<入れ替わり>声も身体に合わせてほしい②~問題~

入れ替わり好きのカップルが、
本当に入れ替わってしまった…!

けれど、二人は”声”が中身のままであることに気付き…!?

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「ま、マジかー…
 こ、声は俺のままなのかー」

詩織になった尚道は、
残念そうに鏡を見つめながらそう言葉を口にするー

「ーどうせ、本当に入れ替われるんだったら
 声も身体の方に合わせてほしかったよねー」
尚道(詩織)はそんな言葉を口にしながら、苦笑いするー。

入れ替わりに特別興味がある人以外にはー
”どうでもいいこと”かもしれないー。

けれど、尚道と詩織にとっては
あまりにも”重大すぎる”問題ー。

それが”声”ー

入れ替わった時の”声”には2通りのパターンがあるー。

ひとつは、
入れ替わったあとは、身体に合わせて”声”も相手のものを
使うことになるパターン。

そして、もう一つは、
入れ替わったあとも、”声”は自分の本来の声のままで、
入れ替わっても相手の声で言葉を発したりはすることが
できないパターン…。

尚道と詩織の入れ替わりは
このうちの後者の方のパターンだったー。

「ーでもさー
 こうやって入れ替わってるってことは、
 俺、今、詩織の声帯を使って喋ってるはずだし
 本来は俺の声が出るっておかしいよなー?」

詩織(尚道)が、今の自分自身ー
詩織の口を指差しながらそう言うと、
「そうだよねー」と尚道(詩織)も、苦笑いしながら
言葉を口にするー。

「一体、どういう仕組みになってるのかなー?
 実は中身だけじゃなくて、声帯も入れ替わってるとかー?」
尚道(詩織)が、尚道の姿なのに詩織の声で言葉を口にしながら
真剣な表情を浮かべるー。

入れ替わり好きでなければ、”どうでもいいこと”かもしれないー。
でも、二人にとってはとても重要なことで、
真剣に議論せざるを得ないテーマだったー。

「ーーあ~…でも、声帯だけ入れ替わるなんておかしくねー?
 そもそも、詩織の身体に俺の声帯がくっついたら
 なんかこうー、機械のパーツが上手く合わない~みたいなことが
 起きそうな感じもするしー」

詩織になった尚道が、尚道自身の声でそう言葉を口にすると、
「ーー声を発しているのは、実は魂とか?」と、
尚道(詩織)が今度はそんなことを口にするー。

「ーーーう~ん……でも、声帯から声が出るっていうのは、
 生物学的にー…」
詩織(尚道)が真剣な表情で言葉を口にするー

入れ替わったこと自体を楽しむよりも先に
”声”の議論を重ね始めてしまう二人ー。

「ーこういうのってさー、
 アニメとかドラマとかの”演出”だと思ってたんだけどー」
尚道(詩織)がそう言い放つー

「だよなぁ…見てる人に入れ替わってることが伝わりやすくするための
 手法として、声を中身のままにするってのは確かにありだしなぁ…

 実際、物語の中のキャラには、本人の声に聞こえてるっぽいやつもあるしー」

詩織(尚道)のそんな言葉に、
尚道(詩織)は「あ!もしかして!」と、あることを思いついたかのように
言葉を口にするー。

「ー?」
詩織(尚道)が少しだけ首を傾げると、
尚道(詩織)は「わたしたちのお互いの脳が”自分の声で喋ってる”って
誤認しちゃってるだけで、他の人たちには身体の声で聞こえてたりしないかな?」と、
そんな言葉を口にするー。

「ーーあ、確かにそれはあるかもー」
詩織(尚道)も、尚道(詩織)の言葉に頷くと、
「ーじゃあ、ちょっと電話してみるかー」と、
詩織(尚道)が、尚道のスマホを手に、
同じ大学に通う友達の一人、海老原 雄三(えびはら ゆうぞう)に
電話をしようとするー。

がー

「ーーー~~~~~」
スマホのロックを解除しようとして、
詩織(尚道)は、きょとんとした表情を浮かべるー。

尚道(詩織)が「どうしたの?」と、不思議そうにその様子を見つめると、
詩織(尚道)は「あぁ、いやー…その、ロック解除できなくて」と、
画面を見せて来たー。

その画面には、指紋認証によるロック解除が表示されているー。

「ーーあははーそれはそうでしょー
 だって尚道、今はわたしの”指紋”なんだからー」
尚道(詩織)がそう言うと、詩織(尚道)は
「あ!そっか!」と、笑いながら”しまった!”というような表情を浮かべると、
尚道(詩織)に尚道のスマホのロック解除をお願いして、
ロックを解除して貰うー。

「ーーやっぱ入れ替わりって不思議だし、楽しいなぁ」
指紋認証の解除だけで、ニコニコしながら
心底嬉しそうな詩織(尚道)ー

尚道(詩織)も「せっかく入れ替われたんだし、あとで色々試してみようね」と、
そう言葉を口にすると、
詩織(尚道)は「もちろん」と、嬉しそうに頷くー。

”入れ替わりモノ”の定番の
あんなことやこんなことを色々と試してみたいー。
そんな風に思いつつも、とりあえず今は”声”の件を確認しよう、と、
同じ大学に通う尚道の親友・海老原 雄三に対して連絡を入れるために
スマホをいじりはじめるー。

「ー俺たち以外には、ちゃんと”身体の声”で聞こえてる可能性は
 確かにありそうだよなー」
雄三が電話に出るまでの間に、そんな言葉を口にする詩織(尚道)ー。
尚道(詩織)は「うん」と、頷きつつも
「でも、もしも他の人には身体の声で聞こえてるならー
 どうせならわたしたちも、そういう風に聞こえてほしかったよねー」
と、笑うー。

「ーこのままじゃ、他の人にはわたしが喋った言葉が
 尚道の声で聞こえてても、
 わたしはそれを聞けないしー」
尚道(詩織)は少し残念そうに
”わたし、尚道の声で喋ってみたいことあるんだけどなぁ…”と、
そんなことをボヤくー。

「ーーははー…
 俺の声で一体何を言うつもりなんだよー?」
苦笑いしながら、詩織(尚道)がそう言うと、
尚道(詩織)は「それは秘密ー」と、笑うー。

そうこうしているうちに、詩織(尚道)が電話をかけた相手、
友人の雄三が、電話に出てくれたー。

”ーお~村岡、どうしたんだ?”
友人の雄三が、そんな風に応答するー。

「ーーもしもしー?」
詩織(尚道)は、
自分では”中身”の声ー…つまり、自分自身の声で聞こえているものの、
雄三には”どっちの声”で聞こえているのか分からないためー、
”どっちだった場合でも”問題無さそうな言葉を口にしたー。

雄三にも、”尚道の声”で聞こえるのかー、
それとも、雄三には”詩織の声”で聞こえるのかー。

もしも”詩織の声”で聞こえているのであれば、
雄三は何らかのリアクションを起こすはずー。

そう思いつつ、雄三の反応を待っていると、
雄三は”はははー、何だよ村岡ー改まってー
何か、面倒事でもお願いされるのか?”と、
そんな言葉を口にしたー。

「ーーい、いや、別にそういうわけじゃないんだけどー」
詩織(尚道)はそう答えつつ、
”俺たち以外にも、中身の声で聞こえてるのかー”と、
そんなことを心の中で呟くー。

”村岡”とは、尚道の苗字だー。

今、尚道は詩織の身体であるものの、
雄三が”村岡”と、普通に通話を続けているところを見ると、
雄三にも、”詩織”の声ではなく、”尚道”の声でー、
”中身の声”で聞こえていることになるー。

少し残念そうな表情を浮かべつつも、
雄三と適当に雑談して、電話を切ると、
”結果”を待っていた尚道(詩織)のほうを見つめたー。

「ー他の人にも、俺たちと同じように聞こえてるみたいだー」
詩織(尚道)がそう言い放つと、
「え~っと、じゃあ、尚道は今、わたしの身体を使ってるけど、
 わたしたちに聞こえてるのと同じで、
 わたしの身体から、尚道の声が出ている状態ってこと?」と、
尚道(詩織)がそう言葉を口にするー。

「ーーそうそうー。雄三のやつ、普通に電話相手が俺だと
 思って話してたしー」
詩織(尚道)が、そう言葉を口にすると、
尚道(詩織)は、残念そうな表情を浮かべながら
「入れ替わりの魅力の50%を失っちゃった気がするー」と、
心底深刻そうな表情を浮かべるー。

「ーやっぱ、声、声は大事だよなー」
詩織(尚道)もそう頷きながら、姿見を見つめるとー、
「ー詩織の姿なのに、俺の声が出てるってー…大問題だよ」と、
困惑したような表情で浮かべるー。

尚道(詩織)も「姿と声が合ってない~…!」と、
戸惑いながら鏡を見つめると、
「ー入れ替わった時はやっぱり、声もちゃんと身体の方に
 合わせてほしいよね!」と、そう言葉を口にするー。

「ーそうそうー中身じゃなくて、身体だよなー」
詩織(尚道)は、もはや入れ替わり好きにしか
共感して貰うことができなさそうなことを、
真剣な表情で口にするー。

「ーーまぁ、中には声を気にしない人もいるだろうけどー」
詩織(尚道)がそう言葉を口にするー。

入れ替わりが好きな人にも、趣味趣向はそれぞれ違うだろうし、
詩織も、尚道も、”声は別にどっちでもいい”という人にも
出会ったことはあるー。

入れ替わり好きにも色々いて、
男女入れ替わり限定の人もいれば、同性同士の入れ替わりも
含めて全てが好きな人もいれば、
さらにその先、動物だとか、モノとの入れ替わりも含めて
楽しんでいる人もいるー。

好みは人それぞれー。
けれど、詩織と尚道は”声”は入れ替わりにおいて
とても大事な要素だと、そう思っていたー。

「ーーちょっと、声はどうにかならないか、
 聞いてみるかー」

”入れ替わり棒”の説明書を見つめながら
詩織(尚道)がそう言葉を口にすると、
尚道(詩織)も、説明書を眺めながら
「声については何も書かれてないね~」と、
そんな言葉を口にしたー。

せっかく、本当に入れ替わることができたにも
関わらず、先ほどからずっと”声”トークをしていて、
他のことをほとんど試すことができていない二人ー。

けれど、それほど詩織(尚道)と尚道(詩織)にとっては、
”声”の問題は大事な問題だったー。

「ーーちょっと、この業者に電話で聞いてみるよ」
詩織(尚道)は、尚道自身の声でそう言葉を口にすると、
スマホを手に、入れ替わり棒を販売している業者に連絡を入れ始めるー。

が、通話中になっていて電話は繋がらず、
詩織(尚道)は「ダメだー。後でもう一度かけ直してみよう」と、
そんな言葉を口にすると、
ため息を吐き出してから、
「ーまぁ…あれだなー…せっかく入れ替わったんだし…
 色々入れ替わり遊びしてみるかー」と、そう言葉を口にしたー。

「あ、そうだね!ずっと声の話しかしてないしー」
尚道(詩織)は、そう言葉を口にすると、
「ーーえーっと…まずはーー」と、
少し考えるような表情を浮かべるー。

今まで、数々の入れ替わりモノを見て来たし、
もしも入れ替わったら…?なんてことを色々想像したり、
前に、”いちご”という名前のフォロワーと
”入れ替わりごっこ”をしたこともあるー。

けれど、実際にこうして本当に入れ替わってしまうと、
何をしていいのか分からなくなるー。

「ーーー…わぁ……」
散々迷った尚道(詩織)はいきなり、男性にしかない部分に
手を触れると、「なんかーー…すごい変な感じー え…すごいー」と、
自分のソレをズボンの上から触り始めるー

「~~~~い、いきなり大胆だなぁ…詩織はー」
詩織(尚道)が思わず苦笑いをするー。

詩織は普段は真面目で優しい雰囲気の子で、
大学での振る舞いもその通りであるものの、
入れ替わりが絡むとーー大胆というか、良い意味で変態というかー、
急に積極的になって、尚道ですら気圧されてしまう時があるー。

とは言え、尚道からすると”女性相手”に遠慮してしまうところもあるし、
詩織の方からぐいぐい入れ替わりトークをしたりしてくれた方が
何かと気持ち的には楽なのも事実だったー。

「ーー尚道もせっかくだしあれやってみればー?
 男の人がやるやつー」

尚道(詩織)が、詩織自身の声でそう言うと、
詩織(尚道)は一瞬「え?」と、首を傾げるも、
「ほら!ない!!ある!!みたいなー」と、
尚道(詩織)がそう指摘してくるー。

「えーー…えぇ…???」
詩織(尚道)は少し戸惑いながら、
自分のものになった詩織の身体を見下ろすー。

さっきまで”声”トークに熱がこもってしまって
意識していなかったけれど、
改めて”詩織の身体になった”とおいう事実に
ドキドキしてしまうー。

「ーーーーそんな躊躇わなくていいよー?
 わたしたち、一緒に暮らしてるぐらいだし、
 今更遠慮なんてしなくてもー

 もちろん、知らない人相手だったらアレだけど
 尚道なんだからー」

尚道(詩織)にそう言われた
詩織(尚道)は、顔を赤らめながら
胸とアソコのあたりに手を触れて、
ぎこちない口調で「ない!!ある!!」と、叫んだー

③へ続く

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コメント

楽しそうに(?)入れ替わりを堪能中のふたり…☆!

明日の最終回もぜひ、
楽しんでくださいネ~!!!

…私も、もし入れ替わりを経験できるなら、
相手の声を使ってみたいデス~!!☆

コメント

  1. TSマニア より:

    また、いちごさんの名前出てきましたネ笑

    入れ替わり棒、販売業者の電話番号しっかりある!?笑

    ②の最後は入れ替わり定番ネタですネ(*´艸`)笑

    入れ替わり好きなカップルなので平和だし少しパロディ要素ありますよネ笑

    どんな結末が…明日も楽しみにしてますネ♪♪

    無名さんと入れ替わる時はカラダも声帯も入れ替わりたいですネ(^_-)☆笑

    • 無名 より:

      感想ありがとうございます~!!

      私も入れ替わるなら、声も相手のものを
      使いたいですネ~!

      ちゃんと連絡先も表記★!安心なのデス!