<憑依>妹が突然家出した⁉①~異変~

数日前から様子のおかしかった”妹”が、
突然家出したー。

突然の出来事に困惑する家族の運命はー…?

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーえぇ…!?
 明美(あけみ)が帰ってこないー?」

男子大学生の峯井 裕太(みねい ゆうた)は、
戸惑いの表情を浮かべながら、そう言葉を口にしたー。

夜ー、
自分の部屋で大学の教授から出された課題を進めていた裕太は、
部屋にやってきた母・芳江(よしえ)から、
妹の明美が家に帰ってこない、と、そう聞かされたのだー。

「ーーーーどこに行ったかは聞いてないのかー?」
裕太がそう言うと、芳江は不安そうな表情を浮かべたまま
首を横に振ったー。

「なんか妙におしゃれな格好で出かけて行こうとしてたから、
 ーー”今日は珍しいねー”って聞いたんだけどー
 どこに行くかは教えてもらえなくてー」
母・芳江がそう言うと、「そっかー…連絡は?」と、裕太は
心配そうな表情を浮かべながら言うー。

けれどー、母・芳江が連絡を入れても、
明美から返事は帰ってこないのだというー。

「ーーう~ん…俺からも連絡入れてみるけどー…
 でも、そういえば明美ー…ここ数日、何か変だったよなー?
 一人でニヤニヤしてたりーー
 それとーー…そのー」

裕太は、少しだけ気まずそうに表情を歪めると、
母・芳江は不安そうに「ーーーーどうしたの?」と、そう呟くー。

「ーーあぁ、いやー…そのー…」
裕太は少し顔を赤らめながら、
「ーー…なんか、数日前から夜になると、そのー…部屋で
 一人でHなことしてたみたいでー…
 そういうー……声がー」と、困惑した様子で言葉を口にしたー。

「ーーーそ…そうーーー」
母・芳江も戸惑いの表情を浮かべるー。

”明美”は、既に高校生ー。
もちろん、そういうことに興味があっても全然おかしくはない年齢だし、
そういう気持ちになることもあるのだろうー。

でもー、少なくとも今まではそんなに”堂々と”隣の兄の部屋にまで
響くような声を出すようなことはなかったー。

「ーー…とりあえず、LINEとメールは送ったけどー」
裕太は、妹の明美にメールとLINEを送り終えると、
そう言葉を口にしながら、「父さんももうすぐ帰って来るだろうしー」と、
父親である修平(しゅうへい)にも、相談してみようと、そう提案するー。

「そうねーー…」
母・芳江の不安そうな表情ー。

そんな表情を見て、裕太はすかさずー、
「ま、まぁ、彼氏が出来てデートしててーー
 つい楽しくなっちゃって遅くなってるとか、そういうことだと思うけどなー」と、
そんな言葉を口にするー。

がー、そうは言いつつも、兄の裕太も不安を抱いていたー。

”数日前から”妹の明美の様子がおかしいことは確かだったからだー。

”ーーあのことは言わない方がいいよなー…?
 母さん、余計に心配するだろうしー”
裕太は、そんなことを心の中で思いながら、
数日前の出来事を思い出すー。

数日前ー。

夜になって、裕太が自分の部屋でのんびりとしていると、
どこからかー、女の気持ち良さそうな声が聞こえてきたー。

「ーーー…なんだよー…近所に聞こえまくってんじゃんー」
裕太が少し呆れ顔でそう言いながら、窓を閉めるー。

そういう声が聞けて”ラッキー”と思う男もいるかもしれないー。
けれど、裕太は別に見ず知らずの女の、気持ちよさそうな声に
興味はなかったし、
ちょうど今は大学のレポートを作っている最中で、
集中力が途切れるような”ノイズ”は、邪魔でしかなかったー。

「ーーさて、とー」
裕太はため息を吐き出すと、自分の机に向かって
再びレポートを書き始めようとするー。

しかしー

「ーーーー?」
窓を閉めたのにも関わらず、”女の声”がよく聞こえて来るのだー。

「ーーー…え?」
裕太は、”あれ?”と思いつつ、周囲の様子を伺うー。

そしてー
その”声”はー、”外”ではなく、隣の部屋ー…
妹の”明美”の部屋から聞えてきていることに気付いたのだー。

「ーーえ……あ、明美ー?」
戸惑いの表情を浮かべる裕太ー。

やがてー、耳を澄ませていると、
”やべぇ…すっげぇ…♡”などという声まで聞こえて来たー。

「ーーーー…」
裕太は、妹の思わぬ声に少しドキドキしてしまいながら
首をぶんぶん横に振るー。

見知らぬ女の声なら、何とも思わなかったもののー、
普段、日常的に接している明美の
今まで聞いたことのないような声に少しドキドキしてしまったー。

「ーーーーっっ…な、なんだよ…明美の声だったのかー」
戸惑いながら、ため息を吐き出すと、裕太は自分の机に
再び戻っていくー。

「ま、まぁ…明美ももう高校生だからなー
 そういう気分になることもあるんだろうなー」
裕太は、今までにー少なくとも、こういう風に
隣の部屋にまで声が聞こえて来るようなことは一度もなかったために
戸惑いの表情を浮かべながらも、そう言葉を口にすると、
聞かなかったことにして、そのままレポートに集中するー。

が、しばらく明美の欲望に塗れた声が聞こえてきて、
裕太は「今日は随分ー……なんていうかー…激しいんだなー」と、
困惑の表情を浮かべると、ようやくレポートを書き終えて
ため息を吐き出したー。

その翌日ー。
明美が突然”家出”をする2日前ー。

「ーーーー」
ニヤニヤしながら廊下を歩いていた明美とすれ違った
裕太は「あ、そうだー明美ー」と、明美に声をかけるー。

「ーーん?」
明美が立ち止まって振り返るー。

いつもと少しだけ雰囲気が違うようなーー
そんな違和感を感じつつ、
「ーあ、いやー…来月ー、明美の誕生日だったよなー?」
と、そう言葉を口にするー。

別に”今”その話題を出す必要はなかったものの、
昨日の件もあり、裕太は、明美の様子を探る意味でも、
無理矢理話題を準備して声をかけたー。

「あーーうんーー…それで?」
明美がそう言葉を口にするー。

「いや、何か欲しいものがあれば、
 ほらー、せっかくだし聞いておこうかなって」
裕太のそんな言葉に、明美は少しだけ笑うと、
「ーー別になんでもいいよー」と、それだけ答えたー。

「そ、そっかー」
裕太は、明美の服装が少しいつもより派手な感じがするようなー?と、
思いつつも、それ以上は何も言わずに、
「じゃ、何か用意しておくよ」と、そう言葉を口にして立ち去るー。

「はーい」
明美も話が終わると、そのまま裕太に背を向けてトイレの方に
向かって歩き出すと、兄・裕太に見えないようにニヤリと笑ったー

「欲しい身体(もの)は、もう手に入ったからなーククー」
とー、そう呟きながらー…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そして、昨日ー。
明美が家出をする前日ー。

裕太が大学から帰宅すると、明美は部屋で誰かと
電話をしている様子で、その声が聞こえて来たー。

”ーーあぁ、あぁ、分かってるー。
 あぁー。へへー
 大丈夫ー適当にやるからー”

明美のそんな声が聞こえてきて、
「ー後輩とでも電話してるのかな」と、そんなことを呟く裕太ー。

意外と、何だか高圧的な喋り方をしている気がして
少し不安そうに思いつつも、
裕太は大学に持って行っていた荷物を片付け始めるー。

がー、その時だったー。

”ーーへへー心配すんなよー。
 ちゃんと”俺”だからよー”

とー、そんな明美の声が聞こえたのだー。

「ーー”俺”ー?」
まるで男のような話し方をしている明美ー。

やがてー、電話が終わったのか声は聞こえなくなったものの、
裕太は、自分のことを”俺”と言いながら、誰かと電話をしていた
明美の声が、頭から離れなくなってしまったー。

そして、今日ーーー
明美が”家出”したかもしれないー
そんな状況になってしまったー。

”彼氏とのデートが楽しくなって、遅くなっちゃってるだけだろ”と、
母の芳江にそうは言ったものの、裕太自身も強い不安を感じていたー。

ここ数日、妹の明美の様子は確かにおかしかったー。
だからこそー、”何かが起きている”かもしれないと
不安に感じずにはいられなかったー。

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一方、明美は普段の明美よりも派手な雰囲気で
夜の街を歩いていたー。

「ーククー今頃”この女”の兄貴とか親だとか、
 騒いでるだろうなー」
明美は笑みを浮かべながら、そう言葉を口にするー。

「ーーへへへー
 に、しても、この女の身体で街を歩いていると
 たまに男の視線を感じるよなー

 ”こいつ”本人からしたら不愉快かもしれないけどー、
 俺にとっちゃー、その視線も興奮材料だぜーひひっ」

明美は表情を歪めながらそう呟くー。

”視線”は気のせいかもしれないがー、
そんなことは”彼”にとってはどうでもよかったー。

数日前から兄・裕太が感じていた”違和感”は
決して間違いではなかったー。
数日前に、妹の明美は、”男”に憑依されてしまったのだからー。

身体も、精神も、完全に支配されてしまった明美は、
今や男の意のままに突き動かされて、
本人の意識は心の奥底に幽閉されているー。

今やー、明美は全てこの男の思うがままー

「ーーさてと、この先かー」
別に、”声に出して”言う必要のない”独り言”を呟く明美ー。

明美に憑依している男は、元々独り言を言うタイプでは
ないものの、”明美の口で喋れること”に喜びを感じていて、
頭の中で考えている”わざわざ口に出して言う必要のない言葉”まで、
こうして口に出してしまっていたー。

「ーーーよぉ」
明美は、夜の繁華街のバーのような店に入っていくー。

お店の入口には”クローズ”と書かれていたものの、
そんなことはお構いなしに中に入っていくと、
中にいた男ー…バーの店主に向かってそう言葉を口にしたー。

「ーーー!」
中にいた男は、明美の姿を見ると同時にドキッとした表情を浮かべると、
「ーーほ、本当にー、日野(ひの)なのかー?」と、
バーの店主らしき男はそう言葉を口にしたー。

「ーへへーあぁ、そうさー。正真正銘、”中身”は
 俺ー、日野 正雄(ひの まさお)だぜー」
明美はそう言いながら
「まぁ、身体はJKの峯井 明美だけどなー」と、
ケラケラ笑って、バーのカウンターに着席したー。

「す…すげぇ…そんな可愛い子でも、思い通りになるのかー」
バーの店主・別所 和真(べっしょ かずま)は、感心した様子で
そう言い放つと、明美は「へへーほら、好きな場所触って見ろよー」と、
スカートを触りながら笑みを浮かべたー。

「ーい、いいのかよー?」
和真のその言葉に、明美は「ーー”わたし”がいいって言ってるんだよ?」と、
クスクス笑いながらそう言葉を口にしたー。

「ふへへーす、すげぇぜー」
和真は興奮した様子で、明美の胸をー、髪を、スカートを、足を触っていくー。

「くすぐってぇなー へへー」
触られながら、明美はニヤニヤと嬉しそうな表情を浮かべると、
和真は「ーすげぇ…憑依って本当にすげぇー」と、嬉しそうに叫ぶー。

「ーーへへへ だろ?
 この女の身体でオナッてみたけどさー
 最高だったぜー?

 いい声だすし、何より最高に気持ちイイー
 俺たちの身体とは大違いだー」

明美がニヤニヤしながら言うと、
和真は「俺が憑依すりゃ、よかったかなぁ」と、嬉しそうに笑うー。

「ーへへー馬鹿言うなよー
 お前は”店があるから”って言ってただろ?」
明美がそう言うと、和真は「ま、そりゃそうだけどなー」と、頷くー。

明美に憑依している正雄と和真は学生時代の友人である男たちー。

その二人が少し前に憑依薬を手に入れたー。

ただ、和真はバーを経営している故に、
憑依した状態で、店を経営することは難しく、
正雄に憑依薬を使う立場を譲り、自分は正雄が乗っ取った身体に
楽しませてもらう約束をしたー。

「ーさぁ、早速楽しませてやるよーどうする?
 着てほしい服もいろいろあるんだろ?」
明美がそう言いながら、店の奥を指差すと、
和真は「へへっー」と、嬉しそうに笑ったー。

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「ーーさすがに遅すぎるなー…
 警察に相談してみようー」

一方、”家”では、
父・修平が帰宅して、
明美の兄・裕太と母・芳江と共に
警察に連絡することを決めていたー。

まさかー…”明美”が”憑依”などという
恐ろしい目に遭っているとは知らずにー…。

②へ続く

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3月最初のお話は、憑依デス~!☆

欲望を存分に楽しめる(?)タイプのお話ですネ~!

今月も皆様に色々なお話を楽しんで貰えるように
頑張ります~~!!!

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