10歳の時に入れ替わってしまった二人ー。
しかし、それから10年後ー、
二人は元の身体に戻ってしまうー。
元の身体に戻った二人の運命は…?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
遊園地の階段から転落してしまった
秀太と架純のふたりー。
幸い、怪我は大したことはなく、
検査の結果も異常はなかったために
すぐに退院することができたー。
しかしー……
「ーー……う、嘘だろー…?お、俺が”女”になっちゃうなんてー」
顔を真っ赤にしながら、自分の身体を見つめる架純ー。
「ーーわ、わたしだって…こ、こんなー…」
戸惑いながら歩く秀太ー。
二人はー、”10年ぶり”に元の身体に戻ってしまったー。
がー、
”元の身体に戻った”というのにも関わらず、
二人はとても恥ずかしそうに、ドキドキした様子や、
戸惑った様子を見せているー。
それもそのはずー…
二人が元々の身体で過ごしたのは10歳まで。
まだ、性別のことをそこまで強く意識するような
年齢ではなく、二人とも、思春期の真っ最中になる前に
入れ替わってしまったー。
そのため、”秀太”は、架純の身体で女としてー、
”架純”は秀太の身体で男として生きて来てー、
それが、二人にとってあまりにも当たり前になってしまっていたー。
「ーーーーーー~~~…す、スカート、落ち着かないんだけどー…」
架純がそう言葉を口にするー。
「ーーーーと、とにかく一旦、落ち着いて話ができる場所に
移動しない?」
秀太がそう提案すると、
架純も「ーわ、分かったー…や、やばっー…何だよこれー」と、
そう言葉を口にしながら、
ぎこちなく歩くー。
自分の身体に戻ったのに、ぎこちない動きの二人ー。
架純に至っては、”男”のような歩き方をしてしまっていて、
「ーそ、その歩き方はちょっとー」と、秀太に突っ込まれてしまう始末ー。
二人はひとまず、一人暮らしをしている架純の家の方に
移動すると、架純が「お邪魔しま~す…」と、そう言葉を口にしながら
家の中に入ったー。
住んでいる人は”架純”であり、架純の家であるものの、
この家に住んでいたのは”架純になった秀太”であり、
元に戻った架純からすれば、自分の家ではないー。
「ーー…な、なんか身体が変わるだけで変な気分なんだけどー」
今までこの家に架純として住んでいた秀太も、戸惑いながら
言葉を口にするとー、
「ーー……こ、これー…ど、どうなってるんだー?」と、
架純は自分の胸を見つめるー。
10年振りの自分の身体ー。
入れ替わる前は、胸なんてほとんどまだ育っていない状態だったし、
”架純”からすれば、男が女の身体になったのと同じような気分だったー。
「ーど、どうってー…一応、それ、秀くんの身体なんだからねー」
秀太がそう言葉を口にするー。
”架純”のことを、秀くんと呼ぶ秀太ー。
今まで入れ替わっていた間に、二人は”身体”でお互いのことを
呼んでいたため、元に戻ってしまった今となっては、
目の前にいるのは”身体も中身も架純”なのに、”秀くん”と呼ぶー…という
奇妙な状況になってしまっているー。
「ーーえ…あ、あぁ、うんーお、俺のー…」
架純はそう呟きながら、自分の胸を改めて見つめると、
「いやいや、俺は、お、男だしー!」と、そう叫ぶー。
「ーーーあははは、やっぱそうなっちゃうよねー」
秀太はそれだけ言うと、
「ーそれで…どうしようー」と深刻そうな表情を浮かべながら
架純の方を見つめるー
「ーわ、わたし、今更”男”として生活してくことなんてー
無理だよー…?
絶対…!
今月バイト代入ったら、欲しい服も買おうと思ってたのにー
この身体じゃ、着れないし!」
秀太がそう言い放つー。
自分の身体に戻ったのに、完全に”男なのに女口調で話す”
状態になってしまっているー。
「ーそ、それは俺だってー…」
架純は、自分の胸を服の上から見つめながら戸惑うー。
「ーた、確かにこの身体は元々は俺のものだったのかも
しれないけどー…
さすがに今更そう思えないしー
今だって…なんかこうー…
自分の胸見て、エロッ…と、そう思っちゃってるしー…
スカートだって…なんかすごいドキドキするしー」
恥ずかしそうにそう呟く架純ー。
「ーー…え~…わたしのこと、そんな目で見てたの~?」
秀太が戸惑いながら笑うー。
「ち、違うよ!じ、自分の身体に胸があると、
なんかこうー、ドキドキするっていうかー…!
”架純”のこと、そんな目で見てたわけじゃないし!」
架純が必死に反論するー。
自分が架純で、中身も架純なのに、
秀太のことを架純と呼ぶー。
10歳から20歳までを入れ替わった状態で過ごした二人はー、
今や、身も心も相手に染まってしまっていたー。
「ーー…この身体でお風呂とか入ったらーーー……
いやーー絶対無理だー」
架純が戸惑いながら言うー。
秀太は「ーま、まぁそれはともかく、
わたしたち、元に戻らないと困るだろうしー」と、
戸惑いながら言葉を口にするー。
「も、元に戻るっていうかー…また入れ替わるって言えばいいのかな」
秀太は、そう言葉を付け加えるー。
正しくは”今”が元に戻った状態なのだからー。
「ーーでも、何で今更ー…?
俺達、あの時、階段から転がるの、試したよなー…?」
架純が言うー。
入れ替わった直後ー、
”入れ替わった時の状況を作り出せばまた入れ替わるのではないか”と、
二人は考えて、それは既に試しているー。
しかも、3回も試したー。
それでも、元に戻れなかったー。
なのに、今回はー…。
「ーーー…もう1回、階段から転がってみるー?」
秀太が言うと、架純は「ーーそれしかないよなー…」と、足を開いて
座りながら頷くー。
「ちょっと!わたしのスカートの中、見えてる!」
秀太がそう指摘すると、
架純は「えっー…あーー…スカートって面倒臭いなー」と、
戸惑いの表情を浮かべるー。
「ーー秀くんだって、入れ替わる前、たまに履いてたじゃんー」
秀太がそう言うと、
架純は困惑の表情を浮かべるー。
「ーーっていうかー……一応、わたしが秀太で、身体も秀太なのに、
相手のこと、秀くんって呼ぶのも変だよねー…」
秀太がふと、そう呟くー。
今の状態は身体は秀太ー。中身も秀太ー。
さっきまではともかく、今、相手のことを”秀太”と呼ぶのは、
そもそも色々間違っているー。
がーー
「ーーはぁ~~~…わけわかんないー
わたしの身体に戻ったのに、頭おかしくなりそうー」
秀太が頭を抱えるー。
「ーーと、と、とにかく、もう1回、明日遊園地に行って
あの階段で転がるしかないよなー」
架純がそう言うと、
「ーい、いつまでも”女”の身体だと、俺も頭おかしくなりそうー」と、
そう言葉を付け加えたー。
「ーははー…元々”女”だった子の発言とは思えないケド?」
秀太が揶揄うようにして言うと、
架純は「う、生まれたのは女でも、俺は男として育ったようなもんだから!」と、
そう声をあげたー。
「ーーそれに、寝ればまた元に戻るかもしれないし!」
架純が言うと、秀太は「う~ん…寝てる間にまた入れ替わるって?」と、
戸惑いの表情を浮かべる。
自分たちが入れ替わっている状態ならともかく、
元に戻った状態で、”寝たらまた入れ替わってました”は
なかなかない気がするー。
しかも、寝ている間に入れ替わりが起きたことは
二人の間では一度もないー。
「まぁでも、そうなるといいよねー」
秀太は、そんな言葉を口にしたー。
普段は、別に同居しているわけではないものの、
今日は状況が状況であるために、架純の家で、
二人とも寝ることにして、
そのまま1日を終えたー…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーもう、元に戻れないんじゃないかなー…?」
10歳の時ー…
入れ替わってから数か月後ー。
秀太になった架純は悲しそうな表情でそう言葉を口にしたー。
「ーー……」
架純(秀太)は答えないー。
「ーーもう、十分だよー…
ーー小倉くんも、色々試してくれたしー…
もう、十分ー」
秀太(架純)は、まだこの時点では架純(秀太)のことを
”架純”ではなく、中身の名前で呼んでいたー。
「このままじゃー…わたしも、小倉くんも困るでしょー?
小倉君だって、ずっとわたしのこと考えながら過ごすの大変だろうしー、
わたしもー、ずっと”小倉くんの身体だから~…”って考えながら
過ごすの疲れちゃったー」
秀太(架純)は、疲れ果てた様子で呟くー。
”元に戻る方法を探しながらの生活”は、とても疲れるー。
”借りている身体だから~”と、
あれもできない、これもできないー、
何かを決めるにしても、相手に相談しないといけないー。
そんな生活が続いてー、
心の底から、疲れてしまったー。
それに、もう、元に戻れる可能性のあることは
思いつく限り試したー。
「ーそ、それじゃ、親に言うのはー…」
架純(秀太)がそう言うと、
秀太(架純)は「言ったってー…元に戻れるわけじゃないしー」と、
そう言葉を口にするー。
それにー、入れ替わってからもう数か月が経過してしまったー。
今更言うのも、何だか難しいー。
最初から親に言っていれば何か違ったのかもしれないー。
同じ結果だったかもしれないし、違う結果だったかもしれない。
でも、言い出せなかったー。
学校で何かあった時に”言えないまま”時間が流れてしまうのと
同じような感じで、二人は親にも周囲にも黙り続けていたー。
「ーーだから、もう、わたしのフリ、しなくてもいいよー。
わたしも、もう、好きなようにするからー」
秀太(架純)のその言葉に、
架純(秀太)は「本当にーー…ごめんー」と、
自分が入れ替わりの原因を作ってしまったことを謝罪するー。
「ーー…」
そんな架純(秀太)を見て、秀太(架純)は少しだけ笑ったー。
「そのうちー、
この身体で生きることの方が当たり前になったりしてー」
とー。
「ーーーーははーいやぁ、さすがにそれはないだろー…
俺は、いつまで経っても男だし!!」
架純(秀太)は、そう言葉を口にしながら、静かに笑ったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーー…」
翌朝ー。
目を覚ました秀太は、少しだけ寂しそうに笑うー。
”あの頃”の夢を見たー。
”「そのうちー、
この身体で生きることの方が当たり前になったりしてー」”
あの頃に、秀太になった架純から言われたことを思い出したー。
「ーーー…ーー…当たり前になっちゃったねー」
秀太は寂しそうに呟くー。
今の秀太にとって、
”架純の身体”で生きることが当たり前ー。
”俺は男だ!”と言っていた秀太は、
今や”わたしは架純だし、男じゃないしー”と、
そんな状況になっていたー。
そしてー…
秀太と架純は、また遊園地に足を運んでいたー。
秀太は昨日まで、架純が中身だった時と同じような服装をしているものの、
架純は、ズボンと地味なシャツ姿になっていて、昨日とは別人のような振る舞いだー。
”どうしても、スカートを履いて外を歩くのは無理だー”
と、架純が朝に言い出したためだー。
「ーーは~…風が強いと、この髪、邪魔じゃないかー?」
架純が言うー。
秀太は少し笑いながら
「あ~…入れ替わる前はそこまで長くなかったもんねー」と、呟くー。
”入れ替わる前の架純”は、髪の長さはほどほどで
そこまで長くはなかったものの、
入れ替わったあとは、秀太本人の好みで、
常にロングヘアーにしていたー。
そのせいか、架純からしてみると、
昨日まで男だったわけだし、元々入れ替わる前もここまで
長くしたことはなかったために、
元に戻った彼女からすれば、違和感が凄かったー。
「ーーー…2日連続でここから転がり落ちることになるなんてー」
苦笑いする秀太ー。
「ーでも、それしか方法は無さそうだしー。
俺も架純も、”元の身体”で生きるなんて、もう無理だろ?」
架純が言うー。
架純にとって”自分の人生”は、”小倉 秀太”であり、
本来の自分ー、”間宮 架純”は、もう自分の人生じゃないー。
「ーーー…ふふー確かにー…
早く女に戻りたいなー…」
秀太がそう言うと、架純は「じゃあー…」と、
もう一度、昨日と同じ、遊園地内の階段から
転がり落ちることを改めて提案するー。
「ーーーー…それしかない…よね」
秀太は戸惑いながらも、そう言葉を口にすると、
意を決して、昨日とほぼ同じ場所から、ほぼ同じような状況を再現して、
階段から転がり落ちるのだったー…
③へ続く
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コメント
12月最初の更新デス~!
(お話自体は昨日の続きですケド…)
入れ替わって10年後に
急に元に戻ってしまったら、
やっぱり大変ですよネ~…!
また、入れ替わることができるのかどうかは
明日のお楽しみデス~!

コメント
無名さん、お久しぶりなのデスっ!☆
入れ替わりで10年後に元に戻るって珍しいパターンですネっ!★
自分も無名さんのカラダと10年じゃなかった…笑
10時間、入れ替わりたいのデス…笑
月2回、希望なのデス…笑
無名さんのカラダで冬服のオシャレ楽しみたい…もちろんミニスカ履いてタイツも寒さ対策しますネ笑
無名さんのカラダになって個室でミニスカサンタを可愛くセクシーにアレンジして着こなしてみたいのデス(*´艸`)笑
わわ~!☆お久しぶりデス~~~!
TSマニア様は時々いなくなってまた戻って来るので、
さすらいの旅人感があるのデス~笑
10年……10時間なら、イベントとして楽しむ範囲内で
済むので安心ですネ~~!