イケメンな男子高校生に付き纏っていた
同級生の少女。
二人が争ううちに、二人は階段から転落して
入れ替わってしまってー…?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「じゃあわたし、協力なんてしないからー」
修太(加奈子)が不貞腐れた態度を示しながら
そんな言葉を口にするー
「ーな…何を言ってー…元に戻れなくちゃ、
俺も、君も困るだろー…?」
加奈子(修太)がそう言うと、
「別にわたしは困らないから!」と、
そう声を上げる修太(加奈子)ー
「ーーま、待ってくれー。
君は良くても家族とか、周りのみんなとかー」
加奈子(修太)は、”元に戻るための協力はしない”と言い始めた
修太(加奈子)を説得しようとしたー。
しかし
「ーー親はわたしに興味なんてないもんー」
修太(加奈子)は、目に光の無い状態でそう言葉を口にしたー。
”死んだ目”で加奈子(修太)を見つめながら
「わたしがどうなっても、親は気にしないよー
だって、親は”わたしに興味がない”からー」
と、そう言葉を続けるー
イケメンの修太の顔で、”この世の全てを諦めた”ような
表情を浮かべられてしまうと、なんだか物凄い違和感を感じるー。
「で、でもーーそ、そうだとしてもー友達はー」
加奈子(修太)がそう言い放つと、
修太(加奈子)は言ったー。
「友達なんていないよー。
久川くんも知ってるでしょー?」
とー。
少しだけ笑うー。
でも、その目は笑っていない。
「ーーーーっ…」
加奈子(修太)は何て言っていいか分からなくなって
戸惑いの表情を浮かべてしまうー。
コミュニケーション能力が高い修太であっても、
受け答えに困ってしまうような”暗い”質問ー。
反応に困っていると、やがて修太(加奈子)は
少しだけ笑いつつー、
「ーそっかーわたしのことー知らないんだー
お互い、通じ合ってると思ってたのにー」と、
そう言葉を口にするー。
”加奈子”に、家族が心配するからー、
友達が心配するからー、という理由付けは
”通用しない”ー。
そのことを思い知らされた加奈子(修太)は
「わ、分かったよーだったらー…」と、
そう言葉を口にしてから
「ーお互い、相手の身体を使っている状態なんだー。
”友達”になろうー」と、そう言葉を続けるー。
「ー友達ー?」
不満そうな表情を浮かべる修太(加奈子)ー。
が、加奈子(修太)は臆せずに言ったー。
「入れ替わった状態のまま付き合うことはできないよー
だって、付き合うっていうのは、相手のことを
ちゃんと知らないとできないからー。
だからー、元に戻ってからしっかりと話し合った上で考えたいし、
だからこそ元に戻るために頑張りたいんだー」
とー。
「ーーー………友達ー…」
修太(加奈子)はなおも不満そうだー。
けれど、加奈子(修太)は、さらに続けるー。
「ー世の中、”いきなりカップル”っていう子の方が
少ないと思うんだー。
まずはお互いのことを色々知ってからー
それからー…恋人になってくー…
そういうものだと思うんだー:
自分が加奈子の声を出しているのに、
自分の声で言葉が発されているようなー
そんな”錯覚”を覚えるぐらいに、
加奈子(修太)は真剣にー、
何とか修太(加奈子)を説得しようと言葉を紡いだー。
その想いが届いたのだろうかー。
修太(加奈子)は何度か頷くと
「ーうんーわかったー。それならー…」と、
そう言葉を口にしてから近寄って来るー。
「ー友達から恋人ー。ふふー楽しみー」
嬉しそうにしながら、加奈子(修太)の腕を掴んで
どこかうっとりとした表情を浮かべる修太(加奈子)ー。
その様子を見つめながら、加奈子(修太)は
少しだけ戸惑ったような表情を浮かべると、
”ーとにかく今は、こうするしかないー”と、
心の中で呟くのだったー。
加奈子と付き合うつもりは、修太には全くないー。
加奈子の見た目が嫌いとか、そういうことじゃないー。
人の気持ちも考えずに、あんな風に付き纏ってきて、
自分勝手な意見を押し付けるような加奈子のことを
受け入れることはできなかったー。
修太は困っている人を放っておくことが出来ないタイプでー、
今も、”お互いの身体を元に戻す”までは、自分のために、
そして加奈子のためにも一生懸命行動していくつもりだ。
でも、どんなに優しいからと言っても、
自分が好きでもない相手ー、
それも、どちらかと言うと”困っている相手”と、
付き合うー、などという選択をするほどお人好しではなかったー。
”ーーとにかく、今は村岡さんの機嫌を
損ねないようにして、元に戻るまでは協力しないとー”
加奈子(修太)は、内心でそう思いながら
修太(加奈子)を見つめると
「とりあえず、元に戻れそうな方法、色々と試してみよう」と、
そんな言葉を口にしたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ーー元に戻れなかったー。
入れ替わってしまった場所で
二人は”元に戻ることができそうな方法”を
色々と試してみたー。
しかし、残念なことに二人の身体が元に戻ることはなく、
入れ替わった状態が続いていたー。
やがて、時間も遅くなってしまい
そろそろ帰らないと互いの両親を心配させてしまうー
そんな時間になってきたー。
ー…と、言っても加奈子は”心配してくれる家族なんていない”と
言うのだろうけれどー。
「ーーこれからどうするー?
入れ替わったこと、とりあえず村岡さんの親と、
俺の親に伝えてーー」
加奈子(修太)は、入れ替わってしまったことを
お互いの親に説明しようと、そんな風に提案するー。
しかしーー
「ーーそれはイヤー
入れ替わったことは、誰にも言いたくないー…!」
修太(加奈子)はそう言葉を発すると、
「ーこのまま、このままわたしと久川くんだけの秘密にしたいのー」と、
そう言葉を続けるー。
「ーーー…けどー…」
加奈子(修太)は戸惑いの表情を浮かべたままそう呟くー。
けれど、ここで拒めば、
また修太(加奈子)は何か騒ぎ出すのは目に見えていたー。
本来であれば、修太としては
”お互いの親”には伝えておきたいとそう考えているー。
でも、”自分の身体”を、加奈子に握られている状態ー
加奈子としてはそんなつもりではないかも知れないけれど、
修太からすれば”自分の身体を人質に取られている”かのような、
そんな状態でもあったー。
”ここはー…村岡さんの言う通りにしておいた方がいいかー…”
加奈子(修太)は緊張した表情のままそう考えると
「分かったよー…。でも、他の人に内緒にするなら、
俺の身体で変なことはしないで欲しいんだー。」
と、そう言葉を付け加えるー。
「ーーー俺の親も心配するし、周りも心配するー。
色々騒がれ出したら、村岡さんだって困るだろー?」
加奈子(修太)はそこまで言うと
”もう一押し”と言わんばかりにさらに言葉を続けるー。
「村岡さんだって”友達”が困っているところは
見たくないだろ?」
とー。
”加奈子”のような子には、この言い方は聞く、と
修太はそう思ったー。
こういう打算的なやり方は好きではなかったけれど、
今はそんなことを言っている場合じゃない。
加奈子に身体を悪用されてしまっては困るし、
元に戻れるまで話を合わせるしかないー。
「ーーーー…うんー
友達の困っているところは、わたしも見たくないー!」
修太(加奈子)はそう言葉を口にすると、
笑顔を浮かべるー。
その様子を見て、加奈子(修太)は
”ひとまず”、何とかこの場はやり過ごすことができた、と
内心でホッとしつつも、
”でも、どうすれば元に戻れるんだー?”と、
不安そうな表情を浮かべるのだったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
修太(加奈子)は、修太の家に帰宅すると、
「ーーあ、ど、どうもー」と、
修太の母親に、他人行儀な態度を取って、
慌てた様子で部屋に向かってしまうー。
”愛しの相手”を前にした時だけ、
妙に口数が増えるものの、それ以外は基本的に無口ー
特に、人見知りでもある彼女に
”初対面の修太の母”と、まともに会話を交わすことができるはずなど
なかったのだー。
「ーーーあ~~~…えへへへへへー
久川くんのニオイが充満してるー」
修太(加奈子)はニヤニヤしながら、
修太の部屋のニオイを嗅ぎ始めるー
修太の服のニオイを嗅いで
ニヤニヤとする修太(加奈子)ー
それだけでは気が済まず、
修太のベッドのニオイを嗅いだり、
さらには修太の机のニオイを嗅いだり、
修太が普段使っているであろうペンのニオイを嗅いだりし始めるー
「えへへへへー久川くんのニオイだぁ…♡」
イケメン台無しレベルに表情を歪めながら、
修太(加奈子)はそう言葉を口にすると、
満足そうに、もう一度ペンのニオイを嗅ぎ始めるのだったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一方、加奈子(修太)は帰宅すると同時に
困惑した表情を浮かべるー
家に入って、とりあえず「ただいま~!」と言って見たものの、
母親らしき人物は反応せずに台所で何か作業を続けていて、
父親らしき人物は後から帰って来たけれど、
加奈子(修太)にも加奈子の母親らしき人物にも
反応を見せなかったー。
”家にいるのに、こんな重苦しい空気が流れているなんてー”
そう思いつつも、加奈子(修太)はため息を吐き出しつつ、
加奈子の部屋らしき場所で、大人しくしていようと、
そんなことを考えるー。
がー…
「ーーってーーー…」
加奈子(修太)は思わず表情を歪めるー。
そこにはー
いつの間にか撮影されたかも分からない
”修太の写真”が飾られていたのだー。
そんな光景を前に、修太は戸惑いの表情を
浮かべることしかできなかったー。
そして、翌日ー…。
学校にやってきた加奈子(修太)は
戸惑いの表情を浮かべるー。
それもそのはずー。
”修太”と、”加奈子”では、
周囲の対応があまりにも違ったのだー。
”修太”として学校にやってくればー、
必ず誰かが話しかけて来る、そんな状態だったー。
けれど、今日ー
”加奈子”として学校にやってきた修太は
”誰も話しかけてこない”という状況に
少し戸惑いを覚えていたー。
”話しかけて貰えて当たり前”などと
驕りを抱いていた、なんてことはないけれど、
いざ、こうして”加奈子”になって
誰も話しかけてこない立場になると、
今までの自分の立場は恵まれていたのだと、
そう感じさせられるー。
「ーーねぇー、何見てるのー?」
ふと、近くの座席の女子生徒から不満そうな声が
掛けられるー。
「ーあ、い、いやー」
加奈子(修太)は少しだけ目を逸らすー。
普段、この女子生徒は”久川く~ん!”などと、
いつも明るく、修太に話しかけて来る子だー。
その子の顔がまるで”別人”のように見えるぐらいに
いつもとは違う、敵意を向けられた加奈子(修太)は
少し戸惑ってしまうー。
がー、そこにーーー
「ーーー久川くん、おはよ~~!」
修太(加奈子)が、加奈子(修太)に声を掛けて来たー。
「ーーなっ…」
その女子生徒が呆然とする中、修太(加奈子)は、
”自分が大好きな修太”になることができているからか、
いつもの振る舞いが嘘かのように、
嬉しそうに加奈子(修太)に話しかけるー。
加奈子(修太)に敵意を向けて来ていた女子生徒を背に、
それを無視して加奈子(修太)に話しかける
修太(加奈子)ー。
加奈子(修太)は戸惑いつつも、”加奈子”として返事をしつつー、
”おいおいおいおいー”と、
修太(加奈子)の背後にいる女子生徒のほうを見つめるー。
女子生徒が、ものすごい形相で加奈子(修太)のほうを
睨んでいるのだー。
「~~~~~~~」
加奈子(修太)は、”一人になった瞬間、何かされるー”と、
危機感を抱きながらも、
修太(加奈子)のほうを見つめると、
小声で言葉を口にするー。
「俺の身体だと、色々話しかけられるかもしれないからー
やりにくかったら、”今日は体調が悪くて”とか、
適当に誤魔化して貰って構わないからー…」
とー。
しかし、修太(加奈子)は、
「ー大丈夫ーわたしー、久川くーー
い、いや、”加奈子ちゃん”にしか興味ないもん!」と、
そう返事をすると、
突然、クラスの根暗な女子のことを”加奈子ちゃん”と呼んだ
”修太”のほうを、周囲が驚いた様子で見つめるー。
教室の中に、ざわめきが広がるー。
そんな状況を前に、加奈子(修太)は
さらに青ざめると、
”この先、本当に大丈夫かー…?”と、
心底不安そうな表情を浮かべるのだったー。
<後編>に続く
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コメント
ついに学校の場面に入りましたネ~!!★
学校でも、まだまだ大変なことが起こっちゃいそうデス…!
土曜日枠の作品は、予約投稿している都合上、
続きはまた来週ですケド、また、待っててくださいネ~!
今日もありがとうございました~!!★

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