<憑依>憑依ヒットマン②~激突~

憑依能力を駆使して
悪党を葬り去っていく4人組のヒットマンー。

次なる”ミッション”に挑む4人の前に
立ちはだかるのはー…?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーククククー
 確かに受け取ったー」

創業家・真柴一家が支配する
巨大グループ”真柴グループ”ー。

そのグループ企業である”真柴商事”は
海外から武器を秘密裏に輸入し、
犯罪組織に売り払うことで業績を上げていたー。

またー、海外に対して
不正な輸出もしていて、”裏取引”を繰り返している悪徳企業ー。

がー、”真柴グループ”は大物政治家や、警察上層部ともつながりを持つ
巨大グループで、なかなか手出しができず、
また、真柴商事の社長・真柴 辰雄(ましば たつお)も、
計算高い男であるゆえに
”確実な証拠”を警察に掴ませず、捜査に踏み切れないように
上手く立ち回っていたー。

そんな状況を見かねた、警察内部のある人間が
”表”では処理できない悪党の処理を、
憑依能力を使うヒットマン集団・”シャドウ”に依頼してきたのだー

「ーーしかし、真柴さんも大した悪党ですなー。
 ここまであくどいことをしてると、命を狙われたりもするのではー?」

そう言葉を口にする取引相手・ケラー。

「ークククー
 まぁ、命を狙われたことは一度や二度ではないー

 がー、俺は真柴グループの一員ー。
 真柴一家の血縁者である俺に手を出すバカはそうはいないー」

真柴 辰雄は、煙草を吸いながら笑みを浮かべると、
「それにー」と、笑みを浮かべるー。

背後には、屈強な身体つきの男と、
妖艶な雰囲気の秘書のような格好をした女が立っているー。

「ーー先ほどから聞きたかったんだが、その二人はー?」
手にしていたシルクハットをかぶりながら、
取引相手の男・ケラーがそう言葉を口にすると、
「俺のボディーガードだよ」と、真柴 辰雄は笑うー。

真柴 辰雄が常に従えている二人のボディーガード

通称・”黒薔薇”と”白薔薇”ー。
この二人がいる限り、真柴 辰雄に手出しをすることはできないー。

「ーーー…ボディーガード」
取引相手のケラーが言うと、
「そっちの大男はともかく、そっちの美人さんは、ボディーガード向きには
 見えないがなー」と、そう言葉を口にするー。

その言葉に、秘書のような風貌の”白薔薇”はにっこりと微笑むと、
「ーー見た目でそんな風に言われるなんてショックですー。」
と、そう言葉を口にしてから、取引相手のケラーのほうを見つめたー。

「ーー死にたいですか?」と、笑顔でそう言葉を口にしながらー。

「ーははーおい。取引相手のケラーさんにそんなこと言うなよ?」
冗談めいた口調で笑う真柴 辰雄ー

”白薔薇”の殺気に気圧された取引相手のケラーは表情を曇らせると
そのまま「し、失礼したー。私はこれでー」と、逃げるように
立ち去って行ったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

”今回のミッションの内容を確認するー。
 今回のミッションは真柴商事のメンバーの抹殺ー、
 社長と共に甘い蜜を吸い続けて来た妻と娘も抹殺すると同時に、
 取引相手の男・ケラーも抹殺するー”

憑依能力を使うヒットマンのリーダー格”ルプス”の言葉を思い出しながら、
女性メンバーの”フロース”が笑みを浮かべるー。

”ちょうど、明日、真柴の屋敷で会社の重役が集まる重要な会議が
 行われるー。
 そのタイミングを狙って、奴らを仕留めるー。

 フロース、お前は”陽動”を頼むー
 屋敷のメイドたちや、同行している警護役に次々と憑依して
 陽動を行えー”

”ルプス”の言葉を思い出しながら、
メイドに憑依したフロースは「きゃ~~~~~~~!!!」と大きな声で叫ぶー。

「ーー!?」
豪華なシャンデリアが飾られた部屋で食事を楽しんでいた
真柴 辰雄が表情を歪めるー。

「ーあら、あなたー また”狙われて”いるんじゃないー?」
真柴 辰雄の妻、真柴 葵(ましば あおい)が微笑みながら言うと、
辰雄は笑みを浮かべてから、背後に立っていた大男”黒薔薇”に
「様子を見てこい」と、そう伝えるー。

「ーも~~~!せっかくパーティを楽しんでるのに~」
頬を含まらせながら、真柴 辰雄の娘で、現在高校生の
真柴 姫奈(ましば ひめな)が、不満そうにそう言葉を口にするー

小さい頃から甘やかされて育った、”超”ワガママな娘で、
父親の力を利用して、いじめていた相手を退学に追い込むなど
やりたい放題を続けているー。

「ーーきゃ~~~~~~~~~!」

「侵入者がー!!!!」

「うわあああああああああああああああ!」

”フロース”が、
違うメイドに憑依して悲鳴を上げ、
さらに、屋敷の反対側にいるメイドに憑依してまた叫び声を出すー。

警備役の男にも憑依して、叫び声を上げ、
続けて別のメイドに憑依して悲鳴を上げるー。

色々な場所で上がる悲鳴に、
パニックが起こり、屋敷のメイドたちの一部や、
無関係の人々が外に脱出するー。

”ヒットマン集団”・シャドウは無関係の人々は巻き込まないー。
そのための陽動だー。

「ーふふふー
 このぐらいでいいわねー」
メイドに憑依したまま、フロースがそう呟くと、
「あとはー」と、笑みを浮かべるー。

「ーーーーー」
一向に収まらない騒ぎに苛立ちを見せる真柴 辰雄ー。

背後に立っていた秘書風の女・”白薔薇”が
「ーーどうやら、何かが起きているようですねー」と、微笑むー。

「ーーー」
辰雄は険しい表情を浮かべるー。

「ーーわたしが、全員ぶち殺してきましょうか?」
優しく微笑みながら、そう呟く”白薔薇”ー。

が、辰雄は「いや、俺から離れるなー」と、
それだけ言葉を口にすると、
”白薔薇”は「はいー。社長の仰せのままにー」と、笑みを浮かべるー。

「ーーおい!」
辰雄は、警護の人間を呼ぶと、
「妻と娘を避難させろー」と、そう言葉を口にするー。

10人ほどの警護が、辰雄の妻・葵と、娘の姫奈を守るようにして
姿を現すと、
「外に車を用意してありますー」と、そう言葉を口にするー

「ー仕方ないわねー」
妻・葵が不満そうに立ち上がるー

「え~~~!?まだ、チーズケーキ食べてる途中なんだけど~?」
娘の姫奈も不満そうに立ち上がるー。

「ーーパーティの続きはまた今度だー。さぁ、行けー」
真柴 辰雄はそう言い放つと、娘と妻の避難を開始させるー。

「ーーーー」
悲鳴が響き渡る中、辰雄はボディーガードの女・”白薔薇”に
「俺から離れるなー」と、そう言い放つと、
”白薔薇”は「社長こそ、わたしから離れたら殺されるかもしれませんから、
離れないでくださいねー」と、穏やかに笑うー。

「ーククーそうだなーわかったー」
真柴 辰雄は笑みを浮かべながらそんな言葉を口にするー。

がー、その時だったー

「ーーぁ…」
背後にいた”白薔薇”が、奇妙な声を発したー。

「ーーー…どうした?」
真柴 辰雄が表情を歪めながら振り返ると、
”白薔薇”は、先ほどまでとは違う、邪悪な笑みを浮かべながら
「へへへー今日も死ぬ感触を味わえるなんて、楽しみだぜー」と、
そう言葉を口にすると、警護用に隠し持っていた”銃”を手にして
ヒットマンの一人、コードネーム・”モルス”に憑依されてしまった
”白薔薇”は、自分の足を突然撃ち始めたー

「ー!?!?」
驚きの表情を浮かべる真柴 辰雄ー。

一方ー、その頃、
”避難”を始めていた妻の葵と、娘の姫奈にも”異変”が起きていたー。

ピクッと震える女子高生の姫奈ー。

姫奈はクスッと笑うと
振り返ってから、
言葉を口にしたー。

「ー血の雨ーーー」
とー。

「ーーえ…?」
真柴 辰雄の妻・葵が不安そうに言葉を口にすると、
姫奈は目を血走らせながら「ー今日は興奮しすぎないようにしなくちゃー」
そんな言葉を口にしたー。

”インベル”が、事前に他の人間の身体に憑依して、
持ち込んでおいた刀を廊下の脇から拾うと、
それを手に、警護の男を突然斬り捨てる憑依された姫奈ー。

「ーえっ…ひ、ひ、姫奈!?な、何してるのよ!?」
母親であり、真柴商事社長の妻・葵が声を上げると、
「ん~~~やっぱ、血を浴びるのって気持ちいいよねぇ」と、
姫奈は返り血を浴びた手をペロリと舐めるー

「な…な…何してんのー…!?」
母親の葵は困惑するー。

警護のために同行していた者たちが、
混乱しながら葵の周りに固まるー。

警護対象である”姫奈”の突然のおかしな行動を前に、
誰もが困惑している状況ー。

「ーーえへへへへー
 君たち、”わたし”を守るのが仕事でしょ?」
姫奈はニヤニヤしながら言うと、
警護の男の一人を指差して、「こっちに来てー」と、
手招きするー。

「ーーーーー」
警護人の男は、なおも戸惑うー。

「ーーー”雇い主”の娘の言う事が聞けないの?」
社長の娘、という立場を利用して高圧的にそう言うと、
警護の男の一人は、警戒した様子で姫奈に近付いていくー。

母・葵は戸惑いながらその様子を見つめているー。

がー、
案の定、近付いたとたんに姫奈は嬉しそうに刀を振るって
その男を斬り捨てたー。

返り血を浴びて邪悪な笑みを浮かべる姫奈ー。

残る警護の男たちが銃を取り出して、
姫奈に向けるー。

「ふふー”銃”を持ってるなんて、さすが、悪徳企業の警護だねー」
姫奈は血のついた刀をペロリと舐めると、
「でも、たくさん血を浴びることができそうだー」と、
嬉しそうに、真柴グループの警護たちに向かって
刀を手に、突進していくー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーー社長がとにかくわたしたちに逃げろって!」

メイドの一人が、そう叫びながら、
まだ屋敷に残っている人を逃がしていくー。

4人組のヒットマン”シャドウ”の唯一の女性メンバー”フロース”は、
”ターゲットではない無関係の者たち”を、どかすために、
メイドに憑依して”嘘の社長命令”を口にして、
残った者を避難させていたー。

「ーふふふーちょろいわねー」
他の者たちが避難を終えたのを確認すると、
メイドの身体で、「それにしても、この子可愛いわねー」と、
そう言葉を口にしてから、そのまま今、憑依しているこの身体も
避難させようとするー。

がー
その時だったー。

「ーーー貴様の仕業かー」

「ー!?」
メイドの身体で、フロースが振り返ると
そこには真柴社長のボディーガードの一人である大男ー
通称・”黒薔薇”の姿があったー

「ーー何のつもりかは知らんが、メイドにネズミが紛れ込んでいたとはなー」
そう言葉を口にすると、”黒薔薇”は、フロースが憑依しているメイドの腕を掴んで、
容赦なく、顔面に拳を叩き込んで来たー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーー順調のようだなー」

”シャドウ”のリーダー格、
コードネーム・ルプスは真柴社長の屋敷を訪れずに、
船に荷物を積み込んでいる男の元にやってきていたー。

専用の端末で、真柴一家の屋敷の状況を簡単に確認すると、
それだけ言葉を口にしてから
自分の”ミッション”をこなそうと、その先に向かっていくー。

真柴社長の取引相手の男・ケラー。
海外の犯罪組織の一員だー。

「ーー」
既にケラーの愛人であるポーラに憑依した
”ルプス”は、ケラーを仕留めるタイミングを狙っていたー。

”ーこいつの所属する組織はそんなに大きな組織じゃないー
 日本にまで来て、真柴一家と取引するほどの力もないはずだがー”

ポーラの身体で、そんなことを考えつつ、様子を確認していく
”ルプス”ー。

するとー、
船に荷物を積んでいたケラーの元に
サングラスをかけた男がガムを噛みながらやってきたー。

「ーこれはこれはジェイクさんーわざわざありがとうございますー」
ケラーがそう言葉を口にしながら微笑むー。

「へへー挨拶はいい。例のブツは?」
ガムを噛みながら笑うサングラスの男・ジェイクー。

物陰に隠れながら、
ポーラに憑依している”ルプス”は表情を歪めるー。

あれは、世界規模で活動する巨大犯罪組織・
国際犯罪組織ガルフのアメリカ支部代表の男だー。

”なるほど、超巨大組織の幹部がバックにいたのかー”
ルプスはそう思いつつも、まずはケラーを始末するために
ポーラの身体でケラーに向かって歩みを進め始めたー

③へ続く

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次回が最終回デス~!!!

悪人たちをちゃんと(?)葬ることができるのか、
ぜひ見届けて下さいネ~!

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憑依<憑依ヒットマン>

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