<入れ替わり>貧しい夫婦と裕福な百合の花(最終章)

貧乏な夫婦と、
裕福な百合カップルの入れ替わりー。

入れ替わりに巻き込まれた4人を待ち受ける運命はー…?

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由梨(俊之)はモヤモヤしたまま、
由梨として生活を続けていたー。

”元に戻ることができるかもしれない可能性”を見つけたのに、
妻である天音ー…
美桜になった天音はそれを、美桜・由梨の二人には
言わないでほしい、と、そう言うのだー。

確かに”由梨の身体で、美桜の身体とお楽しみをする”のは
とてもドキドキするし、
中身も大好きな妻と来れば言うことはないー。

けれど、この身体は”人の身体”ー。

しかも、自分たちのような中年に差し掛かった人間ではなく、
まだ高校生で、無限の可能性が広がっている二人の身体だー。

その身体を奪ったままでいるわけには
やはり、いかないー。

由梨(俊之)は、険しい表情で食事を口に運んでいると、
由梨の父親が少しだけ心配そうな表情を浮かべながら
「由梨ー、何かあったのかー?」と、そんな言葉を口にするー。

「えっ!?あっ、いやー、
 うー、ううんー。何もないよー」
由梨(俊之)がそれだけ言葉を口にすると、
父親は「何かあったら、いつでも相談に乗るからなー」と、
そんな言葉を口にするー。

「う、うんー」
由梨(俊之)は、少し暗い表情を浮かべながら頷くー

”やっぱり、このままじゃだめだー
 この子たちもそうだし、この子の父親や母親にまで
 心配をかけてしまうー。
 
 それにー…この子の両親だって、
 中身が自分の娘じゃないって知ったら、
 そりゃ怒るだろうしなー”

そんなことを心の中で考えながら
由梨(俊之)は意を決して、
”翌日”、またいつものように”会う”約束をしている
美桜(天音)と会う時に、
”これを最後にしよう”と、話を持ち掛けるつもりだったー。

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翌日ー。

美桜(天音)は
「ふふー今日も楽しみだわー」と、そんな言葉を口にしながら
家に入って来るー。

心なしか、服装も最近は
少し”おばさん”ーーっぽくー…
女子高生らしからぬ雰囲気になった気がするー。

それもそのはずー
由梨になった俊之は、自分が着るのも恥ずかしい服でも
”元の由梨”のイメージを損なわないようにしているものの、
美桜になった天音の方は、元々天音が着ているような雰囲気のー
中年の女性に似合いそうな服を好んで着ていたー。

”この方が落ち着くのよー。わたしももう歳だし、
 女子高生みたいな感じのはちょっと、ねー”

と、そんなことも言っていたー。

家に入って来た美桜(天音)は
「ー今日もたっぷり、二人で気持ちよくなりたいわー」と、
嬉しそうに言葉を口にしながら、
笑みを浮かべているー。

そんな美桜(天音)に対して、
由梨(俊之)は「天音ー」と、そう言葉を口にすると、
「ー”これを最後”にしようー」と、そう続けたー。

「え?」
美桜(天音)は少しだけ表情を曇らせるー。

「いつまでも、こんなこと続けてちゃいけないー。
 ”元に戻ることができるかもしれない”可能性を見つけたんだー
 やっぱり、あの子たちにもちゃんとそれを伝えないといけないし、
 これ以上はダメだー。

 それはー…俺だってーこんなに若くなってー
 おまけに美少女だしー、それに、天音も若くなって
 一緒にいることができる年数も増えただろうしー、
 百合もすごくいいしー…
 二人ともお金持ちでお金の心配もないしー」

と、由梨(俊之)は”この身体になってよかったこと”を、
口にしていくー。

「でもーー、戻らなくちゃダメだー。
 だから、今日で最後にしようー
 今日、天音のことをこの身体でたっぷり楽しませるからー

 だからー、これで、最後にしようー。
 あの二人に”元に戻れるかもしれない”可能性の話を
 ちゃんとするんだー」

由梨(俊之)は意を決した様子でそう言葉を伝えると、
美桜(天音)は表情を曇らせながらも、
やがて「分かったわー。俊之の言う通りねー」と、
そう言葉を口にするー。

「若い子の身体になって、大好きな”百合”も楽しめるようになって
 ちょっと浮かれてたみたいー」
美桜(天音)がそう言葉を口にすると、
「今日で、最後にしましょ」と、そう言葉を口にするー。

由梨(俊之)は、妻の天音が分かってくれたことに安堵しながら
「よかったー」と、そう言葉を口にすると、
ほぼ同時のタイミングで、美桜(天音)が、由梨(俊之)を
押し倒して来たー。

「ーうわっ!?」
由梨(俊之)が声を上げると、
美桜(天音)は、はぁはぁ♡と声を上げながら
飢えた獣のような目で、
「でも、その代わり、今日は狂っちゃうぐらい
 楽しませてもらうわー」と、
そう言葉を口にしたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー。

美桜(天音)と、由梨(俊之)は
休日でもある今日を利用して、
お互いの両親には”友達と遊びに行く”と伝えた上で、
天音(美桜)と、俊之(由梨)が暮らしている家ー
つまり、”元々の自分たちの家”を訪れていたー。

「ーーお話って、何でしょうかー?」
俊之(由梨)が少し表情を曇らせるー。

天音の身体でツインテールにしていた天音(美桜)は
「なになに、何かあったの?」と、
少し不安そうにしながらも、無邪気な様子で言葉を口にするーー。

由梨(俊之)が”この二人にも、ちゃんと話すぞ?”と、
最終確認をするかのように、美桜(天音)のほうを見つめると、
美桜(天音)は意を決したように、頷き返したー。

「ーー実はー」
由梨(俊之)は
海外で同じような”入れ替わり現象”が、起きた事例を
複数発見したことー、
そして、海外ではその入れ替わり現象に巻き込まれて
身体が入れ替わってしまった人々を
”元に戻すことに成功した”研究者がいることを口にするー。

「海外に行かないといけないかもしれないし、
 お金もかかるかもしれないけれどー…」
由梨(俊之)は申し訳なさそうに言うー。

自分たちもできる限りのお金は出すー。
が、俊之と天音はそもそも貧乏だー。
そんなにお金を出すことは出来ずー、
元に戻るために研究者に接触したり、海外に行ったり、
治療をお願いするのには、どうしても、
この”お金持ちの娘”である二人の力を借りなければならなかったー。

「ーー後からお金を返せるようには努力するー
 ただー、元に戻るためには、二人の力が必要なんだー」
由梨(俊之)がそう言い放つと、
俊之(由梨)と、天音(美桜)が互いに顔を見合わせるー。

そして、少し間を置いてから
天音(美桜)は言ったー。

「じゃあ、このままでいいかなぁ」
とー。

「ーえっ」
由梨(俊之)が戸惑うとー、
天音(美桜)は、俊之(由梨)を抱き寄せるようにして、
「だって、この身体だと夫婦だから、由梨とず~っと一緒に
 いられるし!」と、心底嬉しそうに言葉を口にするー。

俊之(由梨)は少し顔を赤らめながら
「最近は、二人での配信も成功しているのでー」と、
そう言葉を口にすると、天音(美桜)と同じように
”元に戻ることに積極的ではない”態度を示したー。

「ーえっ、で、でもー
 お、俺みたいなおっさんの身体とー
 き、君だって、天音の身体はー
 君と比べれば全然若くないしー」

由梨(俊之)が心底困惑した様子で言うと、
美桜(天音)は「ーーふふー」と、笑うー。

「ーじゃあ、あなたたち二人も、元に戻れなくてもいいって思ってるのねー?」
嬉しそうに美桜(天音)が言うと、
天音(美桜)は「もちろん若さも欲しいけどー、
元に戻っちゃったら、わたしたち、また別々の家で暮らさないとだし、
せっかく楽しくなってきた配信活動もー、終わりだし?」と、
そう言葉を口にするー。

「ーーーわたしも、同じ考えですー。
 それにー、わたしたちの家、親が過保護すぎてー…
 大学生になっても一人暮らしとか絶対にできそうにありませんでしたしー、
 美桜のことが好き、なんて絶対に言えない空気でしたし、
 だから、入れ替わって、最初はーー

 まぁー、正直”こんなおじさんの身体なんて”って思ってたんですけどー、
 美桜と一緒にいられるなら、それもいいかなぁって、
 最近はそう思ってますー。

 毎日、幸せですし」

俊之(由梨)の言葉に、
由梨(俊之)は呆然としながら、
「い、いや、でも、君達の年齢の2倍以上だしー
 それだけ長い間の人生を失ってしまうことにー」と、
そう言葉を口にすると、
「ー中身のない20年ぐらいよりー、中身のある今を選びたいんです」と
俊之(由梨)は言ったー。

「この身体なら、ずっと美桜と一緒にいられるー
 美桜と一緒に毎日毎日、笑ってられるー
 だからー、わたしも戻りたくありませんー」

俊之(由梨)のその言葉に、
由梨(俊之)は困惑しながら
”じ、女子高生のこの子が、俺みたいなおっさんと入れ替わって
 戻りたくないなんてー、そんなこと、あるのかー!?”と、
戸惑うー。

「ーだから、その身体、二人にあげる!」
天音(美桜)が笑いながら言うー。

「ーお父さんのせいで自由がないし、
 元に戻ったら由梨と一緒にいられる時間が減るし!

 ーほら、二人だって若い身体になれて、
 それにーおじさんは由梨の身体になれて
 嬉しいでしょ?

 どうせニヤニヤしてそうだしー」

天音(美桜)の言葉に、
由梨(俊之)は咄嗟に、
「い、いやーそれはー
 ど、どちらかと言うと、ニヤニヤしているのは天音のほうでー」
と、美桜(天音)を指差すー。

「あらまあ」
美桜(天音)は少し恥ずかしそうにそう言葉を口にすると、
俊之(由梨)は、”天音が百合好き”とは知らないために、
不思議そうな表情を浮かべるー。

天音(美桜)も、「えっ!?あははー」と、笑っているー。

そんな会話をしながら、やがてひと息つくと、
美桜(天音)が「じゃあー…みんな、元に戻らないで今のまま
生活していくってことでいいかしら?」と、そんなことを口にするー。

”い、いいのかー?”と思いつつも、
”戻りたくない”人間が既に3人いる以上、これ以上、
何も言えることもないー。

由梨(俊之)は困惑しながらも
「み、みんながいいなら、俺は別に、いいけどー」と、
戸惑いを隠そうともせずに、そんな言葉を口にするのだったー。

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結局、入れ替わった二組ー…
天音・俊之・美桜・由梨の4人は
”元に戻らない”選択をしたー。

「ーーしかし、こんな可愛くて若い身体ー、貰ってもいいのかなぁ」
由梨(俊之)は未だに信じられない様子で、
女子高生としての制服に身を包んだ自分を鏡で見つめるー

「確かに、親は過保護だけどー、
 お金持ちだしー」
由梨(俊之)はそう言葉を口にすると、
”自分の身体になったってことは、もう好きにしていいんだよなー?”と、
これから、どんなおしゃれをしようか、だとか
色々なことを頭に浮かべるー。

そんな中、スマホに”妻”ーー
いや、今は”妻”とは言えないかもしれないー

美桜になった妻・天音から連絡が入るー。

”今日の放課後も、また百合らない?”
とー。

「ーーはははー、天音は本当に好きだなぁ」
由梨(俊之)は少しだけ恥ずかしそうに苦笑いすると、
そのまま学校に向かう支度をし始めるー。

もちろん、身体は変わっても天音への愛情は変わらないー。
これからも、ずっとー。

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「ーえへへへ 今日もありがと~!」
天音(美桜)は、俊之(由梨)との”夫婦配信”を終えると、
満足そうに俊之(由梨)のほうを見つめたー。

「ーーー今日も配信おわり~!
 早速ーー」
と、そう言い放つと天音(美桜)は嬉しそうに
俊之(由梨)にキスをしながら押し倒していくー。

親の目もなくなりー
こうして、二人で夫婦として暮らすことが出来ているこの環境はー、
若さ、裕福さ、元の人間関係ー、
その全てを投げうってでも天音と由梨の二人にとっては、
最高の環境だったー。

俊之(由梨)もデレデレしながら
嬉しそうに「美桜ってば~」と、そんな言葉を口にしているー。

おじさんとおばさんになってでも、二人いっしょにいたいー。
理解できない人も多いかもしれないこの想いー。

でも、それでも由梨と天音はずっとずっと一緒にいたかったー。

「ーえへへーこれからはずっと一緒だからね」
天音(美桜)が嬉しそうにそう言うと、俊之(由梨)も
嬉しそうに「うん!」と、そう言葉を口にするのだったー。

おわり

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コメント

後編の次に最終章~…!という無理矢理な形に
なってしまいましたケド、
無事に最終回を迎えました~笑☆!

入れ替わった二組とも、この先も
幸せに過ごしていくことができそうですネ~!

お読み下さりありがとうございました~~!★

コメント

  1. 匿名 より:

    美桜と由梨にとって、大事なのは、お互いの身体より中身で、自由に一緒にいられることが重要みたいですけど、年をとってる分、病気などでどちらかがその内、亡くなる可能性も十分ありそうですよね。

    もし、そうなったら残るのは、ただのおじさん(あるいはおばさん)の身体だけなので、そしたら、残された方は、後から、やっぱり元の自分の身体に戻りたい、みたいなことになりそうな気がしますね。

    • 無名 より:

      感想ありがとうございます~~!★

      片方が先にいなくなってしまったら…!
      それを描くのも面白そうですネ~!

      二人はまだ高校生なので、
      あまり深く考えずにそういう選択をしてしまった~!
      と、いう裏設定もあったりします~笑