<憑依>黒き雫②~欲に呑まれる者~(完)

①にもどる!

”黒き雫”となって
使用した人間を欲望に染めていく副作用を持つ憑依薬ー。

そうと知らずに幼馴染を助けるために憑依薬を使った男は暴走ー、
それを止めるために、その友人も憑依薬を使ったもののー…?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーーー…」
葵に憑依した英吾の親友・泰樹は
葵の身体で安堵のため息を吐き出していたー。

”厄介な彼氏”と葵が無事に別れられるようにと、
葵に憑依した英吾ー。

葵と、その厄介な彼氏を無事に別れさせることには
成功したものの、憑依薬の副作用ー、通称”黒き雫”によって、
英吾は欲望に魅入られてしまい、
葵の身体で好き放題しようとし始めたー。

そんな英吾の暴走を見かねて、
泰樹をやむを得ず、まだ残っていた憑依薬を利用しー、
”英吾”の上から葵に憑依したー。

正直、”上から憑依する”という行為が
どういう影響をもたらすのか分からなかったものの、
結果的には英吾を抑え込んで、泰樹が葵の身体を支配することが出来たー。

「ー全くー…」
葵の身体で、泰樹はそう呟くと、
「でも、アイツを止めることができたのはいいけど、
 これからどうすりゃいいんだ?」と、
戸惑いの表情を浮かべるー。

葵の身体から泰樹が抜けた場合は、
また英吾が葵を支配することになるだろうし、
どうにかしないといけないー。

「ーーと、とりあえず、家の中を片付けておかないとな」
葵の身体は、”葵の家に帰す”ー、そういう予定で
彼氏との別れを終えた後には、葵の家にやってきていた二人ー。

とにかくまずは、少し荒れた部屋の中を片付けないといけないー。

葵に憑依した泰樹は、そんなことを思いながら
部屋の中を歩き始めるー。

自分の髪と比べると圧倒的に長い髪ー、
自分の身体にはない胸ー、
綺麗な手に、口から出るのは葵の声ー。

そんな状況に少しドキドキしてしまいながらも、
”ここで変なことをしたら、アイツと同じだー”と、
そう自分に言い聞かせながら、
部屋の後片付けを進めていくー。

片付け終わったら、英吾をどうするかを考えて
対策を打った上で葵の身体から抜け出すー。

泰樹は、そんな風に考えていたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「へへへ♡ へへへへへっ♡ すげぇ…♡」

1時間後ー

葵の部屋の中では、葵が邪悪な笑みを浮かべながら
自分の胸を夢中になって揉み続けていたー。

「ーへへへへ…すげぇ…盛岡さんの身体ー…
 気持ち良すぎるだろ…ひひっ♡」
葵は下品な笑みを浮かべながら
さらに自分の胸を揉むと、
既に唾液で汚れている”鏡”の方を見つめたー。

唾液で汚れているのは、
既に”憑依されている葵”が先程
鏡を舌で舐めたり、鏡にキスをしたりを
繰り返していたからだー。

「ーーへへへへ…
 わたしともっとキスしよ♡」

葵はそう言葉を口にすると、
はぁはぁ言いながら、夢中になって鏡にキスをし始めるー。

欲望に染まり切った表情で、
鏡へのキスを続ける葵ー。

葵に憑依した英吾を止めようとして、
その上から憑依した泰樹もまたー、
憑依薬の副作用ー、通称”黒き雫”の影響を受けて
欲望に染まってしまったー。

”俺はあいつみたいなことはしないー”と
強い意思を持って、部屋の片づけをしながら、
英吾をどうにかする方法を考えていた泰樹ー。

しかし、”俺が抜けたら英吾のやつがまた、盛岡さんのことをー”と
思っているうちに、
”どうせ盛岡さんが好き放題されるなら、俺が好き放題した方がいいんじゃね?”
などと、そんな風に思い始めてしまったー。

もちろん、本来の泰樹であればそんなことは考えなかったし、
思わなかったー。

けれどー、”黒き雫”ー、
憑依薬の副作用にはどんなに精神力の強い人間であっても
抗うことは出来ないー。

”精神力”の問題ではないのだからー…。

次第に欲望に飲み込まれた泰樹は葵の身体を
弄び始めて、今のような状況に至っているー。

「ーへへへへへー
 もっともっともっとー…もっと見せろ」
葵は服を引き千切りながら、ゲラゲラと笑うー。

その目は欲望に満ちていて、
憑依されるまでの葵の面影はもちろん、
憑依している泰樹の面影も
まるで感じられないようなー、
そんな状態になってしまっていたー。

がー、その時だったー。

「ぐっ… うぅぅぅぅ???」
突然、奇妙な呻き声を上げながら、頭を押さえ始める葵ー。

そしてー…

「ーおい!泰樹!!よくも、盛岡さんの身体を奪ってくれたな!」
葵が、そんな言葉を口にし始めるー。

「ーなっ…!英吾ー…!お、お前…!?」
葵が続けてそんな言葉を口にするー。

「ー盛岡さんの身体を貪り尽くすのは俺だ!」
「何だと!?引っ込んでろ!」

葵が一人で”誰かと会話しているような”
言葉を口走り続けるー。

表情もコロコロと変わり、
明らかに”異常”な状態ー。

そうー、葵に先に憑依した”英吾”の意識も
表に出てくるようになってしまい、
泰樹と英吾が、お互いに葵の身体を使って
言い争いを始めていたのだー。

二人ともムキになって葵の身体を触り始めるー。

「おい!!やめろ!」
「俺が盛岡さんの身体でイクんだ!」

二人は欲望まみれの会話を繰り広げながら
やがて、葵の身体で”絶頂”を堪能するー。

狂ったように喘ぎながら
それでも二人で”葵”の身体を奪い合うー。

「おいっ!!!勝手に左手を動かすな!」
「ーうるせー!」
「こうなったら力づくでも止めてやる」

葵はそう叫びながら包丁を手にすると、
それを振り回し始めるー。

もちろんー、二人とも”葵”に憑依している状況では
そんなことをしたところで何の意味もないー。

やがてー、葵の身体を巡って
葵の身体に憑依したまま、家の中で暴れ回る二人ー。

近隣の住民も、葵の部屋から聞こえて来る
葵の怒鳴り声や叫び声ー、時に悲鳴を聞いて
”ただ事ではない”とそう思ったのか、
慌てて警察へと通報してしまうのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・

やがて、警察官が到着するー。

警察官の丸川 真司(まるかわ しんじ)は、
表情を歪めながら
部屋の中を見回わすー。

すると、包丁を自分自身に突き立てて
笑みを浮かべながら倒れている葵の姿を発見したー。

「ーー!」
真司は驚いたような表情を浮かべると同時に
”大丈夫か?”と、そう声を掛けるー。

しかし、葵は返事をしないー。

「ーーっ」
脈はあるー。
死んではいないー。
が、意識を失っているー。

真司は共にこの場所にやってきた別の警察官に対して
「すぐに救急車を」と、そう言葉を口にすると、
別の警察官がそれに従い、救急車を呼び始めるー。

葵に憑依した英吾と泰樹は
葵の身体を巡って争っていた末に、
最後は自分自身の身体を刺してしまって、
そのまま瀕死の状態に陥っていたのだー。

「ーー」
やがて、救急車が到着して葵が搬送されていくー。

そんな様子を確認しながら真司は小さくため息を吐き出すー。

”外部から人が侵入した形跡はなかったー
 いったいどういうことだー?”

戸惑う真司ー。
あの子が、自分で自分を刺したのだろうかー。

しかも、笑ったままの表情で意識を失っていたのも気になるー。
笑いながら自分を刺したとでも言うのだろうかー。

「ん…?」

その時だったー
真司は部屋の中に置かれたままになっていた
”ある容器”を見つけてしまったー。

それはー”憑依薬”と書かれた容器ー。
その近くに雑に置かれていた説明書を手にした真司は、
静かに首を横に振るー。

”そんなことできるはずがない”と、
そんな反応だろうかー。

しかし、真司は少し考えるような表情を浮かべていたものの、
やがてその”憑依薬”が入った容器を回収ー、
誰にもそのことを伝えずに、その現場を去ってしまったー。

もちろんー、警察官である真司は
それを悪事に使おうとしたわけではないー。

”憑依”などと言うことが実際にできるとも思えないー。
ここに住んでいた大学生の”悪戯”だろうと、そうも思うー。

ただ、もしー
もしも、本当に”憑依”できるのだとすればー、
いつの日か、人助けにー、
何か事件の解決に役立つかもしれないー。

そんな直感で、真司はその”憑依薬”を回収したー。

別に、法律的にアウトなものを回収したわけではないー。
もちろん、大学生の家から勝手に持ち去ることは
良くないことではあるものの、
真司は、それを直感的に”回収”してしまったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それから数か月が経過したー。

葵は一命を取り留めたものの、
昏睡状態が続いていて、
現在のところは目を覚ましていないー。

”身体”自体のダメージは既に回復しているー。

しかし、葵、英吾、泰樹ー。
三人の意識が憑依してしまっている状況の中ー、
葵の身体に強い負担が生じて、
葵は目を覚ますことが出来ない状態が続いていたー。

本来”二人同時に憑依する”などということは
想定されておらず、
それによって予期せぬ作用が起きてしまった形だー。

がー、そのようなことは医師にも、警察にも分からず、
葵は”原因不明の昏睡状態”という状態が
続いてしまっていたー。

脳の検査をしても、身体の検査をしても、
それは”異常”として”目に見える結果”として
出て来ないために、
”この子は二人の人間に同時に憑依されているせいで目覚めないんだ”と、
いうことを突き止めることは、難しかったー。

”葵”は意識不明の昏睡状態ー、
”英吾”と”泰樹”は、憑依薬を使っているために消息不明ー。

そういった状態になってしまっていたー。

そしてー…

「立て籠もりかー…」
警察官・真司は表情を歪めるー。

同僚の刑事と共にこの日発生した
女子大生・真鈴(まりん)を人質に取って
立て籠もっている男の対処に当たっていたー。

しかし、男が立て籠もっている場所は
ポツンと存在する場所にあるお店で、
近付くとすぐに気づかれてしまうー。

犯人の男は狙撃銃のようなものを持っていて、
既に近付いた警察官が数名負傷しているー。

時間ばかりが経過し、
警察官たちの中にも焦りが生まれる中、
真司はハッとしたー。

「そうだー……”アレ”を使えば…!」
真司は数か月前に”こういう時のために”回収していた
憑依薬の存在を思い出すー。

そして、仲間の刑事に「ここは頼む」と、
そう言葉を口にすると、一旦その場から立ち去るー。

仲間の刑事たちから見えない場所まで移動すると、
真司は”憑依薬”の残りが入った容器を手に、
それを見つめたーー。

”こういう時のために”
これを回収していたのだー

”憑依薬”ー
これを使えば人質にされている女子大生・真鈴に憑依して
直接犯人を説得ー、場合によっては拘束できるー…

そう思った真司は意を決した様子で息を吐き出すと、
そのまま憑依薬を飲み干したー。
これが”本物”であってくれと願いながらー。

そしてー、真司の願いは通じたー。
憑依薬は本物だったー。

霊体となった真司はそのまま、
真鈴が人質にされている建物に向かい、真鈴に”憑依”したー。

「ーーー…!」
真鈴に憑依した真司は”本当に他人の身体に入れるなんてなー…”と
驚きながらも、犯人をどうにかして説得ー、あるいは確保しようとするー。

ちょうどー、真鈴は気絶させられていたようで、
犯人の男は”外”ばかりを気にしているー。

”これならー…”
真鈴はそう言葉を口にすると、
犯人の男の隙をついてー、犯人の男に近付くー。

そしてー、真司自身が得意とする格闘技でーー
その男をノックアウトしたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーー人質にされていた大学生が、
 犯人を無力化しましたー」

刑事が驚いた様子でそう言葉を口にしつつ、
建物に足を踏み入れるー。

”真鈴”は無事に確保され、
犯人の男は”逮捕”されたー。

「ーもう大丈夫だー」
刑事が真鈴にそう声を掛けると、
真鈴は「ありがとうございますー」と、
安堵の表情を浮かべるー。

真鈴は一度病院に搬送されることになり、
真鈴に憑依している真司は
”病院についたら、この子から抜け出せば
 救出されて病院で目を覚ましたってことにできるだろうー”と、
そう考えながら、
病院まで、真鈴に憑依していることを決めるー。

がーー
憑依薬の副作用ー”黒き雫”は広がり始めていたー。

憑依に到着したころには、
真鈴はー…真鈴に憑依している真司はー、
病院関係者に見られていないタイミングを見計らって
その胸を揉みながらー…
邪悪な笑みを浮かべるのだったー…

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

どんなに良いことに憑依を使おうとしても、
副作用で、欲望に飲まれてしまう…

そんなお話でした~!☆

…元々悪いことに使おうとしている人には
たぶん、何も影響はないデス~笑

お読み下さり、ありがとうございました~!☆!

「黒き雫」目次

作品一覧

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憑依<黒き雫>

コメント

  1. TSマニア より:

    スゴい展開でしたネ!★

    副作用が強いので警察官の真司まで…

    憑依薬…悪いことというか自分の欲望の為に使う人が95%ぐらいだと思います…自分も含めて…(*´艸`)笑

    無名さんに憑依する時は副作用の少なくお互いのカラダにも魂にも優しい憑依薬使いますネ(^_-)☆笑

    憑依薬だと色んなレースクイーンの娘に憑依しまくりますが…☆\(^o^)/☆笑

    • 無名 より:

      感想ありがとうございます~!!☆

      TSマニア様だったら…
      副作用に飲み込まれずに済むかもしれませんネ~!!

      • TSマニア より:

        さすがにTSF能力高くても黒い雫の副作用は強いので…

        悪人が使用したら副作用は確認しずらいですネ!!!!!!

        お気に入りのレースクイーンの娘達に憑依したいのデス~!!\(^o^)/笑

        • 無名 より:

          悪人が使用したら…
          副作用が出ているのかどうかは分からないですネ~!!

          レースクィーン憑依モノが生まれちゃいそうデス~笑

          • TSマニア より:

            無名さん気が向いたらでいいのでレースクイーンの憑依モノお願いしますネ(^_-)☆笑

            リクエストじゃないですよ…リクエストじゃないのデス…笑

            できれば自分みたいなレースクイーン好きな変態がいいですネ…(*´艸`)笑

            できることなら今すぐにでも

            林れむちゃんの小顔で可愛くて美白で美脚で脚長くてスレンダーなスタイル抜群のカラダに憑依してキラキラしたレースクイーンになってお仕事したり撮影されてみたいのデス~☆\(^o^)/☆笑

          • 無名 より:

            TSマニア様がレースクィーンに憑依するお話ですか~?笑

            ふふふふふ…

  2. TSマニア より:

    自分を題材としたレースクイーン好きな変態が好みのレースクイーンの娘に憑依して…

    楽しみにしてます…近い…いつかを…(*´艸`)笑

    できることなら…れむちゃんのスタイル抜群のカラダに憑依して…れむちゃんの全てを乗っとるのデス(^_-)☆笑

    ふふふふふ…うふふ…笑

    • 無名 より:

      笑~☆

      書くとしたらタイトルは「レースクィーン・マニア」ですネ~笑

      • TSマニア より:

        『レースクィーン・マニア』笑いました(*´  艸`)笑

        さすが無名さんですネ!!

        笑いも取り入れたセンスありますネ笑

        『レースクィーン・マニア』(憑依)って感じですかネ\(^o^)/笑

        自分の場合は

        れむちゃんに憑依してキラキラしたレースクイーンになってしっかりレースクイーンのお仕事して

        日頃からカラダのお手入れして年1のレースクイーン大賞目指して自分磨きして

        定期的な撮影会はもちろんしたいし

        写真集とかも出してみたいですネ(^_-)☆笑

        たまに自慰行為はしちゃいますよ\(^o^)/笑

        あと定期的に無名さんとプチ女子会したいですネ(*´艸`)笑

        • 無名 より:

          シンプルで内容が連想しやすいので、
          他の皆様にも分かりやすいタイトルですネ~!!

          撮影会~!
          女子会~!!
          楽しみたっぷりデス~!