<入れ替わり>入れ替わり相手は未来人!?②~3333年~

①にもどる!

ある日ー、
街角でぶつかってしまったことが原因で、
その相手と入れ替わってしまった男子大学生ー。

しかも、その相手は”未来からやってきた”と、そう語り、
詳しく事情を聞く前に、未来からの追手に連れ戻されてしまって…?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーうわぁ~~~
 何これ……
 レトロって感じー」

2026年ー。
克馬になった香織は、
未来からの追手に香織になった克馬が
連れ去られたことで、
結果的に”過去の時代に逃げる”ということを
成功させていたー。

克馬が持っていた”最新のスマホ”を見つめながら、
そう呟くー。

2026年にとっては最新機種ー。
けれど、3333年からやってきた香織からしてみれば
レトロ…いや、それどころか骨董品、化石の類かもしれないー。

「ーーわぁ…何これ?面白いなぁ」
SNSを見つめながら、3333年にはとっくに存在しないのだろうかー。
面白そうに笑う克馬(香織)ー。

そうこうしているうちに、克馬の彼女である
菜緒からスマホにメッセージが届いたー

”ねぇねぇ、今度”2096年のオクトパス怪人”って映画いなー”見たいなー”
と、映画好きの彼氏に対するそんなメッセージだー。

「ーあははー何それー」
克馬(香織)はそう言葉を口にすると、
少しだけ表情を曇らせたー。

「ーー映画ーーーーーーー
 見られるんだー」
とー。

そして、克馬(香織)は暗い表情を浮かべたまま
空を見上げると、
「あの人ー…大丈夫かなー…」と、
そんな言葉を口にしたのだったー。

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3333年ー。

近未来的な個室に幽閉されてしまった
香織(克馬)は、窓から見える
まるでSF映画のような大都市の光景に
驚きを隠せないー。

それと同時に、部屋にある鏡が視界に入るとー、
想像していたよりもずっと、可愛らしい雰囲気の
”香織”を見てドキッとしてしまうー。

出会い頭に衝突してすぐに入れ替わってしまったために、
相手の顔など、確認する余裕はそもそもなかったのだ。

「ーーーお、俺、こんな可愛い子になってたのかー…」
そう思うと、今になって急にドキドキしてきてしまうー。

もちろん、先ほどまでも、
声だとか、髪、胸ー、そういったもので
”女になっている”という実感はあったものの、
容姿が分からずに、頭の中に漠然としたイメージしか
存在しなかったこと、
そして、女になった自分を自分の”主観視点”でしか
見る機会がなかったことから、
今ほど、強いドキドキは感じていなかったー

「ーー…す、すげぇ…なんか変な気分だなー…」
手を動かしたり、
表情を変えたりすると、
美少女的な見た目の香織が、
確かに自分の意思ー、克馬の意思で
動いていることを不思議に思うと同時に、
さらにドキドキしてしまうー。

「ーって…なんだこれー…?」
光る端末のようなものが机の上に置かれているのを見つめると、
それを掴もうとするも、”物体”ではないために掴めないー。

そうこうしているうちに、
部屋の扉が開くと、そこに数名の兵士がやってきたー。

「ーー白坂 香織ー」
兵士の一人がそう言葉を口にすると、
「貴様の”反逆行為”は許されることではないー。
 今から”エンペラー”たちが、貴様に罪を言い渡す」と
そう言葉を口にしたー。

「ーえ、エンペラー…?
 ーーそ、それは一体ー…?」
香織(克馬)が困惑しながらそう尋ねるも、
兵士たちはそれには答えずに
「いいからついてこい」と、
そう淡々と言葉を口にしたー。

「~~~~~~」
まだ慣れない香織の身体で、無理矢理
連行されていたからか、躓きそうになってしまいながらも、
兵士たちと共に移動していく香織(克馬)ー。

ただ、兵士たちは武器らしいものを持っていないー。
いざとなれば、逃げることができるかもしれないー。

そう思いつつ、
周囲を見渡すー。

そうこうしているうちに、床の光る丸い部分に近付くと、
「乗れ」と、兵士はそう言葉を口にしたー。

「え…?」
香織(克馬)は戸惑いつつも、再び「いいから乗れ」と
繰り返した兵士を前に、やむを得ず、その言葉に従うー。

言われた通りにその場所に乗ると、
突然、視界が光に包まれて、
すぐにー、”別の場所”へと瞬間移動したー。

「ー!?!?!??!?」
香織(克馬)が心底驚いた表情を浮かべると、
兵士の一人は呆れ顔で言ったー。

「ーなんだその顔はー」
とー。

「ーえ…あ、いやー、は、初めてだったからー…」
香織(克馬)が思わず反射的にそう答えると、
「初めて?」と、他の兵士が困惑した様子で呟くー。

そして、兵士の一人ー、
茶髪の女性がヘルメットを外すと、
「ー”ワープパッド”が初めてってどういうことかしら?」と、
そう言葉を口にするー。

”ワープパッド”ー
3333年の世界では移動手段として幅広く用いられているもので
決して珍しいものではないー。

誰もが使ったことのあるようなー、
そんなものだー。

「ーあなた”都”の出身でしょ?
 ”屍”の出身じゃないはずー。

 ワープパッドを使ったことがないなんてー」

女兵士のその言葉に、
香織(克馬)は”まずい”とー、内心でそう思ったものの、
すぐに”いや、待てよー?”と、頭の中で
”あること”を考え付くー。

それはー…
”ワープパッドを知らない”という状況が、
逆に”俺は白坂 香織じゃなくて、2026年の世界で入れ替わってしまったんです”と
いうことを、この未来人たちに伝えるチャンスなのではないかと、
そう思ったのだー。

よしー…、と、
そう考えながら、”俺は白坂 香織じゃないです!”と、言葉を
口にしようとしたその時だったー。

「ーーー!」

”み、未来からの追手ですー”
入れ替わった直後、2026年の時代に”追手”が来た時の
克馬(香織)の怯え方が、頭の中にフラッシュバックしたー。

3333年ー。
この世界は確かに、2026年と比べて大きく発展しているように見えるー。

が、同時に何かー、
”言葉には言い表しがたいイヤな感じ”もするー。

「ーーーー」
香織(克馬)は”もう少しだけ様子をみよう”と、
心の中でそう呟きながら
「ーー最近は使ってなかっただけです」と、
ワープパッドのことを誤魔化してそう返事をするー。

すると、兵士たちはそれ以上は特に何も聞かず、
そのまま香織(克馬)を連行し始めたー。

”ーーーーー”

未来の世界に対する”イヤな予感”ー

”エンペラー”とは何か。

”「都」の出身、「屍」の出身”とは何か。

考えれば考えるほど、
香織(克馬)の中で、
さらに色々な不安が膨れ上がっていくのだったー…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2026年ー。

「何これすごいー!?
 さぶ…すく???
 映画、見放題じゃん!」

克馬(香織)は、克馬が持っていた持ち物を元に、
克馬の家にたどり着くと、
嬉しそうにスマホを操作しながら、
映画のサブスクを見つめていたー。

克馬が加入していた月額料金で
映画見放題のサービスだー。

「ーーえぇ~
 映画こんなにたくさん見られるって
 この人、もしかして”都”の上流階級の人なのかなー?」

克馬(香織)はそう言葉を口にするー。

そして、部屋の中に置かれたDVDやブルーレイーー
克馬の趣味であるB級映画の山を見つけると、
「ーーこれは、何?」と、そう言葉を口にした。

香織の時代ー、3333年にも確かに映画はある。

ただ、3333年に「DVD」や「ブルーレイ」などと呼ばれるものは
とうの昔に存在しないものになっていてー、
香織は一度もそれらを見たことすらなかったー。

「ーーこれって、あれだよねー…?」
”ローリングアリゲーター”と書かれたブルーレイのディスクを
手にしながら、克馬(香織)は首を傾げるー。

しばらく考えてから
「えいっ!」と、まるでフリスビーのようにそれを投げると、
「あははー意外と飛ぶ!」と、
”投げて遊ぶもの”だと勘違いして、
何度も何度も映画・ローリングアリゲーターのディスクを
フリスビーのように投げて、
楽しそうに遊ぶのだったー。

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3333年ー。

「ーーー白坂 香織ー
 お前はこれより”エンペラー”による裁きを受けるー

 この部屋の中に入るが良いー」

兵士が巨大な扉の前にやって来ると、
香織(克馬)に
”その中”へと入るように促してくるー。

ゴクリ、と唾を飲み込む香織(克馬)ー

がー、”エンペラー”とは何者なのかー。
どんな話をされるのかには興味があるー。

そう思いつつ、
香織(克馬)は意を決して、
そのまま扉に近付くと、扉が勝手に開きー、
その中へと招き入れられたー。

中に入ると、
あまりにも巨大な柱が並び立つ、
不思議な空間に出たー。

そしてーーー
謎の青い光が、部屋の中を照らし始めたー。

部屋中がその青い光に包まれ、
そこから複数の人型のシルエットが浮かび上がるー。

”白坂 香織ー”
重々しい老人の声が響き渡るー。

”ーあなたは重大な罪を犯しましたー”
続けて、高貴な雰囲気すら感じる女性の声が響き渡るー。

”ーその罪を、我々”エンペラー”が裁くー”
恐怖を感じさせるような凄みのある男の声が響き渡るー。

「ーーーっー……」
香織(克馬)は少し困惑した表情を浮かべるー。

”エンペラー”とは何かー。
3333年がどのような世界なのかー。
正直なところ、まだ、分からないことだらけだー。

そんな風に思っていると、
”しかし、我々とて鬼ではありませんー
 罪人であろうと、寛大に接するのも”エンペラー”の務め”と、
穏やかな雰囲気の女性の声が聞こえて来るー。

”罪人よー。問いはあるか?
 問いたいことがあれば、問うが良い。
 我々エンペラーが答えよう”

理知的な男の声が響くー。

「ーー問い…」
香織(克馬)は困惑の表情を浮かべるー

”くそっー
 帰ったら今度、菜緒と見る映画を探そうと思ってただけなのにー
 こんなことになるなんてー”

そう思いつつも、
香織(克馬)は意を決して
青い光に包まれた人型のシルエットのほうを見つめるー。

「ー”エンペラー”ってなんだー?」
とー。

恐らくは、青い光の中から語り掛けて来る
数名の”声”の主たちのことを
示していることは察しがつくー。

ただー、克馬はこの未来の世界ー…
3333年のことをまだ、何も知らないー

だからこそ、知っておく必要があったー。

”無礼者ー。我らに対する侮辱かー?”
凄みのある男の声がそう言葉を口にするー。

”まぁ、良いではありませんかー。
 ”エンペラー”とは、我々のことー。
 人類をより効率よく支配しー、
 世界を更なる高みに向かわせる者ー

 ーーと、でも言っておきましょうか”

高貴な雰囲気の女性の声がそう言葉を口にするー。

「ーーーー…より効率良い世界ー…」
香織(克馬)は少し表情を歪めるー。

技術は確かに発展しているー。
ただ、どことなく”縛られている”ようなー、
窮屈なようなー、冷たいようなー、
そんな印象をこの世界に抱いたー。

まだ、ほとんど自由に行動することは
出来ていないけれど、
その”違和感”の正体はこれだったのかもしれないー。

そしてー…
克馬と入れ替わってしまった香織が
”未来から逃げて来た”のは、もしかするとー…

「ーー”都”と”屍”ってなんだー?」
香織(克馬)が続けてそう問うー。

”ーーー”
重々しい老人の声が少しだけ考え込むような
声を発するー。

3333年の住人からすれば、初歩的な質問過ぎて
どうしてそんな質問をするのか、測りかねているのかもしれない。

”ーー”都(みやこ)”は生きる価値のある人間が暮らす場所ー
 つまりは、人間たちの社会のある場所ー”

理知的な男の声が答えるー。

「ーーー」
香織(克馬)は、窓の外に見えた未来都市のような光景を浮かべるー。
恐らくは、ここが”都”ー

そしてー

”屍(し)は、生きる価値のない人間のゴミ捨て場ー
 この”都”以外の場所を示しますー
 人類の効率化を図る上で、生きる価値のある人間を選別、
 一か所に集めて他の地域は破棄しましたー”

と、穏やかそうな雰囲気の女性の声がそう言葉を口にするー。

「ーーーーっ…」
香織(克馬)は表情を歪めるー。

どうやら、3333年は
”行き過ぎた選民思想”を持つ世界になっているようだー。

香織(克馬)は、香織が2026年に逃げて来た理由を
少しだけ悟りつつ、戸惑いの表情を浮かべるー。

がー、克馬はまだ知らないー。

”エンペラー”たちによる判決ー
それは”死罪”であるということをー…

③へ続く

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コメント

事情もハッキリと分からないまま、
入れ替わった状態で未来の世界に連れ戻されてしまった
克馬くん…

大変なことになってますネ~…!

明日が最終回デス~!!

今日もありがとうございました~!!

続けて③をみる!

「入れ替わり相手は未来人!?」目次

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