<女体化>飲めば飲むほど美女になっていく③~暴飲~(完)

②にもどる!

飲むと女体化する作用を持つ謎のエナジードリンク。

彼はー、
それを飲めば飲むほど”美女”になっていくことに気付くー。

そんな彼の行く末はー…?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

”女体化エナジードリンク”を自ら注文してしまった
啓太はニヤニヤとしながら、
到着したエナジードリンクを見つめるー。

「ーーこれを飲めば、俺はもっともっと美人に近付くんだー」

正直、値段はそこそこしたー。
でも、今までにバイトして貯めて来たお金を使えば
何とかなるー。

女体化エナジードリンクの10本セットを購入した啓太は
ニヤニヤしながら、1本目に手を掛けるー。

最初は正直”ブス”だと思ったー。
こんなことになるなら、女体化エナジードリンクなんて
飲むんじゃなかった、と、
本気で心の底からそう後悔したー。

でも、今は違うー。
今は”可愛くない”とは言えないぐらいなー、
そこそこな顔立ちになったー。

女体化エナジードリンクを”飲めば飲むほど”
可愛くなっていくのは間違いないー。

購入した10本のうち、1本目のエナジードリンクを飲み干すー。

すると、”また”顔が少し可愛くなったー。
既に、”かわいい”という言葉が似合うぐらいには
可愛くなったー

「へーへへへへ…すごくいい感じになってきたな…」
ニヤニヤが止まらない様子で、女体化した啓太は
そう言葉を口にすると、
新たに購入した姿見の前で、自分の姿をうっとりとした様子で見つめるー。

ただー…
それでも、”まだ”足りないー。

「里原のやつより可愛くなるんだー」

そうー
女体化した啓太は、先に女体化した親友・恭介が
最初から美女だったことに激しい抵抗意識を燃やしていたー。

”なんでアイツは最初からあんなに可愛かったのに、
 俺は最初はブスからのスタートなんだ?”と、
内心では、そんな不満を感じていたのも事実だー。

だからだろうかー。
意地になって、女体化エナジードリンクを
さらに飲み続けるー。

2本目を飲み干すと、
顔立ちがさらに微妙に変わって、
もっと可愛くなっていくー。

「ふへへー…すごいー…また可愛くなったー」

それと同時に、身体のスタイルもさらによくなりー、
声も何だか可愛くなったような気がしたー。

”まずます自分が進化していくー”
そんな感覚さえ覚えながら、
女体化した啓太は、3本目の女体化エナジードリンクを口に運ぶー。

「うぉっ…顔がまた可愛くなったー…!」

既に、十分に”美人”と呼べるぐらいまでに
容姿にも恵まれた状態になりはじめた啓太ー。

しかし、それでもまだ啓太の中では
女体化した親友・恭介を超えることはできていないー。

「俺はー恭介よりも可愛くなるんだー」
そう呟きながら”3本目”の女体化エナジードリンクを飲んでいく啓太ー。

元々、恭介は”イケメン”だったというのであれば
そもそもの”素材”が違うのだから、
女体化後の容姿に”差”があっても、
ある程度は納得できるー。

ただー…
恭介と啓太はどちらも”イケメン”とは程遠い存在で、
男としての容姿をあえて採点するのであれば、
恐らく”同じぐらい”の点数がついたような、
そんな容姿だったー。

つまり、元々二人の容姿に”差”などなかったはずなのだー。

それなのに、女体化エナジードリンクを飲んだ後の
”格差”に、啓太は嫉妬のような感情も覚えていたー。

1本の女体化エナジードリンクで美女となった恭介とは対照的に、
啓太は”可愛い”とは程遠い状態からのスタートだったー。

「ー俺は、俺はもっともっと美女になるんだー!」
そう言葉を口にすると、4本目のエナジードリンクを飲み干すー。

しかしー

「うっ…」
4本目を飲んだところで、身体に異変を感じたー。

胃のあたりが急激に苦しくなり、
吐き気のようなものを感じたー。

がー、同時に姿見を確認すると、
そこには、より一層、可愛くなった自分の姿があったー。

「すげぇ…飲めば飲むほど可愛くなっていくー」

既に”アイドル”と言ってもいいぐらいに可愛いー。
そんな顔立ちになったし、身体もますます綺麗になっていくー。

女体化した恭介にも及ぶぐらいの可愛い顔を手に入れたー。

けれどー…

「まだ6本もあるー」
吐き気が少し落ち着いて来た啓太は、
ニヤッとすると、
女体化エナジードリンクのほうを見つめるー。

これまでも、1本飲むごとに
”より可愛く”なってきたー。

恐らくは、飲めば飲むほど、可愛くなるー…

そう思いつつ、5本目の女体化エナジードリンクを飲み干すと、
もはや完全にアイドルクラスの可愛さに、
嬉しそうにしながら姿見の前で、色々なポーズを取り始めるー。

「ーかわいい~♡」
わざと甘い声を出しながら、
自分の可愛さを噛みしめる啓太ー。

がー、そんなことをしていると、
スマホに電話が掛かって来たー。

”おい、啓太ー俺だー”
電話に出ると、スマホの向こうから
親友である女体化した恭介の声が聞こえたー。

あまりにも可愛い声で、
”俺だ”とでも言われない限り、
まだ、気付くことすらできないと思うー。

啓太の中ではまだ、どうしても恭介は
”男”のイメージが強いー。

もちろん、向こうからしてみても、
そうだとは思うものの、
お互いにまだ、”女”になった状態の姿にも、
声にも慣れていない状態だったー。

”お前ー…例のエナジードリンク、何本も飲んだりしてないよな?”
女体化した恭介は不安そうに電話の向こうでそう言葉を口にするー。

「ーえ…?へへー
 ま、まぁ、ちょっとは飲んでるけどー
 でも大丈夫だってー。
 飲めば飲むほど可愛くなるし」

女体化した啓太は嬉しそうにそう言い放つとー、
”やめとけってー”と、電話相手の恭介は再度、そう”忠告”をしてきたー。

「ーーへへー自分は最初から可愛かったからって、
 そうやって俺に女体化エナジードリンクをこれ以上飲ませないように
 してるんだろ?」

女体化した啓太は、
6本目の女体化エナジードリンクを手にすると、
それを飲み干すー。

電話中にも関わらず、大きなげっぷを出すと、
少し苦しそうな表情を浮かべながら
「俺は里原より可愛くなるんだー」と、
なおもそんな言葉を口にしたー。

”いい加減にやめろって!”
女体化した恭介は電話の向こうから
必死にそんな言葉を口にするー。

女体化エナジードリンクの説明には
”用法を守れ”と、確かにそう書かれているー。

”1本”飲んだ場合しか想定されていないー。
それを啓太は既に今日だけで6本も
女体化エナジードリンクを飲んでいるー。

そして、ついに7本目を飲み干すと、
顔色を悪くしながら、さらに”美人”になった自分の姿を見つめたー。

もはや、アイドルの中でもトップクラスのアイドルと言えるような
そんな可愛さを手に入れた啓太は、
嬉しそうに鏡の前でポーズを決めるー。

けれどー、それでもー…。
”あと3本飲んだら、どれだけ可愛くなれるのだろうー”と、
そんな気持ちが心の中に湧き上がって来てしまうー。

「ーーー……そうだー。もっともっと可愛くなれるんだー」

うっぷ、と吐きそうになりながら、
女体化した啓太は、8本目のエナジードリンクを
口に運んでいくー。

”おい!啓太!聞いてるのか!
 馬鹿なことはやめろ!!”
女体化した恭介が、電話の向こうから
可愛い声でそう叫んでいるー。

「ーー俺はもっともっと可愛くなるんだー…!
 飲めば可愛くなれる飲み物が目の前にあるんだ!
 だったらー、だったら、飲むしかないだろ!!
 へへっー」

女体化した啓太は残り2本となった
女体化エナジードリンクのほうを見つめながら
そう言葉を口にするー。

胃がキリキリと痛むー。
お腹が激しく痛むー。

それでも、啓太は何かに取り憑かれたかのように、
女体化エナジードリンクを口に運ぶー。

9本目を飲んだころには
女体化した恭介をとっくに上回るぐらいの美人っぷりに
なっていたー。

体調がかなり悪くなっている状況の中でも、
そんな姿をチラッと姿見で確認できただけで
ニヤニヤしてしまうほどだー。

「ーー…へへー…俺、可愛いじゃんー」
すっかり可愛くなった女体化した啓太は、
満足そうにそう呟くと、
「あと、あと1本だー…」と、
女体化エナジードリンクのほうを見つめたー。

そして、手を震わせながら
最後の1本を手にすると、
それを飲み干すー。

追加で注文した
10本の女体化エナジードリンク…。

その全てを飲み干した啓太は
満足そうに微笑むと同時にー、
姿見のほうをチラッと見つめたー。

そこにはーー
自分の理想とするような姿ー

自分の身体なのに、見とれてしまうような
そんなー、”美女”の姿が映し出されていたー。

「へ…へへへへー」

しかしー
10本の女体化エナジードリンクを一気に飲み干して、
自らが理想とするような美女になった啓太は
急激に身体から力が抜けていくような感覚を覚えたー。

「ーーぁ…」
額から冷や汗のようなものが溢れ出すー。
意識が遠のいていくー。

女体化した啓太は
10本もの女体化エナジードリンクを一気に飲み干した
”副作用”ではないかと、そんな風に頭の中に考えがよぎったもののー、
それ以上、どうすることもできずに、
そのまま意識が遠のいて、
そこで気を失ってしまうのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーー!!!」

目を開いた啓太は、表情を歪めるー。

「ーー…」
慌てて、周囲を見渡すー。

周囲に広がっている光景が、
”現実離れした幻想的な光景”だったら、
自分は死んだということを意味するー。

そんな風に思いながら慌てて周囲を見渡したー。

がー、周囲に広がっていた光景はー、
”病院”だったー。

そして、病室の鏡を見つめると、
そこには、あり得ないぐらいに可愛い、
女体化した自分の姿があったー。

「ーうぉっ… へへー
 か、可愛いー…」
女体化した啓太は笑みを浮かべながらそう言葉を口にするー。

そして、そんなことをしているうちに、
女体化した恭介が病室に入って来たー

「よかったー目が覚めたかー」
女体化した恭介がそう言葉を口にすると、
啓太は戸惑いの表情を浮かべながら、
「ーお、俺ー…」と呟くー。

すると、恭介が”電話が繋がったまま”で、
応答がなくなったから、慌てて救急車を呼んだのだと
そう説明したー。

女体化しているせいで、身元の証明が難しかったけれど、
それも”こっちで何とかした”と、そう教えてくれたー。

そんな話をしているうちに、病院の先生がやってきて、
啓太は”思わぬこと”を説明されることになったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1か月後ー。

女体化した啓太は、
あのあと、すぐに退院して、
自宅へと戻っていたー。

後先考えずに女体化してしまったせいで、
”啓太”として生活していくことはできなくなってしまったし、
身分証明的な部分では、色々と苦労しているー。

ただー…
それでもー…
”美女”としての身体を手に入れることが出来たー。

啓太の理想とする”女体化”を成し遂げることが出来たー。

あのあとー、
”さらに飲めばもっと可愛くなれるかもしれない”と、
また、欲張りな欲望を抱いて、恭介にも呆れられてしまったものの、
退院後、女体化エナジードリンクの販売サイトを確認したところ、
既にサイトは消滅していて、結局、あれ以上
女体化エナジードリンクを飲むことはできなかったー。

どうやら、女体化エナジードリンクには中毒性があるとのことで、
それで閉鎖になったらしいようなことが書かれていたー。

「ーま、でもこれでも十分可愛いしー…いいか」

女体化した啓太はそう言葉を口にすると
今日も”可愛い自分”を存分に堪能しようと歩き始めたー。

「ーーーそれにしてもー」
女体化した啓太は少しだけ立ち止まって笑うと、
「まさかあの日、倒れたのが”ただの飲み過ぎ”だったなんてなー」
とー、そう言葉を口にするのだったー。

そうー。
女体化エナジードリンク自体は別に10本飲んでも、
推奨はされてはいないものの、人体に悪影響はなかったー。

ただ単に、あの日倒れたのは
”猛烈な勢いで10本一気飲み”したせいで、
要するにただの”飲み過ぎ”で倒れたのだったー。

「ーーははー…まぁ、でも、生きててよかったー」
女体化した啓太はそう呟きながら、
自分の身体を見つめると、穏やかに微笑んだー

今日も可愛いー、
とー。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

最終回でした~!★

今回は”使い過ぎで何か起きるんだろうな…”と、
予想する皆様が多そうな中、
あえて、死んだり、おかしくなったりしない結末に
してみました~笑☆

これからも、啓太くんは
それなりに楽しく(?)過ごして行けそうですネ~!

お読み下さり、ありがとうございました~!★!

「飲めば飲むほど美女になっていく」目次

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