<入れ替わり>カレママ③~混乱の果てに~(完)

②にもどる!

美鈴の”母”と”彼氏”が入れ替わってしまったー。

入れ替わってしまった二人はもちろん、
美鈴自身も困惑する中、
彼女は”あること”を思い出すー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「あっ!」
学校に向かいながら”ママ”と”龍太”が
入れ替わってしまった理由を考えていた美鈴は
ふと、あることを思い出すー。

それはー、
龍太と、美鈴の母・理恵が入れ替わってしまった前日にー
親友の皐月から貰った”お守り”ー

”「ーうちの神社のお守り、”持ってると願いが叶う”って言われてるし、
 ほら!わたしも実際に願いが叶ったこともあるから、
 だから、美鈴にはちょうどいいかな~って」”

皐月は確か、そう言っていたー。

そしてー

その日の夜、美鈴は
あまりにも心配性な母・理恵に疲れて
寝る前に、貰ったお守りを握りしめながら
”ママが龍太ぐらいな感じだったら良かったのに”と、
そう願ったことを思い出したー。

それは、あくまでも
”ママ”が、”龍太”ぐらいの心配度合いなら良かったのにー、
という意味であって、
二人が入れ替わって欲しいなどとは願っていないー。

ただー……
ただー………
何だか、それがどうしても引っかかってしまったー。

「ーー学校に到着したら、皐月に聞いてみようかなー」
美鈴はそう言葉を口にすると、
「ーーみ、美鈴!」と、背後から龍太(理恵)の声がしたー。

「ーーあ、龍ーじゃなくて、ママー」
美鈴はそう言葉を口にすると、
「美鈴!昨日は大丈夫だった?何かされてない?」と、
心配性っぷりを早速発揮する母・理恵ー

「あ、あははー大丈夫だってばー
 龍太はママが思うよりずっとしっかりしてるよー」
美鈴が苦笑いしながら言うと、
「それより、ママは大丈夫だったー?」と、
龍太としてちゃんと過ごせたかどうかを確認するー。

すると、龍太(理恵)は少しだけ苦笑いしながら
「大変だったわー。特にトイレとお風呂ー」と、
そう言葉を口にすると、
美鈴も「ま、まぁ…それはそうだよねー…龍太も苦戦してたしー」
と、そんな言葉を口にするのだった。

そのまま学校に向かって歩き出す二人。

「まさかわたしが高校生をもう一度やるなんて
 しかもー男子としてー」
龍太(理恵)がそう言葉を口にするのを聞いて
少しだけ笑いながら
美鈴は「あ!学校では”ママ”って呼ばないからね?」と、
そう告げるー。

「えっ」
龍太(理恵)が少し驚いた表情を浮かべたのを見て、
「ーちょ、ちょっとー?当たり前でしょ?
 彼氏のこと”ママ”って呼んでたらやばい子だしー」と、
美鈴はそう言葉を口にしたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

学校に到着すると、何だかんだ楽しそうにしている
龍太(理恵)を見て、少しだけ安心した気持ちになりながら、
美鈴はタイミングを見計らって
皐月を呼び出すー。

「ーねぇねぇーーー
 聞きたいことがあるんだけどー」
美鈴は入れ替わりのことは伏せた上で
”お守りを握りしめたまま寝たら、大変なことになった”と、
そう言葉を口にするー。

「ーーえ?願いが叶ったのー?」
目を輝かせる皐月ー。

美鈴は、”願いが叶うこと、本当にあるの?”と、
そう確認すると、
皐月は「うん!あるよ」と、自信満々に即答したー。

「うちの神社はすごいからね~
 神様が本当にいて、願いを叶えてくれるって話だし、
 お父さんは、その神様とお話できるって言うしー」

皐月がそう言うと、
”ーお話できるってー…”と、美鈴は内心で戸惑いつつ、
皐月のほうを見つめるー。

そして、皐月に事情を確認するためにはー、
と、”誰にも言わないで”とした上で
”ママが龍太ぐらいな感じだったら良かったのに”と、
思いながらお守りを握りしめて寝たら、
翌朝、二人が入れ替わってしまっていたということを
伝えたー。

「あ~~~~~~~…」
皐月は、美鈴が話を聞き終えると、
納得したかのように頷くー。

「ーーそれは、うちの神様が願いを叶えちゃったんだねー」
と、そう言いながらー。

「ーーーえぇぇ……
 で、でもわたし、二人に入れ替わって欲しいなんて
 思ってないけどー…」
美鈴がそう言うと、
皐月は”美鈴のお母さんが、龍太くんぐらいの心配度合いなら良かったのにって
そう思ったんでしょ?”と、言葉を口にするー

「ーう、うんー」
美鈴がそう返すと、
皐月は「だから、二人が入れ替われば、美鈴のお母さんの中身は彼氏くんになってー、
まぁ、中身は違うけど、美鈴のお母さんの心配性の度合いが彼氏くんと同じになるーってことで
願いを叶えてくれたんだよ!」と、そう説明したー。

「えぇぇぇぇ…」
戸惑う美鈴ー。

そうこうしていると、皐月が「あ!そうだ!」と
手を叩いてから美鈴に笑顔を向けると、
「ーお父さんに相談して”神様”と話をさせてあげるから!
 直接元に戻してほしいってお願いしてみて!」と、
そんなとんでもないことを言い始めたー。

「ーか、神様にお願いー????」
美鈴は、そんなことを堂々と言う皐月のことが
違う意味で少し心配になりながらその言葉を繰り返すと、
「うん!そう!神様にお願い!」と皐月は嬉しそうに
そう返して来たー。

「ーただ、お父さんも時間がすぐには取れないからー、
 今度の土曜日まで待ってもらっていい?
 その間は美鈴のお母さんと、彼氏くんに
 何とか頑張ってもらって!! ね???」

皐月のその言葉に、
美鈴は”神様”とか”お願い”とか、
流石に話が飛躍しすぎているような気はしたものの、
現状では皐月を頼るしかないのも事実であったために、
皐月を頼ることにして、困惑の表情を浮かべたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夕方ー

学校帰りに龍太(理恵)をつれて、
理恵・美鈴が暮らす家にやってくると、
理恵(龍太)は「あ、美鈴ーおかえりー」と、そう言葉を口にしてから
「お義母さんもおかえりなさい」と、丁寧にそう言葉を口にしたー。

「ーーちょっとー。」
龍太(理恵)は少し不満そうな表情を浮かべると、
「ーあなた、もう美鈴と結婚した気になってるの?」と、
そんな言葉を発するー

「ぶっ!?えっ、いや…そ、そういうつもりじゃー…?」
理恵(龍太)が思わず吹き出しながら
慌てた様子でそう言葉を口にすると、
「お、俺はただー…美鈴のお母さんのこと何て呼んだらいいか
分かりませんしー、一番いい感じの呼び方をしただけでー」と、
”お母さん”呼びをした理由をそう言葉を口にするー。」

「ーーあなたのこと、産んだ覚えはないわー」
龍太(理恵)がなおも言うと、
「ーわ、わ、分かりましたー!じゃ、じゃあ、何て呼べばー?」
と、理恵(龍太)は慌てた様子でそんな言葉を返すー。

「ーー…り、理恵さん?」
下の名前で呼んでみる理恵(龍太)ー

「ーー下の名前で呼ばれると不気味ねー」
龍太(理恵)が少し苦笑いするー。

「じ、じゃあ…お、おばさん?」
理恵(龍太)が言うと、
龍太(理恵)は「誰がおばさんよ!」と、そう返すー。

「ーお…お…お姉さんー?」
理恵(龍太)が、死んだ目でそう言い放つと、
龍太(理恵)も「そ、そういう年じゃないわー…」と、
自分でもゾッとしたような表情を浮かべるー。

「え…え、じ、じゃあー…か、片倉さんー?」
理恵(龍太)がそう呼ぶと、
龍太(理恵)ではなく横にいた美鈴が言葉を口にするー。

「そ、それだと紛らわしいかもー…
 わたしが呼ばれてるのか、ママが呼ばれてるのか分からないしー」

その言葉に、
理恵(龍太)が困惑していると、
ようやく”お母さん”が最適な選択だと思ったのか、
龍太(理恵)の方から
「ーもういいわー。やっぱり”お母さん”が一番分かりやすそうね」と、
静かにそんな言葉を口にするのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

数日後ー
約束の土曜日を迎えるまで、
散々バタバタとした生活を送って来た二人ー。

が、ようやく皐月の神社に行く約束の日がやってきたー。

「ーねぇねぇ、その”お守り”くれた神社の子って
 ーーその、大丈夫なのー?」
龍太(理恵)が心配そうに言葉を口にするー。

「ー普通の子だよー!
 神様…とかはちょっと分かんないけど、
 でも、二人が元に戻る方法も分からないままだし、
 可能性が少しでもあるならー」
美鈴がそう言うと、
理恵(龍太)は「早くお母さんに身体を返したいしなー…」と、
そう言葉を口にするー。

「あら、おばさんの身体じゃ不満ってことかしら」
龍太(理恵)がそう言うと、
理恵(龍太)は「そ、そんなこと言ってないじゃないですかー」と
苦笑いするー。

「ーーとにかく、二人ともごめんねー
 わたしがお守りを握りながら変なこと考えたせいで
 こうなっちゃったんだったらー…わたしのせいだしー」
美鈴が、皐月から貰った”破れたお守り”を手にしながら言うと、
龍太(理恵)も、理恵(龍太)も、
そのこと自体には怒る様子もなく、”仕方ないよ”と、
そんな様子を見せるー。

「あっ!美鈴!待ってたよ!
 お父さんも中で待ってるから!」
手招きしながら、皐月がそう言葉を口にすると、
美鈴と、龍太、理恵の三人は、そのまま神社内の建物らしき場所に
入っていくー。

「ー初めましてー。私が皐月の父ですー。
 この度は、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」

既に、皐月の父が待ち構えていて、
美鈴らに挨拶をすると、美鈴から外装の破れたお守りを受け取るー。
元々、皐月が”破れちゃったから”と、タダでくれたお守りだー。

「ーでは、今からうちの神社の神様にお願いして
 元に戻しましょう」

祭壇のような部分に向かって命を捧げ始める皐月の父親ー。
皐月も一緒になって祈りを捧げているー。

「ーね、ねぇ、こんなので元に戻れるの?」
小声で言葉を口にする龍太(理恵)

「ーお、俺も心配になってきたー」
理恵(龍太)も、龍太(理恵)と共に美鈴を見つめながら
そう言うと、
美鈴は「ど、どうかなぁ…」と、どこか不安そうに
言葉を漏らすー。

がー、その時だったー。

命を捧げられていた祭壇に、光のようなものが現れて、
”ーー願いがあるのは、そなたたちかー?”と、
そんな言葉が聞こえて来たー

「えっ!?!?えっ!?!?!?ほ、本当に神様ー!?」
驚く美鈴ー。

その言葉に、皐月は得意気な表情で、
「だからうちの神社には神様がいるって言ったでしょ?」と、
そう言い放つー。

そして、現れた神様らしき光に向かって
皐月の父は「この二人の身体を入れ替えて欲しい」と、
龍太(理恵)と理恵(龍太)を指差しながら言うー。

その上で、皐月の父親は破れたお守りを手に、
「どうかこの二人の身体をお入れ替え下さい」と、
そう言葉を口にするー。

龍太(理恵)と理恵(龍太)はゴクリと唾を飲み込むー。

こんなので本当に元に戻れるのだろうかー。
けど、元に戻れる可能性があるのであればー。

”ーーこうなったらーどうにでもなれー”と、
理恵(龍太)は覚悟を決めるー。

”よかろうー。そなたたちの願い、叶えようー”

光からそう言葉が発されるー。

”これ”は、本当に神様なのか
それとも、何か仕掛けがあるのかー

美鈴たちがそんな風に思っていると、
部屋中が光に包まれたー。

そしてーーー

「ーーーー!」
龍太が目を覚ますと、
龍太は思わず「えっー」と、声を上げたー。

続けて目を覚ました美鈴も「えっ!?!?あっ!?」と、
突然顔を真っ赤にするー。

「ーな、な、なんか変じゃないー!?」
皐月の父親がそう言葉を口にすると、
その場にいた美鈴・皐月・龍太・理恵・皐月の父親の5人が、
それぞれ”自分が目の前にいること”に、驚きの表情を
浮かべて見せたー。

それもそのはずーー
”神様”が発した光により、入れ替わっていた二人が元に戻ったのではなくー、
5人がバラバラに入れ替わってしまったー…

「お、お、俺… えぇっ!?」
今度は”おばさん”ではなく、同じクラスの”皐月”になってしまい、
よりドキドキしてしまう皐月(龍太)ー

「ーーわ、わたしが龍太になってる!?」
彼氏の龍太になってしまった龍太(美鈴)ー。

「ーーちょ…えっ…えぇぇ…?」
皐月の父親になってしまった美鈴の母・理恵ー。

「ーーお…おぉぉぉ?」
少しニヤニヤしてしまう美鈴になった皐月の父親ー。

”ど、どうしてこんなことにー!?”
そこにいる人たちがそう思っていると、
「ーーあ」と、理恵になった皐月が困惑しながら言ったー。

「ー破れたお守り使ったからかもー…」
とー。

最初に、美鈴が”ママの心配性が、龍太ぐらいに落ち着けばいいのに”と
願っただけで二人が入れ替わってしまったりー、
今回、二人を入れ替えようとしただけなのに、5人を巻き込んで
入れ替わりが起きてしまったのはー

破れたお守りを使ったからー、と、理恵(皐月)はそう言ったー。

「じ、じ、じゃあ、今からもう一度破れてないお守りをー」
龍太(美鈴)がそう言うと、
「ーごめ~ん!今、お守り品切れになっちゃって~
 次の入荷、1か月後なのー」と、
理恵(皐月)はそんな言葉を口にしたー。

その場にいる5人が困惑の表情を浮かべるー。

”彼氏”と”ママ”が入れ替わっちゃったー、どころか
さらに大変なことになってしまった美鈴は
1ヵ月以上、その状態で過ごすことになってしまうのだったー

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

さらに大変な入れ替わりが発生してしまう結果に…!

まだまだ、ドタバタが続くことになりそうですネ~!

お読み下さり、ありがとうございました~!☆☆!

「カレママ」目次

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入れ替わり<カレママ>

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