入れ替わりを体験できる夢のサービスとして展開されている
”ドリーム★ちぇんじ”
しかしー、そのサービスは
利用者の返却をわざと遅らせることで、
高額の延滞料金を巻き上げている極めて悪質なサービスだった…!
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「ーーーどうしてー…どうしてー…!」
男性スタッフ・昌磨(しょうま)と入れ替わっていた
中年のおばさん・凛子(りんこ)は、動揺した様子で、
使っている身体を返却するための、入れ替わり事務所へと向かっていたー。
イケメンスタッフである昌磨」と入れ替わり、
2泊3日の”イケメンな人生”を楽しんだ彼女ー。
しかしー
彼女もまた、”妨害スタッフ”らによる妨害を受けて
返却期限までに、事務所にたどり着けそうにない状況に陥っていたー。
「ーーーおいおいおいー
俺にぶつかっておいて、挨拶もナシかよ?」
赤い髪の男が、昌磨(凛子)に絡んでいるー。
その横にいるド派手なギャルも、
「あたしたちを舐めてっと、どうなっても知らないよ???」と、
そんな、脅すような言葉を口にするー。
「ーす、すみませんーで、で、でもー…」
戸惑いの表情を浮かべながら、そう言葉を口にするー。
その二人はー、
先日、入れ替わり体験サービスを利用した別の男ー、
雄太郎のことも”妨害”した妨害スタッフ、栄治と瑠璃の二人だったー。
前回は”金髪の男”を演じていた栄治は
今回は赤髪の不良男をー、
そして、前回は女性刑事を演じていた瑠璃は
今回は不良男の彼女であるギャル役を演じていたー。
”妨害スタッフ”の面々はいずれも
変装のエキスパートで、
この二人も、先日騙された雄太郎が仮に見たとしても
分からないぐらいに別人のような姿をしていたー。
「ーーー…あたしの彼氏にぶつかったことを謝れ!」
瑠璃にそう言われて、怯えた表情を浮かべる昌磨(凛子)ー
結局、彼女も期限内に身体を返却することは出来ず、
延滞料金を巻き上げられてしまう結果となるのだったー。
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「はははー、本当にちょろいもんだなー」
接客を担当しー、
この入れ替わり事務所の所長でもある尚道が
笑いながらそう言葉を口にすると、
”妨害スタッフ”の瑠璃は、ギャルのメイクを落としながら
「ーーあなたの顔で怯えてる姿、なかなか貴重だったわー」と、
元に戻った入れ替わりスタッフ、イケメン男の昌磨に向かって言うー。
「ーへへー俺も見て見たかったなー。”俺の怯えてる顔”ー」
元に戻った昌磨が笑いながら言うと、
今日は赤髪の栄治が「ーはははー傑作だったぜ?」と、
そう言いながら笑みを浮かべるー。
「ーーーそんなことより、このおっさんはー…?」
そんな会話に割って入ったのは、
50代の中年のおじさん・茂樹(しげき)ー。
と、言っても、中身は
ここの入れ替わりスタッフ・歩花(あゆか)という女で、
現在は身体を貸し出し中だー。
しかし、茂樹という男は
最初から持ち逃げするつもりだったようで、
既に4日目になるものの、
連絡もないし、家に姿もないー。
「ーーあははー、歩花ちゃん、ずっとそのおっさんの身体で
生きていくことになったらどうする?」
別の入れ替わりスタッフ・詩音が笑うと、
所長の尚道が少しだけ笑ったー。
「大丈夫さー。
装置で入れ替わった身体の居場所はちゃんと分かるようになってるー。
明日になっても連絡がなければ”ナイトメア”の出動だー」
尚道がそう言葉を口にすると、
茂樹(歩花)は「あたしの身体~傷付けないでくださいよ?」と、
そう釘を刺すー。
「ははは、分かってるさー。
従業員は家族だー。
必ず身体は取り戻すし、傷つけはしないー。
明日になるまで、その身体で我慢してくれ」
尚道がそう言うと、
茂樹(歩花)は「加齢臭が酷くていやになっちゃう」と
愚痴を漏らしながら、そのまま事務所の2階へと向かうー。
2階より上は”ホテル”のように豪華な設備が整っていて
”身体を貸し出している最中”の入れ替わりスタッフは
住み込みで返却を待ちながら、
楽しく、のんびりしているー。
身体を貸して、のんびりしているだけで3日で100万ー。
入れ替わりスタッフの人材は、それなりに集まるー。
「ーーー”ナイトメア”ってあのヤバいやつらよねー?」
”妨害スタッフ”の瑠璃がそう言うと、
「ーへへー歩花ちゃんの身体で逃げてるおっさんも終わったな」と、
今日は赤髪の栄治が言うー。
「ーー我々もクズだが、借りたものを持ち逃げしようとするやつもクズだ。
遠慮なく、地獄を見て貰おう」
所長の尚道はそう言葉を口にすると、静かに笑みを浮かべたー。
その翌日ー、
”持ち逃げ”回収部隊”ナイトメア”が派遣され、
歩花の身体を持ち逃げしようとしていた男・茂樹は”地獄”を見たー。
歩花に身体を返し、
茂樹はその後、世間から姿を消したのだったー。
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「ーー入れ替わり体験、ねぇー?へへー」
ニヤニヤしながら、一人の男が
”ドリーム★ちぇんじ”の入れ替わり体験を知り、
はるばると事務所の前までやってきていたー。
見るからに、狂暴そうな雰囲気の男ー
そして、溢れ出さんばかりの下心を表情に浮かべたその男ー、
手島 龍牙(てじま りゅうが)は、
見た目通りの危険な男だったー。
「ー入れ替わりって、マジか?」
入れ替わり事務所に入って早々、龍牙はそう言葉を口にするー。
「ーーはいー。マジですよ」
所長の尚道は臆することなく、そう返すと
龍牙は笑いながら「そいつはすげぇ」と、そう言葉を口にしてから、
「で、可愛い子はいるのか?
ババアとかおっさんだけ、なんてことはねぇよな?」と、
龍牙が言うー。
尚道は少しだけ不快そうな表情を口にすると、
”ここは、静香(しずか)ちゃんか、小夜(さよ)ちゃんの出番だなー”と、
そう言葉を口にするー。
仕事柄、危険そうなやつもそれなりに入れ替わり体験を
しようとやってくるー。
恋愛経験が無さそうだった雄太郎や、
ただのおばさんであった凛子みたいな相手は、
”妨害スタッフ”による妨害も容易だし、
延滞料金を払わせることも納得させやすいー
が、こういう危険そうな男の場合は
抵抗される恐れがあるー。
そんな場合には尚道は”入れ替える相手”を、調整しているー。
静香はとても可愛らしい子であるものの、
運動が大の苦手で、まともに走るのも難しい子だー。
小夜は大人しそうな雰囲気の美人であるものの、
とても華奢で、仮に暴れてもどうにもならないー。
こうした”入れ替わりスタッフ”を入れ替わり相手に選ぶことで
抵抗できないようにするのだー。
そして、屈強なこの男ー…龍牙の身体は
こちらのものになってしまえば、返す前に
特殊な麻酔で弱めておくこともできるー。
「ーそんなことはありませんよー
ちゃんと可愛い子もたくさんいます」
尚道はそう言うと、さりげなく、
小夜と静香をタブレットに表示してみせるー。
「例えばこの子たちとか、どうですー?」
尚道のその言葉に、龍牙は
「ほぅー」と、そう言葉を口にすると、
「なら、この女で頼む」と、満足そうに笑みを浮かべるー。
入れ替わりの通常料金は2泊3日で10万円ー。
丸二日以上、身体を貸すにしては安い金額であるものの、
”延滞料”の方で稼ぐつもりであるために、
特にそこは大きな問題ではないー。
「ー分かりましたー」
尚道はそう呟くと、2階の入れ替わり専門スタッフが待機している
ホテルのような施設に内線で電話をするー
すると、入れ替わりスタッフの静香が1階に降りてきて、
入れ替わり準備を開始するー
その間に、入れ替わり体験サービスにおける”禁止事項”や、
延滞料金などについて詳しく説明していくー。
説明を事前にしっかり行うことで、
良心的なサービスだと相手に思わせること、
そして、延滞料金が発生してしまった際に
”自分が悪いのだからちゃんと払わなければいけない”と
罪悪感を相手に植え付ける効果があるー。
「ククク…”禁止事項”さえ破らなければ何をしてもいいんだな?」
龍牙がそう言葉を口にすると、
尚道は「えぇ。そこの規約に書かれている通りです」と、
そう繰り返すー。
「ククー分かった」
龍牙が笑みを浮かべながらそう答えたタイミングで、
入れ替わりスタッフの静香の準備が終わりー、
静香が2つ用意されたカプセル型のマシンの一つに乗り込む。
「ー俺もあそこに入ればいいのか?」
龍牙が笑いながら、静香が入った方のカプセルを指差す。
明らかに一人しか入るスペースはないし、
もう一方のカプセルには誰も入っていない状況であることから、
見れば”自分が入るべきなのはどちらか”分かるはずだー。
所長の尚道は少し不快そうにしながらも、
「ーお客様が入るのはあちらです」と、
淡々とそう答えると、
龍牙は「クククー冗談に決まってるだろ?そう不快そうな顔をするな」と、
それだけ言葉を口にして、静香が入った方のカプセルとは別の
カプセルの方に入っていくー。
そしてー、龍牙と静香は入れ替わりー、
静香になった龍牙は、その場で胸を揉んで
気持ち良さそうな声をあえてあげたり、
モデルのような歩き方をしたり、
「わたし~身体を奪われちゃった~!」と、
静香(龍牙)が、ふざけたポーズを取りながら
言葉を口にするー。
龍牙(静香)は表情には出さなかったものの、
所長の尚道は”静香”が不快に感じていることは察したー。
とは言え、これが商売だし、
そもそも、自分たちも”悪党”である以上、
こういったことは耐えねばならないー。
ここで、ふざけた振る舞いをする客・龍牙を
始末するのはたやすいー。
しかし、龍牙を今、始末してしまえば
収入は10万のみ。
延滞料金の500万ー、
いや、もっとその上のペナルティでも構わないー。
客からは絞れるだけ絞り取るのが
”ドリーム★ちぇんじ”のやり方だー。
返却期限について改めて説明する尚道ー。
「わかった。20時までに返却だな」
静香(龍牙)はそう言葉を口にすると、
「へへーそれまでは存分に楽しませてもらうぜ」と
付け加えた上で、そのまま入れ替わり事務所の外に向かって
歩き出すー。
ニヤッー…
事務所を出た静香(龍牙)が邪悪な笑みを浮かべるー。
彼は入れ替わり体験サービス”ドリーム★ちぇんじ”側が
想定している以上に”危険”な男だったー。
がー…その龍牙もまた、”相手”を見誤っていたー。
”ドリーム★ちぇんじ”も、龍牙が思っている以上に
危険なサービスだ。
危険人物と、危険なサービスは惹かれ合う運命に
あるのかもしれないー…。
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「ーーーよろしくお願いしますー」
30分後ー
今度は好青年風な男がやってきたー。
磯村 和夫(いそむら かずお)ー。
先程の龍牙とは違い、穏やかそうな雰囲気の持ち主だー。
「じゃあ、この子でお願いできますか?」
和夫はそう言葉を口にすると、
先日、雄太郎と入れ替わっていた入れ替わりスタッフ・詩音を指名したー。
「入れ替わりの時間を、たっぷり楽しんでくださいね」
詩音が営業スマイルで、和夫に向かって声を掛けると、
和夫は穏やかに笑いながら「ありがとうございますー」と
頭を下げるー。
詩音と和夫が、装置で入れ替わり、
詩音(和夫)はそのまま説明を聞き終えると、
外に向かって歩き出すー。
「ーーさて、妨害スタッフの配置を考えるとしようかー」
”静香”を借りた龍牙と、
”詩音”を借りた和夫は、同じ日に返却期限を迎えるー。
「ーあの優男の方は、この三人を配置しよう」
尚道はそう言葉を口にすると、
No2の実績を持つ女性妨害スタッフ・瑠璃と、他2名を配置するー。
「ーわたしはまた警官役でいいかな?」
瑠璃が笑いながら言うー。
そして、龍牙の方には、”エース”である栄治を配置する。
”力”で相手を抑える役割をよくやっている男だー。
雄太郎の際には金髪男として、詩音の身体を使っている
雄太郎に絡んでいたー。
「ーークククー、二人分の延滞料金で1000万ー
金が動くぞー」
尚道は嬉しそうに笑みを浮かべると、
龍牙・和夫の二人から金を巻き上げる光景を
想像しながら、そう言葉を口にしたー。
③へ続く
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コメント
次回が最終回デス~!!!
悪質な入れ替わりサービスは…
やっぱり使いたくないですネ~…!
今日もありがとうございました~~!★

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