<女体化>俺は転校し、わたしは転入した①~異変~

ある日、突然女体化してしまった男子高校生ー。

彼は、親や学校と話し合った結果、
”そのまま女体化した男子”として登校すれば混乱を招くために
一度”自分”は転校したことにし、
新しく”転入生の女子”として学校に入り直すことになりー…?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーう、嘘だろー…?」
口をぽかんと開けたまま、
”彼女”は固まっていたー。

可愛らしい顔立ちに綺麗な髪ーー。
しかし、まるで男のようにラフな格好をしたまま
驚きの表情を浮かべて鏡の前に立っているー。

そうー、彼女は
いや、”彼”は昨日の夜まで男だったー。

それなのに、朝、起きたら
こうして女になっていたのだー。

「マジかよー…何だこれ…?」
戸惑いの表情を浮かべる
”昨日まで男子高校生”だった、
小島 幸孝(こじま ゆきたか)は、
自分の顔を鏡で見つめながら首を傾げるー。

全く意味が分からないー。
確かに”俺は昨日まで男だった”ー。
そう思いながら、幸孝は
自分にはないはずの胸の膨らみに軽く手を触れるー。

服の上からとは言え、
あまりにもリアルな感触が手に伝わって来るー。

しかも、男では絶対にあり得なかったはずの
”揉む感触”と”揉まれる感触”
その両方が織り交ざった不思議な体験をしているー。

「ふへっー…なんだこれ」
疑問を口にしながらも、どこかさっきよりも
嬉しそうにすら見える幸孝ー。

がー、しばらくすると冷静な表情を浮かべて、
”こうなってしまった理由”を考え始めるー。

”人間が急に女になるなんてあり得ねぇー。
 一体どうしてこうなったー?”

ちゃっかり胸を揉みながら
真剣な表情でそう考え始める幸孝ー。

”ーー楓(かえで)のイタズラかー…?”
幸孝は一番最初にそう思ったー。

妹の楓は”イタズラ大好き”な子で
幸孝に対してもいつもイタズラばっかりしているー。

しかも、年々その”イタズラのクオリティ”が
無駄に上がって来ていて、びっくりさせられてしまうことも
多くなったー。

「ーーいや…でもー」
そう思いつつ、女体化した幸孝は
自分の股間のあたりに手を触れると、
そこにあるはずのものがない状況を改めて確認したー。

「さすがに…イタズラでこんなことできるわけないよな…???」
女体化した幸孝は困惑の表情を浮かべながら
そう呟くー。

いくら、妹の楓がイタズラ好きと言っても、
男にあるはずのそれを”消す”などということは
流石にできないはずだー。
あまりにも現実離れしすぎているー。

「ーーー」
幸孝は、何事に対しても冷静に物事を考えるタイプの
男子高校生だったー。

”女体化”というあり得ない状況を前にしても、
幸孝は冷静に、”原因”を考えるー。

そして、”妹のイタズラではない”と
冷静に分析した幸孝がたどり着いた結論はー……

「ー夢か、俺の頭がおかしくなったかー…
 そのどっちかだなー」

そんな、結論だったー。

女体化した幸孝は、そのまま鏡の前で
胸を揉んでいた手を止めると、
「夢なら今のうちにたくさん揉んでおかないとな」と、
そう言葉を口にしつつ、
自分の部屋に向かって歩いていくー。

幸い、妹や両親とは遭遇することなく、
自分の部屋へと戻った女体化した幸孝は
そのまま名残惜しそうに胸を揉むと、
ため息を吐き出したー。

「夢の中でしかこんなことできないからなー」
そう言葉を口にしつつ、
「そろそろ目が覚めるころだろ」と、
胸を揉みながら”夢が醒める”のを待つ。

けれど、一向に”夢が醒める”気配はないし、
それどころか、妙な生々しさも感じるー。

時間が経てば経つほど、
”これはホントに夢なのか?”と、
そんな不安がどんどん膨らんでいってしまうー。

「ーーー仕方ない。夢の中で寝よう」
そう言葉を口にすると、
自分で自分に対して”これは夢だ”と
言い聞かせるかのように、
ベットに横たわって、眠ろうとし始めるー。

”寝れば夢から醒めるだろう”と
そう判断したのだ。

しかしー…

「ーーーこ、これ、夢じゃねぇ!」
可愛い声でそう叫ぶと、
自分の長くなった髪をつまんで、
それを引っ張ってみるー。

確かに”痛み”を感じるー。
この傷みは”夢”では絶対にあり得ない痛みだ。

「ーーそうかー」
女体化した幸孝は悟りに達したような表情を浮かべながら
何度か穏やかに頷くと、
「ー俺は、頭がおかしくなったんだな」と、
そう言葉を口にしたー。

そして、諦めたかのように立ち上がると、
部屋の外に向かうー。

台所にいた母・和美(かずみ)の姿を見つけた幸孝は、
静かに微笑むと、
「母さんー。俺のこと、どう見える?」とそう言葉を口にしたー。

あり得ない状況を前に、困惑しつつも
冷静な幸孝は”ある可能性”へとたどり着いていたー。

それがー……
”俺の頭がおかしくなって、俺にだけ自分が女に見えている”
と、そういう結論だったー。

その言葉に、母・和美が振り返ると、
和美は困惑した表情を浮かべたー。

「ーー……え……??」
とー。

女体化した幸孝はゴクリと唾を飲み込むー。

”俺の予想が正しければ、母さんには
 俺のことはいつも通りの俺に見えているはずだー”

内心でそんなことを思いつつ、
母・和美のほうを真っすぐと見つめるー。

すると、母・和美は困惑した表情を浮かべながら
言葉を口にしたー。

「ーど、どちらさまですかー…?」
とー。

「ーーえっ」
女体化した幸孝は戸惑うー。

てっきり”自分以外”には、いつも通りの姿で
見えているのだと、そう思っていた幸孝ー。

がーー…
そうではなかったようだー。

「ーー…え…、か、母さんにも、俺のことが
 女に見えてるのかー?」

女体化した幸孝は、心底戸惑った表情を浮かべながら
そう言葉を口にすると、

母・和美は
”知らない女が家の中に入って来ている”と
そう思ったのか、その場で悲鳴を上げたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「じ、じゃあ、なんだー?
 起きたら女になっていて、
 思い当たることがないってことかー?」

幸孝の父親、英明(ひであき)が
戸惑いの表情を浮かべながら、そう言葉を口にするー。

「ーーま、まぁー、そういうことかなー」
女体化した幸孝は、
自分でも”何が起きているのか分からない”と言わんばかりに
そう言葉を口にするー。

母・和美が悲鳴を上げたことで、
父・英明と妹の楓もその場にやってきて
女体化した幸孝は、危うく”不審者扱い”
されるところだったー。

女体化した幸孝はその場で慌てて事情を説明、
家族しか絶対に知らないことを数点口にした上で、
「俺だって証拠に質問に何でも答えるからー」と、
そう家族三人に言い放ちー、
色々質問された上で、ようやく幸孝であると
信じて貰うことができたー。

そしてー、今のこの状況だー。

本人も含めた家族4人で、女体化してしまった幸孝について話し合うー。

「ーーでも困ったわねー…
 その状況じゃ、幸孝も色々困るでしょ?」

母・和美がそう言葉を口にすると、
女体化した幸孝本人も困惑した表情を浮かべるー。

幸い、今日は土曜日だー。
今日と明日日曜日には、学校はないー。

そのため、その間に何とか色々と対策を考えることはできるー。

「ー確かに、月曜日まで元に戻れないと学校も困るよなぁ…」
女体化した幸孝は心底困惑した様子でそう言葉を口にすると、
頭を抱えながらため息を吐き出すー。

「ー原因に心あたりはないんだよな?」
父・英明はもう一度そう確認するー。

何度聞かれても、原因に心当たりはないー。

女体化した幸孝は戸惑いの表情を浮かべつつ
首を横に振ると、
「ーー最初は、楓の仕業かと思ったけどー」と、
妹の楓のほうを見つめながら、冗談めいた口調で笑うー。

すると、楓は少しだけ苦笑いしながら、
「もしも、そうだと言ったら?」と、
そう言葉を口にしたー。

「ーーーーえっ…」
女体化した幸孝が表情を曇らせながら
妹の楓を見つめるー。

父・英明も「楓ー?…何か知ってるのか?」と
困惑した表情を浮かべながら言うと、
母・和美も心底心配そうに娘の楓のほうを見つめたー。

そんな家族三人の反応を前に
楓は「あははー冗談だってばー。」と、笑いながらそう言うと、
女体化した幸孝は少しため息を吐き出しながら
「楓が言うと、本当に聞こえるからやめてくれー」と、
少しだけ苦笑いしたー。

悪戯好きで、年々そのクオリティが上がっている楓のことだー。
”本当にやりかねない”という不安があるー。

がー、改めて”流石に男を女に変えたりはできないよな”と、
幸孝自身も改めてそう思うと、
そのまま家族との話し合いを続けたー。

そしてー…
その日はひとまず”様子見”ー。

”明日になれば元に戻ってるかもしれない”という結論になって
一旦、その状態のまま過ごすことになったー。

冷静に物事を考える幸孝も、
流石にこの状況に困惑していたー。

ただ、同時に”明日には元に戻るかもしれない”と、
そんなことを思い始めた幸孝は
「男が女の身体になれるなんて、普通じゃあり得ないことだし、
 今日だけかもしれないから、少しだけ色々楽しんでみるか」と、
そんな余裕すら見せるー。

もしも、明日元に戻るのだとしたら、
”自分自身が女の身体”でいられるのは今日だけ、ということになる。

それなら、今日のうちに色々と遊んでみたいー。
そう思ったのだー。

この先、彼女が出来たりしても、
”自分が女の身体”になることは男に戻れば永遠に出来ないー。

そう考えるとこの時間は貴重な時間であるようにすら感じたー。

「ーー…ー今しかこんなことできないしなー」
そう言葉を口にしながら、女体化した幸孝は
どこか嬉しそうに自分の胸を夢中になって
揉み始めるのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーー戻ってない」

翌日ー。
女体化した幸孝は目を覚ますと同時に
小さくため息を吐き出しながら
そう呟いたー。

翌朝になれば元に戻っているー。
根拠はなかったものの、
幸孝本人も、両親も、それを信じている様子だったー。

ただー、翌朝になっても
元には戻っておらず、
”そのまま”だったー。

「ーーはぁ…どうするんだこれ…?」

昨日は前向きに楽しんでいたものの、
こうなってくると学校をどうするかも心配になって来るー。

「そうか、戻らなかったかー…」
父・英明が神妙な面持ちでそう言葉を口にすると、
母・和美も「どうしちゃったのかしら…」と、
心配そうに女体化した幸孝の身体を見つめたー。

少しだけ沈黙する両親ー。

が、やがて、父の英明は
「学校側とも話し合って見ないとなー」
と、そう言葉を口にしたー。

このまま、元に戻れないとすれば
学校側にもそれを伝える必要があるし、
ずっと欠席し続けるわけにもいかないー。

父・英明のそんな考えに
女体化した幸孝も”そうだなー…”と、そう言葉を口にすると、
この日から学校側と色々と話し合いを始めたー。

その結果ー。

「~~~~~~~~~」

水曜日ー。
女体化した幸孝は”学校”にいたー。

”ぐぐ…まさかこんなことになるなんてー”
女体化した幸孝は担任の先生に連れられて
教室を目指す中、ドキドキした表情を浮かべながら
自分の身体を見下ろしたー。

女体化した幸孝は今、”女子”の制服を着て
ここにいるー。

そうー、日曜日から学校側と話し合いを続けた結果ー、
”幸孝は転校したことにして、女体化した幸孝が別人として転入してきたー…”
そういう設定にして乗り切ることになったー。

幸孝が”女になってしまった”と、クラスメイトたちに説明すれば
必ず混乱するー。
男子からは中途半端に女として扱われて
女子たちからも、中途半端に男としても扱われて
居場所を失う恐れもあるー。

だからー”幸孝は転校した”ことにし、
”女体化した幸孝が別の名前を名乗って、転入生扱いで”学校で生活を
続けられるようにしたのだー

もちろん、”初対面のフリ”を最初はしなくてはいけないし、
色々大変ではあるものの、
それが一番混乱せず、幸孝本人がこの先、学校生活を続けていく上で
最適な方法だと判断されたー。

「ーーーみ、水嶋 深雪(みずしま みゆき)ですー」
女体化した幸孝は事前に相談した”転入生としての名前”で
そう自己紹介をすると、
”どうしてこんなことにー”と、内心でそう叫ぶのだったー

②へ続く

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コメント

混乱を防ぐために、
転入生の設定で学校に通うことになってしまった幸孝くん…!

色々大変な生活が続きそうですネ~…!

続きはまた明日デス~!

続けて②をみる!

「俺は転校し、わたしは転入した」目次

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