”写真と全然顔が違うー”
入れ替わりマッチングサービスを利用した男は、
相手に騙されて、
そのまま身体を奪われてしまうー。
しかも、相手は不正を隠す工作も行っていてー…?
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「くそっ……
どうしてこんなことにー…」
加恋(誠也)は帰宅すると
鏡を見つめながら、不満そうな表情を浮かべたー。
誠也の好みとは全く異なる
癖のある顔立ちー。
入れ替わりマッチングサービスのプロフィールで使われていた
写真とは”まるで違う”顔ー。
見ているだけで腹立たしさを覚えてしまうー。
「ーふざけやがってー…」
鬼のような形相で加恋(誠也)はそう言葉を口にするもー、
鏡に映る加恋の顔も、怒りの形相を浮かべるために、
まるで、加恋に逆ギレされているかのような
錯覚をしてしまいー、
さらに不愉快な気分になってしまうー。
「はぁ…」
大きくため息を吐き出す加恋(誠也)ー。
仕方がなく、加恋の身体で胸を揉んでみるー。
確かに、今まで味わったことのないような、
感覚ー…快感を楽しむことはできるー。
「へー…へへー
こんなクソみたいな女でも、気持ちいいもんだなー」
そう言葉を口にする加恋(誠也)ー
しばらく夢中になって、胸を揉んでいたものの、
自分の顔が電源オフの状態のテレビに反射して、
”また”不愉快な気持ちに逆戻りしてしまうー。
「チッー」
胸を揉むのをやめて、加恋(誠也)は
その髪をガリガリと掻きむしるー。
肌も、入れ替わりマッチングサービスの写真に
使われていたような、綺麗な肌ではないー。
どちらかと言うと、肌荒れもしているし
シミのようなものも多いしー、
お世辞にも綺麗な肌とは言えないー、
そんな感じだったー。
「ーーっ…
いくら女の身体とは言えー、
この身体でずっと生きていくなんて冗談じゃないぞー」
そう言葉を口にしながら、
入れ替わりマッチングサービスのサイトを見つめるー。
一度、”入れ替わり”が成立した場合、
再度入れ替わることは出来ない仕組みになっているー。
と、言うのも、”異なる人間との入れ替わり”を繰り返すことで、
記憶障害を起こす事例が多く確認されているためー、
色々な相手と入れ替わる…ということは
法律の仕組みで、出来ないようになっていたー。
2人、3人程度ならば基本的には問題ないものの、
リスクは高まるために”ひとり”だけー、と
そう決まっているー。
そのためー、加恋(誠也)が、加恋の身体のまま
入れ替わりマッチングサービスを再度利用して、
別の身体とさらに入れ替わる…ということは出来ないー。
「ーーーやはり、このクソ女の
不正を暴くしかないかー…」
加恋(誠也)は表情を歪めるー。
”穂村 加恋”は、確実に不正行為を行っているー。
それは間違いないー。
誠也が最初に加恋からのメッセージを受け取った際に
プロフィールを確認した時には
別人のような美人の写真が記載されていたー。
別人の写真を使っていたか、
あるいは別人のような顔になる加工をしていたか、
そのどちらかだー。
しかし、入れ替わりセンターで入れ替わった際には
既に写真は加恋本人のものに変更されていたー。
当然、入れ替わりマッチングの規約では
自分以外の写真を使うことは禁じられていて、
特に、加恋がやったような
”悪質なプロフィール写真変更”には
厳しいペナルティが課せられる仕組みになっているー。
がー…
加恋が写真を変更した記録は、
業者側には残っていないのだと、職員の女性は言っていたー
恐らくは、これも”加恋”が何か事前に手を打ち、
仕組んでいたに違いないー。
「ーー…ふざけるなよー…
俺はお前みたいなやつには絶対に身体は渡さねぇ」
怒りの形相を浮かべる加恋(誠也)ー。
確かに、自分も下心も含めて
入れ替わりを利用しようとしていたー。
ただ、別に犯罪をしようと言うわけではないし、
この世界において”入れ替わりマッチングサービスを利用した入れ替わり”は
普通に行われていることだー。
誠也は、何もルールを破っていないー。
「ーー絶対に身体を取り戻してやるー」
加恋(誠也)は、パソコン上に表示されている
”穂村 加恋”のプロフィール画面を睨みつけながら
そう言葉を口にするのだったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
”穂村 可憐”の住所は知らないー。
がー…誠也は”ある方法”で、穂村 可憐の今の居場所を
突き止めていたー。
そのある方法とはー…
ネットで”入れ替わり前の自分の写真”をSNS上に投稿ー、
”この人を探しています”と、あの手この手で
情報収集したのだー。
”俺の顔がネット中に広まっちまうけど、
まぁ、仕方ねぇー。
身体を取り戻したら、特例でもう1回入れ替わりさせて貰えばー、
問題ねぇからなー”
加恋(誠也)はそう言葉を口にするー。
”別の入れ替わり相手”との入れ替わりは、
記憶障害のリスクが高まるためー、原則一人だけと決められているー。
そのため、加恋と入れ替わったら、
もう他の人間との入れ替わりは基本的には認められないー。
ただ、実際には2人目、3人目ぐらいまでは
記憶障害のリスクは基本的に低いために
特別な事情がある場合、2人目以降との入れ替わりが
認められるケースも存在しているー。
加恋の不正を証明することができればー…
新しい入れ替わりもきっと認められるはずだー。
そう思いつつー、加恋(誠也)は
誠也(加恋)の元を再び訪れていたー。
「ーーーー!」
誠也(加恋)が驚きの表情を浮かべるー。
加恋(誠也)は、そんな誠也(加恋)に
ゆっくりと近づいていくと、
「ー俺の身体を返してもらう」と、
もう一度、ハッキリとそう言い放ったー。
誠也(加恋)は不満そうな表情を浮かべながら
「だから、不正はしてませんし、
そっちの勘違いですよねー?
入れ替わり後は関わらない約束だったはずー」と、
そう言い放つー。
「ーーあぁ、あんたが不正しなきゃ俺もそうするつもりだったよ」
加恋(誠也)はそう言葉を口にすると、
誠也(加恋)は「いい加減にしないと、こっちにも考えがありますよ!」と、
そう叫ぶー。
しかしー…
加恋(誠也)は少しだけ間を置いてから
真っすぐと誠也(加恋)のほうを見つめたー。
「ーーいや、もうお前は終わりだー」
そう言い放つ加恋(誠也)ーー。
すると、誠也(加恋)の表情に少しだけ動揺の色が浮かんだー。
「ーーあのあと、入れ替わりセンターの人間と話し合ったよー。
そしたら、お前の”不正”がちゃんと見つかったー。
プロフィール写真、変更したよな?」
その言葉に、誠也(加恋)は
「ふ、不正が見つかったー?」と、
”信じられない”と言わんばかりの表情を浮かべるー。
「ーーあぁ。嘘だと思うなら確認してみればいいー
じきに業者の人間がお前のところにやってくるー。
お前が俺の身体でいられるのもあと数日ってことだー」
加恋(誠也)はそう言い放つとー、
誠也(加恋)は青ざめた表情を浮かべつつも
「そんな脅しにわたしが乗るとでもー?」と、そう反論するー。
しかしー、
「脅しじゃない。実際にもう入れ替わりセンターの人間が
こっちに向かってるー。
ーーだから、お前の住所を知らないはずの俺も
こうしてここに来れたんだー」
と、加恋(誠也)はそう言葉を口にするー。
実際には、SNSを駆使して”俺の身体”の居場所を
突き止めただけであるものの
”あえて”そう言葉を口にしたー。
「~~~~~~…そんな言葉に、騙されないから!」
誠也(加恋)はそう言葉を口にすると立ち去っていくー。
がー…
加恋(誠也)はニヤッと笑みを浮かべたー
”ハッタリ”だー。
不正の証拠は見つけられていないし、
入れ替わりセンターはまだ何も対応してくれていないー。
ただ、SNSを駆使して住所を突き止めたことで、
加恋に”本当に入れ替わりセンター側と話し合って対応して貰えるようになった”と
思わせー、焦らせるー。
そうすれば”加恋”は引っ掛かるかもしれないー
何かボロを出すかもしれないー。
それに、賭けたー。
立ち去った誠也(加恋)を密かに尾行していく加恋(誠也)ー。
しばらくすると、誠也(加恋)は
周囲を見渡してから、スマホを手に、
「美乃梨(みのり)、どういうことなの!?」と、
そう言葉を口にし始めたー。
”ーーーー”
加恋(誠也)は
その様子を物影から見つめながら”美乃梨ー…?”と、
表情を歪めるー。
やはり、ハッタリが効いたー。
”加恋”には協力者がいたのだろうかー。
今、電話している相手は恐らくその協力者だろうー。
「ーーそっちの職員がわたしの調査に来るってー!
美乃梨の方で、ちゃんと処理してくれるはずじゃなかったの!?」
その言葉に、物影から話を聞いていた
加恋(誠也)はハッとしたような表情を浮かべるー。
”美乃梨”なる人物が誰なのかは知らないー。
ただ、口ぶりからすると、
入れ替わりマッチング側に協力者がいて、その人物と話をしているように聞こえるー
「ーーえっ…?そんな話は出てない?そ、それってー」
誠也(加恋)が、スマホを手にしながら青ざめるー。
そこにー、加恋(誠也)が姿を現して、
スマホを奪い取ったー。
「ーあんたは誰だ?」
電話の向こうの相手に対して、加恋(誠也)は鋭い口調で言い放つー。
するとー
”あー…あなたはー……”と、電話相手が困惑した声を上げるー。
その声には聞き覚えがあったー。
「ーーーーそういうことだったのか」
加恋(誠也)は怒りの形相を浮かべながらそう言葉を口にすると、
「わ、わたしのスマホを返して!」と、そう叫ぶ誠也(加恋)を
振り払ったー。
電話相手の女ー…
加恋の協力者は、
入れ替わりセンターで、加恋と誠也の入れ替わりの対応を
行った女性職員だったー。
「ーーこういう不正、確か厳しいペナルティがあったよな?」
加恋(誠也)は怒りの形相を浮かべながらそう言葉を口にすると、
電話相手の女性職員・美乃梨と、
横にいる誠也(加恋)は青ざめながら、言葉を失うー。
入れ替わりに関する不正はー、
最低でも数十年の懲役という極めて厳しい罰則が
設けられているー。
悪質な場合は無期懲役や極刑もありうるー。
そうでもしないと、
入れ替わりの”悪用”は非常にリスクが高いためだー。
誠也に不正を突き止められた
入れ替わり相手の加恋と、入れ替わりマッチングサービスのセンター職員・美乃梨は
観念して、後日、再度話し合うことになったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
加恋は小さい頃から容姿に悩んでいて、
嫌な思いもたくさんしてきたー。
入れ替わりマッチングサービスに登録しても
マッチングが成立せず、
数少ない”友人”である美乃梨に相談したところー、
美乃梨が”協力”してくれたー。
加恋のプロフィール写真を加工し、
一時的に美人な写真にし、マッチングしたら
本来の顔に戻すー。
センター職員である美乃梨が
加恋のプロフィール画像の変更履歴を不正に削除したことで、
”何の不正もしてませんよ”というそんな状況を作り出していたー。
「ーーーーーわたしは…わたしはー…」
歯軋りをしながら、加恋は誠也を見つめるー。
入れ替わりセンターに足を運んだ加恋と誠也は
再び入れ替わりが行われて誠也は身体を取り戻したー。
加恋は「こんな顔ー…こんな顔ー!」と、
自分の顔を壁に叩きつけ始めるー。
「ーか、加恋…!」
協力者の女性職員・美乃梨は青ざめながら
そんな加恋を止めようとしつつ、
「ーーて、手を貸してください!」と、
誠也に対して言い放つー。
がー、誠也は言ったー。
「ー不正なんかして他人の身体を奪おうとする奴らの
ことなんか知るかー」
とー。
美乃梨は涙目になりながら
「か、か、身体は返しましたー。加恋にももう二度とこんなこと
しないように言っておきますー…
本当に、申し訳ありませんでしたー」と、そう頭を下げるも、
誠也は呆れ顔で呟くー。
「でも、通報はさせてもらうからな」
とー。
「ーーえ」
美乃梨はてっきり、身体を返せば、加恋と自分は見逃して貰えると
思っていたのか、呆然とした表情を浮かべるー。
「ー既にお前の会社にお前らの不正は伝えたー。
お前たちの不正を見逃したら俺まで協力者扱いされるかもしれないし、
そんなことに巻き込まれる筋合いはねぇ。
ー後はあんたらで勝手に罪を償え」
誠也はそれだけ言うと、
頭を壁に打ち付けている加恋と、「どうかお許しを!」と叫ぶ美乃梨を無視して
そのまま入れ替わりセンターを後にしたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
数日後ー
入れ替わりマッチングのサイトを見つめながら
誠也はため息を吐き出したー。
「ーーーー当分、入れ替わりはいいか」
誠也はそう呟くと、
別に今の人生に拘りはないけどなー、と
そう思いながらも、
当分は面倒臭いしこのまま過ごすことに決め、
小さくため息を吐き出すのだったー…
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
無事に身体を取り戻すことができました~!!!
不正はしちゃダメですネ~!!☆
お読み下さりありがとうございました!!
★作品一覧★

コメント
やっぱり不正も絡んでたんですネ!☆
マッチングアプリ以外でも画像、写真と違ったり加工したりとかありますよネ…
学生の時に女友達からもらったプリクラを自分の部屋のテーブルに置いて後日
別な学校の男友達にプリクラの娘を紹介しって言われて
自分が間に入ってキューピッドになろうとしましたが…
後日、男友達からプリクラと違うと言われました笑
女友達にも気まずかった…マニアくんのショート物語でした笑
恋愛もいいですが…
学生時代の無名さんとも定期的に入れ替わって入れ替わり学生生活を一緒に楽しんでみたかったのデス(^_-)☆笑
感想ありがとうございます~!☆
私は顔が変わっちゃう加工は
プライベートでもしないですネ~!!
(顔以外の個人情報写っちゃってた~!とか、そういうのを隠すときとかだけ~笑)
わわ~!マニア様物語~★笑
超短編小説マニア物語~完~ 笑
加工し過ぎは気を付けましょうが教訓でしたネ(^_-)☆笑
学生時代の劇でTSFに目覚めた無名さんと入れ替わるのも楽しそうデス~( ´艸`)笑
放課後が待ち遠しのデス~(^_-)☆笑
加工しすぎ注意~!☆
大切ですネ~!
学生時代の私と入れ替わるなら
入れ替わり薬の他にタイムマシンも用意する必要があるのデス!
タイムマシンも用意だと予算オーバーですネ(*´艸`)笑
成人した女性のJK風の制服もギャップがいいし
現在の無名さんのカラダと入れ替わってJKの制服はもちろん…体操着ブルマやスクール水着を着て楽しみたいのデス~!(^_-)☆笑
わわわ~!?
今の私の身体で良ければタイムマシンはいらないですネ~!!
まだ十分着れる(ハズ)ので、きっと大丈夫デス~!!