<入れ替わり>オタ⇔ギャル①~発端~

ギャルとオタクが入れ替わってしまったー!?

同じクラスにいながら、
全く違う世界にいるような二人の入れ替わりがもたらす
ドタバタ物語…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーあいつキモくないー?」
「ーあはは、そんなこと言っちゃ可哀想じゃ~ん!」

そんな会話が聞こえて来るー。

その言葉を聞きながら、
男子生徒の宮川 浩太(みやがわ こうた)は、
気まずそうな表情を浮かべつつも、
”それに気づいていない”フリをするー

彼は、漫画やアニメが大好きなオタク系の男子ー。

女子の一部からは、”キモイ”などと陰口を
叩かれたりもしているー。

今もちょうど、
クラスのギャルな女子生徒ー、
中野 梨々花(なかの りりか)と、藤崎 麻里奈(ふじさき まりな)の
そんな会話が聞こえてきたところだー。

梨々花も麻里奈も、とても明るい性格で、
可愛らしい容姿の持ち主だー。

二人とも、浩太からすれば
”同じクラスにいるけれど、同じ世界に住んでいるとは思えない”
そんな相手だったー。

「ーーだって~アイツ、この前も
 なんか美少女フィギュアがどうこう言ってたし、
 キモいんだもんー」
麻里奈の方がそんな言葉を口にするー。

梨々花は笑いながら、
「趣味は人それぞれだし、可愛い子のフィギュア集めてたって別にいいんじゃない~?」と、
そんな言葉を口にするー。

が、麻里奈からも、梨々花からも、
”好意的”な雰囲気は全く感じず、
浩太のことを馬鹿にしているのが、浩太からはよく分かったーー。

「ーー…よ」
そんな浩太の元に、眼鏡をかけた小太りの男子生徒・
磯部 達夫(いそべ たつお)がやって来るー。

浩太の”オタク仲間”で、数少ないこのクラスの友達だー。

浩太は自分の眼鏡をいじりながら、
落ち着かない様子を見せると、
達夫は「あんな女たち、気にするなよー」と笑うー。

「俺たちには、二次元があるー。だろ?」
達夫がニヤニヤしながらそう言うと、
浩太も「うんーそうだねー。その通りだー」と、頷くー。

浩太は、達夫とは違い、やせ型の眼鏡の男子生徒ー。
やせ型の浩太と、小太りの達夫ー。
二人はいつも、学校で好きなアニメについて熱弁したり、
好きなキャラクターのことで盛り上がったり、
あとは、二人で美少女キャラのカードゲームを楽しんでいることもあって、
放課後には、一緒にカードショップに足を運んだりすることもあったー。

とにかく常に一緒にいることが多く、
クラスの一部からは”オタクブラザーズ”などと呼ばれていたー。

「ーーえ~、でも僕は、ユナの方がいいかなぁ~
 だって、ほらー、あのスカート滅茶苦茶可愛いしー」

「ーはぁー俺はユナよりもー」

何かのアニメの話をしているのだろうかー。
二人で盛り上がっているのを見て、
少し離れた場所で雑談をしていたギャルの麻里奈は
「本当にキモイ」と、小声でそう言葉を口にしたー。

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一部の女子からは嫌われながらも、
直接的にいじめを受けているわけではなく、
達夫という友達もいるー。

もちろん、達夫だけではなく
他にも話をするような生徒はいるしー、
たとえ、モテなくても”僕には二次元がある”と、
そんな気持ちで、
それなりに平穏な学校生活を送っていた浩太ー。

しかしー
この日、浩太の運命は大きく変わってしまうことになるー。

♪~~~~
放課後を知らせるチャイムが鳴るー。

クラスの学活が終わって、下校になると同時に
浩太は猛ダッシュをし始めるー。
友人の達夫も同じだー。

今日は浩太と達夫が遊んでいる”カードゲーム”の新弾の発売日ー。
が、それなりに人気もあることから、
すぐに売り切れてしまうことが多く、
二人は”絶対に手に入れるぞ”と言わんばかりに
カードショップに立ち寄ろうと、そう思っていたのだー

「なにアイツらーキモー…」
麻里奈が表情を歪めるー。

そんな、麻里奈の反応には気づかずに
達夫と共に階段を駆け下りる浩太ー。

しかし、階段を降り終えたところで、
浩太はあることに気付くー。

「ーあっ!!!」

「ーどうした!?」
急に声を上げた浩太に対して、
達夫がそう反応すると、
浩太はとても気まずそうな表情を浮かべながら
「さ、財布をロッカーに入れたままだったー」と、
そう言葉を口にするー。

「ーおいおい、なんだよードジだなぁー
 早く行かないと売り切れちまうぞー」
達夫が苦笑いしながら言うと、
浩太は慌てて、再び来た道を引き返して、
教室の前にあるロッカーに忘れた財布を回収しようとするー。

「ー俺は先にいってるぞ~!」
達夫は、友達である浩太を待っていようかどうか、
一瞬迷ったものの、カードゲームの新弾の発売日は
彼らにとっては”戦(いくさ)”そのものー。

ここで立ち止まるわけには行かず、そう言葉を口にしたー。

「僕もすぐに追いつくから!」
浩太は、階段を駆け上がりながらそう言葉を返すー。

浩太たちの教室があるのは3階ー。
1階から3階まで階段を駆け上がってー
教室前まで走りー、ロッカーを開けて財布を取り出し、
また階段を降りるー。

この一連の流れで、確実に
数分はロスするー。

「くそっー」
浩太は、自分のうっかりさを呪いながら、教室に向かう階段を駆け上がるー。

がーー
ちょうどその時ー、
階段の曲がり角の部分で、
ギャルの梨々花が急に姿を現してー、
浩太の目の前に現れてしまったー

「ーーー!」

「ーーーわっーー、ごーーー」

浩太は、梨々花が目の前に現れたのを見て、
すぐに”梨々花との衝突は避けられない”と判断ー、
謝罪の言葉を口にしかけたー。

雲の上の存在であり、
自分たちのことを”キモイ”と思っている梨々花にぶつかったらー、
いや、触れたら、何を言われるか分かったものではないー。

だからこそ、ぶつかる直前から謝罪の言葉を口にしかけた浩太ー。

しかしー、
突然浩太が現れて、しかもぶつかられた梨々花は、
バランスを崩して、階段を登って来ていた浩太共々、
階段から転落してしまいー、
そのまま階段から転落した二人を偶然発見した、
教師によって、保健室へと運びこまれたのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーー!!!!!!!!!」

浩太は、驚いた表情で目を覚ますー。

そして、ガバッとベッドから起き上がると、
時計を確認するー。

15分ー。

15分ほど気を失っていたようだー。

”ーーやばいー…やばいやばいやばいー”
浩太は、カードショップに行くのが遅れていることに気付き、
欲しい新商品が品切れになってしまう、と、
それだけを焦っていたー。

とにかく、早くカードショップにたどり着かなくてはならないー。

そう思いながら、ベッドがあるスペースを覆う、カーテンの外に出ると、
保健室の先生に対して
「あ、ありがとうございましたー。僕、用事があるので
 これで失礼します!」と、そう叫んで、
保健室の先生の言葉を聞く前に、そのまま保健室から校庭に繋がる出口の方から
外に飛び出したー。

「ーーはやく、はやくしないとー、売り切れになっちゃうー」
そう思いながら、走る浩太ー。

がー、浩太はようやく”異変”に気付いたー

「えっー」
走る感じがなんか変だと思ったら、自分がスカートを履いていたー。

「えっーーー!?!?!?!?!?!?」
スカートを履いている自分に驚きー、
意味もないのに、慌ててスカートを隠すような仕草をして、
周囲を見渡すー。

「ーーそ、そういえば僕、眼鏡はー!?」
一人で目元を触りながら、”眼鏡がない”ことに気付くー。

おまけに、眼鏡がない状態なのに
”なぜか”今日はとてもよく周囲が見えているー。

そのことにも驚きながら、
「って、髪が伸びてるー!?」と、浩太はそう叫ぶと、
「ーーーーえっ…そういればー声も変ー?」と、
今更ながら、自分が発している声が”いつもの自分の声”ではなく、
”女”のような声であることにようやく気付くー。

そうーー
今の浩太は、浩太ではなく、
一緒に階段から転落したギャル・梨々花の身体になってしまっていたー。

あまりにも、カードゲームの新商品に対する熱意が強すぎて、
身体が梨々花になっていることにも気づかずに、
慌てて保健室を飛び出してしまった浩太は、しばらく一人、
梨々花の身体で呆然とすると、ようやく言葉を振り絞ったー

「ーか、か、階段から落ちると、視力って回復するんだー」

ーーするわけがないー。
しかし、梨々花になった浩太は、まだ状況を飲み込めていないのか、
そう言葉を口にすると、
身体を見下ろして、ようやく”胸の膨らみ”があることに気付いたー

「ーぶっ!?うえええええええええええええええ!?!?!?!?」
思わず、変な奇声を上げてしまう梨々花(浩太)ー。

スカートを履いていることに気付いて、自分の身体を見下ろした際に
確実に胸にも気づくはずー、であるものの、
”ない”という先入観故だろうかー。
胸の存在には今になって気付いたー。

「ーーー~~~~~~~~」
梨々花(浩太)は、やがて、”一人で騒いでいるこの状況”を
周囲からおかしく思われて視線を集めていることにも気づくー。

「ーーあ、あーー、え、えっとー」
カードショップに向かって走り出そうとしていた梨々花(浩太)は
ずるずると後ろに下がっていくと、そのまま引き返して、
保健室の方に走り出したー。

そして、保健室に飛び込むと、
「先生、階段から落ちたら視力が回復して、胸が大きくなって、
 いつの間にかスカートに履き替えてたんですけど!!」と、
そう叫んだー。

40代ぐらいの女性の保険室の先生が
戸惑いの表情を浮かべながら
「ーーな、中野さんー?お、落ち着いてー」と、
そう言葉を口にするー。

「ーな、な、中野さん!?」
ギャルの梨々花の名前で呼ばれたことに、
さらに混乱の表情を浮かべると、
梨々花(浩太)は、ようやく自分が、
ギャルの梨々花と階段でぶつかって、梨々花も一緒に
転落したであろうことを思い出すと、
慌てた様子で、
「そ、そうだーせ、先生ー、中野さんはー!?」と、
そう叫ぶー。

しかし、保健室の先生からすれば
その”中野さん”自身がー、梨々花が
自分の安否を心配するような言葉を発しているという
あまりにも奇妙で、おかしな状態だー。

「ーーえ…な、中野さんー、あなたーー」
保健室の先生が、心底戸惑った様子で、
梨々花(浩太)を見つめるー。

梨々花(浩太)は”何でそんな目で見られてしまうのか”を、
あまりよく理解していない状態のまま、
戸惑いの表情を浮かべると、
突然、もう一つのベッドがある場所のカーテンが開いたー。

そこから出て来たのは、梨々花(浩太)にとっては
”驚かずにはいられない”人物ー。

そうー、”自分自身”だったー。

「ー!?!?!?!?!?ぼ、ぼーーー」
”僕!?”と叫ぼうとした直後、
浩太と入れ替わってしまった梨々花に口を塞がれて、
そのまま保健室から別の場所に連行されてしまう梨々花(浩太)ー

「ーーあの子たち、大丈夫かしらー…?」
一人残された保健室の先生は、
完全に”状況を飲み込めない”と言いたげな表情で
そう呟くと、困惑した表情のまま、首を傾げるのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーー~~~~~~~~」
”自分自身”に口を塞がれたまま、
人がほとんどやってこない場所まで引っ張られてきた梨々花(浩太)は、
「ーーぼ、ぼ、僕が何でもう一人ー!?」と、騒ぐー。

がー、浩太(梨々花)は、
「ーーはぁー」と大きくため息を吐き出すと、
廊下にあった鏡を指差したー

「ーー!?!?!?!?えーーー…」
それを見て、呆然とした表情を浮かべる梨々花(浩太)ー

それもそのはずー、
梨々花と入れ替わってしまった浩太は、
今、この瞬間、初めて自分自身が置かれた状況ー、

”ギャルの梨々花と入れ替わってしまった”と、
いうことを知ってしまったからだー。

「こ、これは、い、いったい、どういうー?」
梨々花(浩太)がそう言葉を口にすると、
浩太(梨々花)は腕組みをしながらため息を吐き出すと、
「ーそれは、わたしが聞きたいんだけどー」と、そう言葉を口にした上で、
「ーわたしと、宮川くんが入れ替わってるって状況よ」と、
そう説明するー。

その言葉に、梨々花(浩太)は、真っ先に浮かんできた言葉を叫んだー

「ご、ごめんなさいー」
とー。

②へ続く

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コメント

オタクな男子とギャルな女子が
入れ替わってしまうお話デス~!!!

ドタバタとした(?)入れ替わり物語を
ぜひ楽しんでくださいネ~!!

続きはまた明日デス~!!

続けて②をみる!

「オタ⇔ギャル」目次

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