幼馴染と入れ替わってしまった男子高校生。
”元に戻る方法”はすぐには見つからず、
ひとまずその状態のまま過ごすことになったものの、
入れ替わった幼馴染から
”明日は彼氏とのデートがある”と告げられて…?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ー実は、明日、最近付き合い始めた彼氏とのデートで…
もし、もしも、元に戻れなかったらー
…わたしの代わりに、お願いできるかなー?
…どうしても、失敗したくなくてー」
雄平(涼花)は、そんな言葉を口にするー。
涼花(雄平)は「か、か、か、彼氏ー」と、
そう言葉を返しながら、
「ぼ、ぼ、僕が、も、森谷さんのフリをして
彼氏さんとデートするってことー?」と、
心底戸惑った様子を見せながらそう言葉を口にしたー。
「ーーうんー……
実は最近付き合い始めたばっかりで、
わたし、どうしても明日のデートは失敗したくなくてー…」
心底悲しそうな表情を浮かべる雄平(涼花)ー。
涼花に対しては、”小さい頃仲良しだった幼馴染”としてだけではなく、
好意も抱いていた雄平は、
”最近付き合い始めた彼氏”というワードにショックを受けていたー。
ただ、そのショックは表に出さないようにしつつ、
涼花(雄平)は言葉を続けるー。
「ーー…で、でもー……
ぼ、僕が森谷さんの代わりなんてー…
で、できるかなー?」
涼花(雄平)は心底不安そうにしながら、
「ぼ、僕、”女子っぽく”なんて…たぶんーで、出来ない気がするー」と、
そんな言葉を付け加えるー。
雄平(涼花)は、
「うんー…完璧じゃなくてもいいからー…
わたしも逆の立場だったら、男子として完璧に振る舞うのは
無理だと思うし、ユウくんにそこまでしてって
言ってるわけじゃないから、そこは安心してー」と、
そう言葉を付け加えるー。
涼花(雄平)はそんな雄平(涼花)の言葉を聞いて、
しばらくの間、考え込んでいたものの、
やがて、「ーー分かったー…森谷さんのためにも、
僕…頑張るよ」と、そう言葉を口にするー。
涼花に彼氏がいるー、というのはショックではあったけれど、
それでも、小さい頃に仲良しだった幼馴染として、
涼花のことを助けてあげたい、と言う気持ちはあったー
「ーーそ、それで…
ど、どうすればいいのかなー?
ほらー…相手は誰かとか、
どんな予定になっているのかとか、
どんな服を着て行けばいいのかとかー
そういうこと、僕、全然分からないからー…」
涼花の声で喋ってしまっているこの状況に
さっきから続く罪悪感を堪えながら、
涼花(雄平)はそこまで言葉を口にするー。
すると、雄平(涼花)は少し考えるような仕草をしてから、
「うんー。そうだね。色々相談しないとねー」と、
そう言葉を口にすると、
「ごめんねー。無理なお願いをしちゃってー」と、
そう言葉を続けるー。
そして、涼花(雄平)のほうを見ると、
心底悲しそうなー、どこか不満そうな表情を浮かべているのを見て、
雄平(涼花)は、申し訳なさそうに
「ごめんー…お礼はするからー」と、そう口にするー。
”涼花”からすれば、人生で初めての彼氏ー。
明日のデートは絶対に失敗したくない、という
そんな思いがあったー。
だからこそ、”どんなお願い”でも、
聞くつもりで、必死に頼み込もうとしていたー。
「ーどんなお願いでもいからー、だから、
明日のデートだけはー」
身体を震わせながら
”無理を言っているのは分かっているけど”と、そうした上で
お願いをしてくる雄平(涼花)ー。
そんな様子を見て、涼花(雄平)は
「じ、じゃあー…」と、ゴクリと唾を飲み込むと、
「ーーぷ、プリンかヨーグルトが食べたいー」と、
そう言葉を口にしたー。
「へ…?」
雄平(涼花)は、もっと過酷なお願いをされると思っていたのか、
きょとんとした表情で顔を上げるー。
が、涼花(雄平)はどこか無邪気な笑顔を笑うと、
「”へ…?”ってー、森谷さん、僕がプリンとかヨーグルト好きなのは
知ってるよね?」と、そう言葉を口にするー。
「し、知ってるけどー…そ、そんなことでいいのー?」
雄平(涼花)はそれだけ言葉を口にすると、
小さく息を吐き出しながら、
「うんー。だって、森谷さんのお願いなら、
僕も力になってあげたいしー」と、
そんなことを呟きながら、
「ーーもちろん、ちゃんと森谷さんのフリをすることが
できるかどうかは分からないけどー…」と、
そう言葉を付け加えたー。
「それで、彼氏さんって誰ー?」
涼花(雄平)が、そんな言葉を口にすると、
雄平(涼花)は答えたー。
「ーー隣のクラスの高塚くんー」
とー。
「ーえ…」
涼花(雄平)は、少しだけ表情を曇らせるー。
「ー知ってるよね?隣のクラスの高塚くんー」
今一度そう言葉を口にする雄平(涼花)ー
高塚 治樹と言えば、
雄平が”あまり好きではない”男子生徒だー。
会うたびに、別に仲良くもないのに
ペラペラと話しかけて来て、
言いたくないようなことまで質問されるようなこともあるため、
苦手だし、好きではなかったー。
よりによって、その高塚 治樹が、森谷さんの彼氏だなんてーと、
別の意味でもショックを受けてしまうー。
がー、そうは言っても、
幼馴染のためー。
”ー森谷さんのために、僕が耐えればいいんだー”と、
涼花(雄平)は心の中でそう呟くと、
「ーわ、わかったー。高塚くんだねー」と、
涼花の”彼氏”であり、明日”デート”する予定の相手である
治樹のことを思い浮かべながら、
”とほほ”と言いたげに首を横に振るのだったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日ー。
”ーーえっと、待ち合わせは10時だから、
まだ時間はあるから、慌てなくて大丈夫ー”
雄平(涼花)は電話の向こうから
そんな言葉を口にすると、
涼花(雄平)は「う、うんー」と、そう言葉を口にしながらもp、
不安そうに”涼花”の言う通りの服を着て、
涼花の言う通りに、身なりを整えていくー。
昨日も、あの後大変だったー。
帰宅後に、”女”としてのトイレを色々聞きながら済ませて、
逆に”男”としてのトイレの方法を、
雄平(涼花)に伝えるやり取りをしながら、
ようやくトイレを済ませたー。
それに、今日がデートだったために、
お風呂に入らないわけにも行かず、
涼花(雄平)は、ドキドキして頭がおかしくなってしまいそうに
なりながらも、何とか、お風呂を済ませたー。
髪やら胸やらを洗ったり、
本当に気絶しそうになってしまいながら、
ようやくそれを乗り越えていたー。
そして、二人は”明日の朝、目を覚ませば元に戻っているかも”と、
そんな期待をしながら、昨夜は眠りについたものの
結局、今日の朝になっても、二人は元に戻っているようなことはなく、
雄平は、昨日話し合った通り、”涼花”として
隣のクラスの男子生徒・治樹とのデートに臨むことになってしまったー。
「ーーーこんな、感じでいいのかな…?」
涼花(雄平)は、恥ずかしそうにしながら、
姿見に映る涼花ー…
今は”自分自身”である涼花の姿を自撮りするー。
それを送信すると、
少ししてから返事が戻って来て、
”うんーそんな感じ!ありがとう!”と、
そんな言葉が添えられていたー。
涼花の彼氏・”治樹”とのデートに向かうための
準備がようやく完了ー、
涼花(雄平)は、鏡の前で何度も自然な笑顔を作るための
練習を繰り返して見せるー。
けれどー、
その笑顔はどれもぎこちなかったり、
変顔のように見えてしまったり、
引きつっているように見えてしまったりー、
なかなか”涼花”として、自然な笑顔を作ることは
思った以上に難しかったー。
「そろそろ、出かけた方がいいかなー?」
スマホを手にしたまま、涼花(雄平)が不安そうにそう言葉を
口にすると、
”うん、本当にごめんね”と、そんな言葉を口にする雄平(涼花)ー
電話の向こうから”自分の声で謝罪される”というのは、
とても不思議な気持ちになるー。
そして、何よりも自分が涼花の声で返事をする、というのが
さらに不思議な気持ちで、そして違和感を拭えないー。
「ーーー僕、できる限り上手くやるよー」
涼花(雄平)は、そう言葉を口にするー。
雄平からすれば、涼花に彼氏がいた、ということ自体が
どことなくショックだったし、
その相手が、雄平の苦手な男子だと言うのはもっとショックだったー。
もちろん、雄平は”僕なんかが森谷さんと付き合えるわけがない”というのは
自分の中では理解しているし、割り切っているー。
それでもー、やっぱり密かに想いを寄せている幼馴染に
彼氏がいる、というのは雄平にとっては辛いことだったー。
”でも、いいんだ。僕が、僕が耐えればいいー”
涼花(雄平)はデートの待ち合わせ場所に向かいながら
暗い表情を浮かべるー。
”僕さえ耐えれば、誰も悲しまない”
雄平は、そんな風に考えるー。
入れ替わる前から、雄平はそんな風に考えてしまうことが多かったー。
”僕さえ耐えれば”
いつも、そんな風に考えてしまうー。
自分だけが辛い思いをすれば、周囲は普通に過ごすことができるー
そんな状況であれば、雄平は迷わず選択してしまうー。
”自分だけが耐える道”をー。
「ーーーー」
ふと、駅前のビルを横切った時に
”暗い表情”をしている涼花の顔が反射して、
涼花(雄平)はハッとするー。
「ーーぼ、僕がこんな暗い表情してたらダメだー」
ビルのガラスの前に立ち止まって、
自分に言い聞かせるかのようにそう言葉を口にすると、
涼花(雄平)は、何度か自分の頬をぱしぱしと叩いてから、
何度か深呼吸してみせるー。
「ふぅー……」
そして、ガラスに反射する自分を見つめながら
「笑顔、笑顔ー」と、そう言葉を口にすると
どこかぎこちない笑顔を涼花の顔で作り出すー。
ようやく、何とか”ほどほどの表情”を浮かべると、
涼花(雄平)は気を取り直して待ち合わせ場所に向かって
歩き始めるー。
待ち合わせ場所が近付くにつれて、
心臓がバクバクするー。
”本当に森谷さんとして振る舞うことができるのかどうか”
ということはもちろん心配しているし、
それ以上に、雄平が苦手な男子と会うということも
イヤで仕方がなかったー。
「ーーーーー……」
涼花(雄平)が待ち合わせ場所に到着すると、
ソワソワした様子で治樹の到着を待つー。
そしてー…
「ーーお待たせー涼花」
治樹が背後から、涼花(雄平)にそう言葉をかけてきたー。
「あ、えっ、あ、あはっー…は、は、は、治樹ーー
いやーーハルくんー」
涼花(雄平)は明らかに挙動不審な動きをしながら
そう言葉を口にするー。
事前の相談で、涼花から、
治樹のことは”ハルくん”と呼んでいる、と、
そう説明されているー。
雄平のことも”ユウくん”と呼んでいる涼花だから、
涼花らしいと言えば涼花らしいけれど、
ハルくん、と苦手な男子のことを好きな幼馴染の身体で
呼ぶのは、とてもつらい不思議な感覚だったー。
「ーーーんん~?どうかした?」
雄平と接する時とあまり変わらないような軽い調子で
そう言葉を口にする治樹ー。
「ん、な、何でもない」
涼花(雄平)はそう言葉を口にすると、
治樹と共に、街を歩き始めるー。
ふいに、治樹に手を繋がれてビクッとしてしまう
涼花(雄平)ー
涼花の身体なのに、嫌悪感のようなものが
身体の外から湧き上がってくるのを感じた
涼花(雄平)は、手を繋いでいない方の手で
握りこぶしを作りながら
”耐えるんだー”と、自分にそう言い聞かせるー。
変な汗が出て来てしまう中、
涼花(雄平)は、ただただ、耐えることだけに
集中してしまい、いつの間にか真顔の怖い顔を
浮かべてしまっていたー。
「涼花ー?どうしたの?
何か、顔色悪いけど、
どこか体調悪い?」
治樹がそう言葉を口にすると、
涼花(雄平)は「えっ…はは、大丈夫ー」と、
そう言葉を返すー。
何とか、笑顔を浮かべようとするも、
この状況を耐えようとすれば耐えようとするほど、
胸が苦しくなって、
やがて、吐きそうになってしまうー。
「うぷっ…」
涼花(雄平)はついに耐えられなくなってしまい、
「ちょっと、あそこのベンチで休みたいー」と、
そう言葉を口にすると、
治樹は「? いいよー」と、不思議そうにしながら
涼花(雄平)に寄り添う姿勢を見せたー。
”森谷さんのために、僕が耐えるんだー”
ベンチで休みながら、
涼花(雄平)は自分に対して何度も何度も、
そう言い聞かせるように呟くのだったー。
③へ続く
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コメント
次回が最終回デス~!!
果たして、幼馴染のために
耐えることはできるのでしょうか~?★
明日、結末を見届けて下さいネ~!
今日もありがとうございました~!★!

コメント
苦手な人とデートは大変ですよネ汗
無事に演じてデートできるのか…どんな展開になるのか…
自分の知り合いもキャバ嬢とプライベートで強引にデートしたがってますけど
見ててキャバ嬢の娘も大変ですね!★
無名さんと入れ替わって楽しい入れ替わりデートもしてみたいですネ(*´艸`)笑
もちろん無名さんのカラダ大切にしますし
お外に出て無名さんのカラダで女の子を演じるドキドキ感も楽しみたいのデス(^_-)☆笑
エレベーターとかで
自分のカラダになった無名さんと2人っきりの時はソフトなイタズラしちゃいますけど…\(^o^)/笑
ふふふ…(*´艸`)笑
感想ありがとうございます~~!★★!
苦手な人とデート★!!
なんてことになったら、
自分の身体だったとしても大変なので、
入れ替わった状態だったら
もっともっと、大変ですネ~!!!
ソフトなイタズラ…★★★!笑