のリュックが重い音を立てて、床に落ちる。
「おい、さくら!」
「先輩!」
木藤と後輩の山西が駆け寄る。
幸い、店に他のお客さんはいなかった。
平日昼間なのも良かったのだろう
「さくら!しっかりしろ!」
いかにもな男に突然キスされて、さぞショックだったのだろう。
さくらの身を案じながらも木藤は、
何で男まで倒れてるんだ!?と苛立ちをあらわにした
するとさくらが目を開いた
「うっ…」
「大丈夫か、さくら?」
木藤が訪ねると、
さくらがキョロキョロして自分の手や体を見ている
「どうした?大丈夫か?」
木藤が聞くと、さくらが突然満面の笑みを浮かべた
「うわ~~すご!
本当に僕がさくらちゃんになってる!」
目の前のさくらが 突然、笑いながら意味の分からない言葉を行った
そして、さくらは自分のバッグのところに歩いていき、
バッグをあさりだした
「女の子なら、持ってるよな~」
さくらが下品な笑みを浮かべている。
そして、さくらは自分のバッグから鏡を取り出すと、
鏡で自分の姿をまじまじと見つめている。
そしてさくらはスカートを嬉しそうに触っている。
「おい、どうしたんだよ!」
木藤が心配して叫ぶと、さくらは初めて木藤を見た
「…お前ら、僕のこと笑ったよね?
お前も、そこの女も、さくらちゃんも。」
さくらが、自分のことを別人のように言う
「あ・・・何を言って・・・?」
「僕さーいつもここにきてたんだけど、
来るたびにお前ら、僕のコト笑うんだよね。。
だからさー、仕返ししてやろうと思って。
うひひひ」
さくらが気色の悪い笑い声をあげる
「で、ネットである薬を手に入れたんだよ。
自分の魂をキスすることで、相手の中に送り込んで
その体を支配できるって薬をさ」
さくらが笑顔で言う
「僕も最初は嘘だと思った。
でも、本当だったみたいだな~
うひゃひゃひゃ」
さくらがスカートをいじくりまわしながら言う
「せ、、先輩!冗談が過ぎますよ!」
後輩の山西が言うと、
さくらが笑った。
「冗談?僕は本当のコトを言ってるんだよ。
これからは僕がさくらちゃん…
いや、、
私がさくら よ♪」
そう言うとさくらは自分の服の匂いなどを嗅ぎはじめた。
完全にヘンタイだ。
「ちょ、、やめろよ!
あんなキモいヤツのふりするなんて!
冗談にしちゃ…」
「キモいキモいうっせぇんだよ!」
さくらが、普段の話し方とはまるで違う雰囲気で
木藤らをどなりつけた。
木藤はその目を見る。
その目には涙が浮かんでいた。
この涙は嘘ではない。
心底悔しがっている表情だ
「まさかーーー本当に…」
「そうだよ」
さくらが愛想なく言う
「さて、、とりあえず人が入ってくると面倒だ。
シャッター閉めろ」
さくらが低いトーンの声で言う。
こんな声聞いたことない。
後輩の山西が涙を浮かべている
「先輩…やめてください!
もとに戻って下さい!」
木藤は、ただならぬ雰囲気を察して、
しぶしぶ店のシャッターを閉めた。
「元に戻る?」
そう言うと、さくらが倒れている男のところに近づいていった。
「こんな体に戻るのはごめんだな!」
そう言うと、元々自分の体だったであろう男の頭を
力強く踏みつけた
「ははっ!僕は生まれ変わった!最高だ!」
さくらが邪悪な笑みを浮かべている
「お、、おい!さくらを返せ!」
木藤が言うと、さくらが振り向いた。
「、、そうだな。勿論返すさ。
僕も、僕を馬鹿にするようなヤツの体には居たくないからな
でもさ~~散々僕を馬鹿にした罰は受けてもらわないとな
お前らにも、さくらちゃんにも」
さくらが言う。
その目つきから、木藤は狂気を感じ取った。
「さ~~て」
そう言うと、さくらが乱暴に自分の髪を止めているピンを引っ張り剥がした。
結ばれていた髪は垂れ下がり、
普段見ない、ストレートヘアーのような感じになっていた。
「さくらの復讐、始めま~す♪」
さくらは可愛らしく、そして冷徹に木藤らにそう言い放った。
続く
コメント
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うわぁ、男に憑依した女は自分の身体の匂いを嗅ぐって本当にエロすぎです![絵文字:v-218][絵文字:v-10]
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> うわぁ、男に憑依した女は自分の身体の匂いを嗅ぐって本当にエロすぎです![絵文字:v-218][絵文字:v-10]
ご覧いただきありがとうございます!
本人以外が見たら、驚きの光景ですよね汗