謎の”憑依アプリ”を1回だけのつもりで使用した
男子高校生…。
しかし、そのアプリに”他人の身体にログイン=憑依”を行う都度、
新機能がアンロックされていく
”ログインボーナス”があることを知ってしまいー…?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ログインボーナス
2日目ー
”憑依の際のタイマー機能解放”
「ーーー」
優斗はニヤニヤしながら、憑依アプリの画面を見つめていたー。
憑依アプリには”ログインボーナス”というものが存在していて、
日数を重ねていくにつれて
機能の強化、そして、新たな機能のアンロックが行われる
仕組みになっていたー。
ただ、この”憑依アプリ”における
”ログイン”は、普通にアプリを起動するだけでは
ログインボーナスの対象にはならず、
誰かに”憑依”することで、他人の身体へのログインを行ったー…
という扱いになって、”ログインボーナス”の対象になるー。
つまりは、”毎日憑依を繰り返しているうちに、どんどん機能が充実していく”
そんなアプリだったー。
”今日”憑依するとことで、
2日目のログインボーナスが解放されるー。
2日目のログインボーナスは”憑依の際のタイマー機能の解放”ー。
今は、”憑依アプリ”を使うと、その瞬間に憑依してしまうものの、
タイマー機能が解放されると、”3分後に憑依”の設定ができるようになるー。
例えば、尚美に向けて憑依アプリを起動しー、
3分間の間に自分の身体を安全な場所に移動ー、
そして憑依するー、ということもできるようになるのだー。
この先にも、色々な機能の解放が表示されていて、
50日目までログインボーナスがあるようだー。
最後の”50日目”は”シークレット”と書かれていて、
何がアンロックされるのかは分からないものの、
そこにたどり着くまでにも、より憑依アプリが便利になる機能が
どんどん解放されていくようになっていたー
「ーーこれは、全部アンロックするしかないよなー
へへー」
ゲーム好きの優斗にとってはこういう”アンロック要素”は、
燃える要素の一つだったー。
今日も早速”ログイン”の条件を満たそうとするー。
がーー
今日は尚美と”二人きり”になるタイミングはないー。
タイマー機能が解放されたあとなら、尚美に向けてアプリを起動ー、
その後、憑依が始まる3分後までに自分は男子トイレの個室に駆け込んで、
そこで身体の安全を確保した上で憑依できるものの、
今日、ログインボーナスを入手しなければ、タイマー機能は使えないー。
そこでーーー
優斗は”妹”の麗奈に憑依することにしたー。
「ーーー」
自分の部屋に入っていく麗奈の背後からスマホを向けて
憑依アプリを起動するー
「ーーひっ!?!?」
麗奈がビクンと震えて、優斗が倒れるー。
「ーーー…っ…と、やばっ…」
麗奈が思った以上に”ひっ!?”と大きな声を出したことー、
そして優斗の身体が廊下で音を立てて倒れてしまったことに
麗奈に憑依した優斗は少し慌てた表情を浮かべるー
”どうしたの~?大丈夫~?”
案の定、1階にいる母親から心配する声が聞こえてきて、
麗奈は慌てながら「だ、大丈夫だよ~!少し躓いただけ~!」と、
そう言葉を返すー。
そして、慌てて”優斗”ーー
自分自身の身体を引きずって、自分の部屋の中に運んでいくと、
麗奈はため息を吐き出しながら「セーフ…」と、そう呟くー。
憑依アプリの画面を確認すると、
”ログイン2日目”と表示されていて
”タイマー機能”の解放のお知らせが表示されていたー
これで、明日以降は”3分後に憑依”を設定できるようになって、
対象者に憑依を確定してから3分間、自分の身体を安全な場所に
移動してから”憑依”を楽しむことができるようになるー。
「ーへへへーこれで奥村さんに憑依し放題だー」
麗奈はニヤニヤしながらそう呟くと、
「ーーあまり長く憑依してても、麗奈に悪いしー」と、
そう呟きながら時計を見つめるー。
憑依は昨日ー…初日のログインボーナスによって
最大時間が30分から35分に伸びたー。
まだ、麗奈の身体で色々なことを楽しむことはできるものの、
兄としての思いやりだろうかー。
妹の身体で色々なことを楽しむつもりにはなれなかったー。
「ーーと…まぁ、せっかくだしー」
そう思いつつ、麗奈は自分のー”麗奈の部屋”に移動すると、
「ーー麗奈として、麗奈の部屋に入るのは変な気分だなー」と、
ひとり、呟きながら鏡のほうを見つめるー。
「ーーーーよく見ると、麗奈って可愛いよなー」
麗奈の身体で、麗奈の姿を鏡で見つめるとー、
単に”ログインボーナス”のために憑依しただけで、
憑依する前には特別意識はしていなかったものの、
いざ、麗奈の身体になってしまうと、ドキドキしている自分に気付くー
「い、いやーれ、麗奈の身体で変なことするなんてダメだー」
麗奈はそう言葉を口にすると、首をぶんぶんと横に振ってから、
「ーーーそ、そういえばー…」と、そう呟くー
よくよく考えると、麗奈の顔や体格は、
優斗がいつも遊んでいる”恋愛アドベンチャーゲーム”に登場する
ヒロインの一人ー、”ロロちゃん”に結構似ているー。
「ーーー……」
じっくりと麗奈の顔を見つめていて、そんなことに気付いてしまった優斗は、
麗奈の身体のまま「わ、わたしはロロ…」と、ゲームのキャラの名前を
勝手に名乗らせてみるー
「す、すげぇ…け、結構似てるー
げ、現実世界にロロちゃんが来たみたいだー」
麗奈は興奮しながらそう言葉を口にするも、
しばらくして、ハッとしたような表情を浮かべると、
「こ、これ以上こんなことしてたら、頭がおかしくなってしまうー」と、
それだけ言葉を口にして、”憑依アプリ”の憑依を”解除”するのだったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーー」
翌日ー。
”憑依タイマー機能”が解放された優斗は、
同じ図書委員の尚美に”憑依”しやすくなったことを喜んでいたー。
今までは1対1の状況を狙う必要があったもののー、
憑依タイマー設定をONにすることで、
尚美に向けて憑依アプリを起動ー、
3分間の間に男子トイレに籠って憑依を楽しむ、ということが可能になったー。
放課後であれば、尚更安全だろうー。
「ーーーえへへへー
すごいやー。ログインボーナスがあるとやり込み甲斐があるなぁ」
優斗はニヤニヤしながら
”3日目”のログインボーナスを見つめるー。
今日は”声ガード機能”の解放ー。
”憑依された際に、憑依された側の身体が無意識のうちに声をあげてしまう反応”を
抑える機能の解放だー。
昨日の妹の麗奈のように、憑依された瞬間に「ひっ!?」とか、大声を出されると
困る状況の時にONにすることで、
”憑依された側”が声を上げてしまうのを抑制できるー…そんなオプションだー
「ますます便利になっていくなんて、すごいやー」
優斗はそう言葉を口にすると、
放課後ー、周囲に気付かれないように憑依アプリを起動したスマホを
尚美に向けて”憑依ボタン”を押し、
そのまま男子トイレに移動し始めるー。
”憑依タイマー”を起動したことで、
すぐに憑依は始まらずに、3分間の時間的猶予が与えられたー。
男子トイレの個室に入り、トイレの鍵を閉めて、”憑依開始”時間を待ちー、
そしてーー
「ーーぁ…」
下校しようと、昇降口付近まで来ていた尚美がビクッと震えるとー、
直後ー、尚美はニヤニヤと笑みを浮かべながら
「今日もお邪魔させてもらうねー奥村さんー」と、そう言葉を口にしたー
今日は女子トイレに入ると、ドキドキしながら
「べ、別に僕は覗きじゃないー僕は変態じゃないー」と
自分に言い聞かせるようにして何度か言葉を口にしてから、
個室へと入っていくー
「ーーはぁ…はぁ…えへへへー」
スカートの上から自分の身体を触ってニヤニヤと笑みを浮かべる尚美ー
尚美への憑依は2回目ー
妹の麗奈を含めると、通算3回目の憑依だからかー、
一昨日、尚美に憑依した時よりも積極的に尚美の身体を触っては
笑みを浮かべるー
「ーえへへへー奥村さんの足ってー
えへへへー本当に綺麗だよなぁ」
尚美はニヤニヤしながら、自分の太腿を触ると、
「ーさ、触るだけだし、記憶も補正されるし、いいよねー?」と、
既に触っているにも関わらず、そう言葉を口にするー。
「ーえへへへへへーへへへへへへ♡」
やがて、トイレで自分の足やスカートを何度も何度も触ると、
満足するまでそれを続けてー、やがて、トイレの外に出たー。
外を見ると、だんだんと雨が降りそうな天気になっていることに気付いた尚美は
”今日はこのぐらいにしておくか”と、憑依を解除しようとするー。
がーー
「ーーーあ」
尚美は、困惑の表情を浮かべるー。
何故ならー、”憑依アプリ”の憑依を”時間前”に解除するには
優斗のスマホで、憑依アプリの解除ボタンを押さなくてはいけないー。
しかしーー
「ーーーー」
キョロキョロしながら、尚美は”優斗”自身の身体を置いてある
男子トイレに入っていくー
「ーーお、奥村さんの身体で男子トイレ入っちゃったー」
尚美は少しニヤニヤして背徳感を覚えつつも、
自分の身体が入っている個室の扉を開けようとするー
けれどー
憑依前に個室の鍵を閉めたため、尚美は開けることが出来ず、
ため息を吐き出したー。
「スマホも一緒だしー…35分の時間切れまで待たないとダメかー」
尚美は残念そうに呟くと、
「は~…雨降る前に帰れないなーこれじゃ」と、そう言葉を口にしたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
35分間、尚美の身体を使い、
元に戻った優斗は、
”結局、雨に降られちゃったなー”と、
そう呟くー。
がー、今日のログインボーナス”声ガード”の機能を入手することができたー。
「明日以降も、どんどんアンロックしていくぞ!」
優斗はそう言葉を口にするー。
4日目ー
土曜日であったこともあり、妹の麗奈に憑依するー。
麗奈の身体で、胸を揉みながら少しだけニヤニヤとすると、
”憑依時間の最大時間が40分に増えた”ことを知らせる
メッセージを確認するー。
それが、4日目のログインボーナスだー。
5日目ー
日曜日の今日は、学校に行かないために昨日に続いて妹の麗奈に憑依、
”5日目”のログインボーナスを獲得するー。
5日目は”憑依解除ボタンのタイマー設定”の解放ー
元々、途中で憑依解除すると、その場で解除されてしまったものの、
この機能によって、3分後に解除の設定ができるようになったー
途中で憑依をやめる際にも、スマホで解除ボタンを押し、
乗っ取った身体を安全な場所に移動するなどしてから、解除できるようになったのだー
「へへー…どんどん便利になっていくー」
麗奈はニヤニヤしながらそう呟くー。
すっかり”憑依アプリ”の虜になった優斗は、
ログインを繰り返していくー。
10日目には”自分の身体を残さず霊体になって憑依できる”ようになる
”ゴーストモード”が解放されたー。
15日目には自分と相手の身体を同時に操作することができる
”ダブルモード”の解放ー。
さらに、20日目には憑依した相手の身体を一時的に自分の性別に合わせた
身体に変異させることができる”メタモルモード”も解放されたー。
「ーーえへへへへー」
25日目ー。
優斗は、優斗自身の身体と尚美の身体を”ダブルモード”で同時に使いながら
激しいキスを繰り返していたー。
最初は色々躊躇していた優斗も、25日も憑依を繰り返していれば
もはや、ブレーキも利かなくなってくるー。
「ーー優斗ーー好き♡ 優斗、だいすきっ!」
尚美の身体でそう叫びながらキスを繰り返すー。
優斗も「僕もだよー!尚美!」と、
一人二役を嬉しそうにしながら、その時間を堪能するー。
25日目のログインボーナス
”自分で撮影した写真であれば、相手と離れた場所にいても憑依できる
遠隔憑依モード”が解放されー、
優斗は笑みを浮かべるー。
これで、直接スマホを向ける必要がなくなるー。
「ーーじゃあ、写真を撮るよー」
ダブルモードのまま、優斗が、憑依している尚美の写真を撮るとー、
尚美にいつでも憑依することができるようになった状況に
嬉しそうに笑みを浮かべたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
30日目のログインボーナスー
”ボイスチェンジモード”が解放されてー、
憑依時に相手の声だけではなく、自分の声や
別の声に切り返すことができる機能が解放されたー。
優斗は笑みを浮かべながら満足そうにそれを見つめると、
”最後のログインボーナス”まで、あと20日かー
と、そう思いながら、
「とにかく、ここまでは憑依を続けるぞー」と、
嬉しそうに言葉を口にしたー
③へ続く
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コメント
繰り返される憑依…★!
どんどん色々な機能が解放されて、
便利になっていきますネ~!★!
明日が最終回デス~!
今日もありがとうございました~~!
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