大切な姉を奪われただけではなく、
その男と入れ替わってしまい、自分の人生まで奪われてしまった彼女。
どうすることも出来ない状況の中、
それでも彼女は抗う道を選ぶー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーな、なにを言ってるんだー?
そ、そんなこと、できるわけないじゃないか」
姉・美咲の幼馴染であり、彼氏だった啓太は、
少しいつもより派手な雰囲気の”純恋”を見て困惑するー
まるで男を誘うようなそんな雰囲気を感じるー。
啓太は純恋のことも小さい頃から知っているー。
ただ、あくまでも”姉の美咲を通じて”という関係で、
彼女でもあった美咲と一緒になって、
啓太は”妹のように”純恋を可愛がっていたー。
決して、純恋の方に対して恋愛感情を抱いたことはないし、
美咲が死んでしまった今も、
”彼女だった姉が死んだから妹に”などという気持ちは一切ないー。
「ーーお姉ちゃんは死んだのー
だから、わたしと付き合ってー?
わたしなら、お姉ちゃんよりもいっぱいいいことしてあげられるからー」
純恋(譲司)は邪悪な笑みを浮かべながら
啓太の誘惑を続けるー。
”死んだ彼女の妹”が、突然誘惑してきたという状況に困惑するー。
がー、”純恋ちゃんも、美咲があんなことになって辛いんだよなー”
と、そう考えた啓太は穏やかに
「純恋ちゃんー。今は色々動揺してるのかもしれないー。
でも、自分を大事にするんだー」と、そう言い聞かせるように言葉を口にすると、
純恋(譲司)は突然、啓太に強引にキスをしたー。
「ーー!?!?!?!?」
啓太は驚いて純恋(譲司)を振り払うー。
「な、な、何をするんだ!?」
啓太が思わずそう声を上げると、
純恋(譲司)はクスクスと笑ったー。
「ーわたし、ず~っと、好きだったのー
お姉ちゃんが死ねばいいってず~っと思ってたー」
純恋(譲司)は、純恋が絶対に思っていないであろうことを
そう呟くと、
「ー死んでくれてよかったー
おかげで、こうして告白できるー」と、
そう言葉を口にするー。
「ーーーーふっ…ふざけないでくれ!」
啓太はそう声を上げると、
「ーき、君がそんなこと言う子だとは思わなかったー」と、
それだけ口にして立ち去っていくー。
「ーーチッ」
純恋(譲司)は「んだよー。女の身体で男とヤるってのは
どんな感じか、試したかったのによー」
と、そう言葉を口にすると、不機嫌そうにため息を吐き出したー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
”ーーーーー”
譲司(純恋)は身を隠しながら、
”わたしの身体”の様子を見張っていたー。
純恋(譲司)は金髪のギャルのような風貌になってしまい、
学校でも周囲が驚いていたー。
そんな姿をさせられている自分を見て
譲司(純恋)は激しく動揺するー。
周囲は”お姉さんが目の前で殺されたんだからー…”と、
純恋(譲司)の豹変は”姉が死んだショックのせい”だと思っている様子だー。
がー、純恋が密かに好きだった男子…”高坂くん”にも
告白した様子で、最近は連日、その”高坂くん”を誘って
何やらしているようだー。
そしてーー
「ーーーー…っー」
校舎裏の使われていない建物の中で
純恋(譲司)と”高坂くん”が、お楽しみをしている最中で
あることに気付いてしまった譲司(純恋)は、吐き気を
催しながらその場から逃げ出すー。
そこにー、
パトロール中の警察官の姿が見えて、
譲司(純恋)は慌てた様子でその場を離れると、
「どうしようー…」と、涙目でそう言葉を口にするー。
純恋(譲司)の行動はさらにエスカレートしていくー。
学校でも、家でも、
欲望のままに生きるようになり、
周囲はその豹変に戸惑うー。
が、みんな、
”お姉ちゃんが目の前で殺されたショックのせい”だと
思ってしまっていて、
譲司(純恋)にとっては最悪の状態が続いていたー。
そんなある日ー。
下校中の純恋(譲司)の前に、
譲司(純恋)が姿を現すと
「ククーまだ捕まってなかったのかー」と、
純恋(譲司)は笑みを浮かべながら言ったー。
その上で
「どうだ?優等生タイプの見た目から、ギャルに大変身した
”元自分の身体”は?」
と、純恋(譲司)が荒んだ自分の姿を自慢げに披露するー。
「ーーーーーー」
譲司(純恋)は暗い表情で純恋(譲司)を見つめる。
「ククク…まぁ、そんな顔するなよー
女子高生ライフを楽しむのも
”俺が飽きるまで”だー。
だから、安心しな」
純恋(譲司)はそう言うと、少し不思議そうな表情を浮かべる
譲司(純恋)の方を見て、笑みを浮かべたー。
「飽きたらー、また、誰かを刺そうと思ってなーククク」
純恋(譲司)は、
純恋の顔でそんな表情が出来るのかと思ってしまうぐらいに
恐ろしい表情を浮かべながら、そう言葉を口にするー。
「この前も、雨の日にレインコートを着て、
街に出たんだよー」
純恋(譲司)は笑みを浮かべながら言うー。
数日前に、”純恋”の身体でレインコートを身に纏い、
夜の街をウロついていたというのだー。
「ーー俺はさー
雨が降るとさー、血の雨を振らせたくなるんだよー」
純恋(譲司)は目に狂気を浮かべながら
隠し持っていたナイフを取り出してそれを舐めて見せるー。
「ーークククククー
そんな顔するなよー
お前の親は生かしておいてやるよー
ま、”娘”が人殺しを犯すなんてことになったらー
どんな顔をするかは分からねぇけどー」
純恋(譲司)はそう言うと、
譲司(純恋)は「わたしの身体を返して!」と、改めてそう言葉を口にするー。
「ークククー
返すわけねぇだろー
俺は自分の身体に未練なんてないんでなー
俺だったら、”元自分の身体”でも容赦なく殺せるー」
純恋(譲司)はそう言うと、
そのままゆっくりと歩き出すー。
しかしー、その時だったー。
物陰から別の人物が姿を現したー。
「ー!?」
純恋(譲司)が少し驚いたような表情を浮かべると、
そこにはー…譲司が殺した美咲の彼氏であった啓太の姿があったー。
「ーーー…!」
純恋(譲司)が驚いた様子を浮かべるー。
「ーーおかしいと思ってたんだー
あんなに”美咲”のことが好きだった純恋ちゃんが
急に俺を誘うようなことを言って来た日からー」
啓太がそう言うと、
純恋(譲司)は譲司(純恋)の方を見るー。
すると、譲司(純恋)は言ったー。
「ーわたしー…啓太お兄ちーーー…啓太さんに
相談したんですー」
とー。
純恋は小さい頃から姉と仲良しだった啓太のことを
啓太お兄ちゃんと呼んで慕っていたー。
啓太も、純恋のことはよく知っているー。
純恋(譲司)の様子を身を隠しながら探っていた譲司(純恋)は、
この前の純恋(譲司)が”お姉ちゃんの彼氏”であった啓太を
誘惑する場面も目撃していたー。
”わたしの身体で、啓太お兄ちゃんを困らせないで!”と、
内心で叫びながらも、同時に”チャンス”だと思ったー
”明らかに様子がおかしいわたし”を見た直後なら、
こんな状況を信じて貰えるかもしれない、と、意を決して
譲司(純恋)はあの直後、啓太の前に姿を現し、
事情を涙目で説明したのだー。
啓太も最初はすぐには信じなかったものの、
やがて、”本当に二人は入れ替わっているのではないか?”と思い始め、
今日、譲司(純恋)と協力して純恋(譲司)と接触ー、
”わざと”本人の口から入れ替わっていることを語らせたのだー。
「ー全部録画したー」
啓太がそう言うと、純恋(譲司)は「何だとー…?」と、
そう言葉を口にするー。
「ーーこれで、お前も終わりだー
純恋ちゃんの身体を返すんだー」
啓太がそう言葉を口にすると、
純恋(譲司)は戸惑いの表情を浮かべながら
譲司(純恋)と啓太の方を見つめたー。
がー、やがて、純恋(啓太)は笑い出すー。
「ークククククー
お前ら、忘れてねぇよなー?
俺は今、この身体を何でも自由にできるー
こうして、俺流にカスタマイズしてるのもその証拠だー」
純恋(譲司)は笑みを浮かべながら
変わり果てた派手な風貌の自分を指差して
邪悪な笑みを浮かべるー。
「ーーこの身体で罪を犯すことだって、
恥ずかしい姿をネットに晒すことだってー、
何もかもが俺の自由だ。
分かるよなー?ククー」
純恋(譲司)はそこまで言うと、
譲司(純恋)は不安そうな表情を浮かべるー。
がー、それと同時に、
啓太は「そんなことさせないー」と、
そう言葉を口にすると、
「ーこの近くに警察も来てるー」
と、そう宣言したー
「何だと!?」
純恋(譲司)がそう言葉を口にすると、
警察官が物陰から数人、姿を現したー
譲司(純恋)は不安そうにしながらも
「お姉ちゃんの命を奪ったことー
絶対に許さないから!」と、
純恋(譲司)に対してそう言い放つー。
「ーお前は警察の前で”入れ替わったこと”を自白したのも同じー
迂闊だったなー。
美咲の仇ー…取らせてもらうー」
啓太からすれば大事な彼女であった純恋の姉・美咲ー。
その無念を少しでも晴らしたいー
啓太はそんな風に思いながらそう叫ぶー。
仇を取るー、と言っても別に命を奪うつもりはないー。
現代では、それは許されないことだからだー。
しかしー…
こうして、罪を暴く形で仇を取ることはできるー。
警察官たちが近付いて来ると、
純恋(譲司)を取り囲みながら、警察手帳を示すー。
「ー話は全て聞いたー」
警察官の一人がそう言うと、
純恋(譲司)は「あ、あははー何のことですか?
わたしはただの善良な女子高生ですよー?」と、
とぼけて見せるー。
「ーー…仮にそうだとしても、君は
この前、人を殺そうと街に向かったと
さっきそう言っていたなー?
それに、その手に持っているものは何だ?」
警察官にナイフを指差されると、
純恋(譲司)は歯軋りをしながら
「うるせぇ!!」と、警察官に襲い掛かるー。
が、純恋の華奢な身体ではどうすることもできず、
2名の警察官にそのまま取り押さえられて確保されるー。
「ーーーーー」
喚く自分が逮捕される姿を見るのは、
何とも言い難い、不思議な感覚だったー。
「ーーー…ありがとうー啓太お兄ちゃんー」
譲司(純恋)がそう言葉を口にすると、
啓太は「その姿でお礼を言われるって言うのは不思議な気分だけどー」と
そう言葉を口にした上で、
「ー美咲の無念、これで少しは晴らせたかなー」と、
純恋の姉・美咲のことを口にしたー。
そして、少し間を置いてから
「でも、身体ー…元に戻る方法はあるのかー?」と、
少し不安そうに言葉を続けるー。
譲司(純恋)も戸惑いながら返事をしようと口を開きかけた
その時だったー。
「ーーー日高 譲司ー。
殺人の容疑で逮捕するー」
警察官の一人が近付いてきて、譲司(純恋)にそう言い放ったー
「えっー?」
譲司(純恋)が困惑していると、
すかさず、啓太が「いえ、彼女はー」と、そう言葉を口にするー。
今日、ここに警察官を集められたのは、
啓太の叔父が”警察上層部”にいるからで、
啓太が叔父に必死に頼み込んだからだったー。
しかしー…
警察官の一人は、譲司(純恋)を逮捕すると言い始めたー。
「ーー入れ替わっているー、とは聞いているー
さっきの話も確かに聞いたし、我々もそう思っているー。
ただー…”現在の法律”では、
日高 譲司の中身が誰であろうとー…逮捕するしかないんだー
分かってくれ」
警察官はそう言葉を口にすると、
譲司(純恋)に手錠をかけるー。
”信じられない”という様子で泣きそうな表情を浮かべる
譲司(純恋)ー
啓太も「ま、待ってください!」と、そう言葉を口にするも、
「現行の法律では”入れ替わり”は規定されていないー。
中身は被害者の妹さんです、と言っても世間は納得しない」
と、それだけ言うと、そのまま譲司(純恋)を
パトカーの方に歩かせていくー。
呆然とする譲司(純恋)ー
別のパトカーに連行されている最中だった純恋(譲司)が
その様子に気付いて、邪悪な笑みを浮かべるー。
連行されていく二人ー。
一人残された啓太は、
”身体を取り戻せない限りー、純恋ちゃんは自由を手にできないのかー”と、
呆然と、そして悔しそうにしながら
その場に立ち尽くすのだったー…。
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
最終回でした~!★
最悪のバッドエンドは回避…
できたものの、
捕まってしまいましたネ~…!
でも、もしも元に戻る方法が見つかれば
その時は、自由は手にできるかもしれません~★!
お読み下さり、ありがとうございました!!
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