<皮>お前も誰かを着てみろよ②~考えの違い~

他人の身体を乗っ取る力を手に入れて、
家に突然やってきた親友ー。

しかも彼は、”その力”をお前にも使わせてやる、と、
そう言い出してー…?

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「お前も誰かを着てみろよーこの力で」
聡美を乗っ取っている親友の益男は
そんな言葉を口にしながら、”人を皮にする”力を持つ
水鉄砲のようなものを机の上に置くー。

「ーーえ…ーーー
 お…俺でもー…さ、坂上みたくなれるってことかー?」
戸惑いながら、勉はそう言葉を口にすると、
「そうそうー。ほら、どこだって触り放題だぜ?」と
言いながら聡美は自分の胸を揉んでー、髪を触ってー、
イヤらしい手つきで太腿のあたりを触ると、そのまま
自分のスカートの中にも手を入れて笑みを浮かべたー。

その仕草にドキドキしてしまう勉ー。

「ーすげぇよなー
 この可愛いJKボイスで何だって喋れるんだからよー」
聡美はそう言うと、
「ーあ~~~~エッチしてえなぁ~~~!」と、とんでもない言葉を
口にし始めるー。

「お、おいーやめろよー」
勉が戸惑いながら言うと、
「ーーん?何でだよー?今ならなんだって喋らせることができるんだぜ?」と、
聡美はなおもニヤニヤしながら、そう言葉を口にしたー。

「ーーい、いや、だってー
 そ、その”聡美”って子は、そのーー”皮”だっけー?
 皮にされて乗っ取られるっていうこと、ちゃんと理解した上で
 乗っ取られてるのかー?」

勉は、心配そうにそう言葉を口にするー。

親友の益男に乗っ取られている”聡美”という子に
ちゃんと同意は得ているのかー。
それが、どうしても心配になったのだー。

がー、聡美はきょとんとした表情を浮かべながら
笑うと、
「あはははーお前、真面目すぎだろー!」と、そう言葉を口にするー。

「ーこの子の許可なんて取ってるわけないだろー?
 大丈夫だってー
 乗っ取っちまえば、何でもし放題なんだしー、
 別に俺もこの子の人生壊そうとしてるわけじゃないー。

 ただ、ちょっと身体を借りて遊んだらちゃんと帰すし、
 さっきも言ったけど、”皮にされている間の記憶”は、
 ちゃんと”調整”されるようになってるからさー

 今日は学校も休みの日だろー?
 だから、この子の人生を傷つけるようなことはしねぇよ」

聡美はそう言うと、
勉は「ーーえ…ち、ちょっと待てよー…」と、声を上げるー。

「さ、坂上ーお前まさか、その子のこと、勝手に乗っ取ったのかー?」
戸惑いながら、そう言葉を口にする勉ー。

「ーーん?そうだけどー?
 よく考えてみろよー
 
 ”これからあなたを皮にして、しばらく身体を乗っ取りますけどいいですか?”
 なんて言って、首を縦に振る子なんて、まずいないだろー?

 彼女とか、妹とかなら、ワンチャンあるかもだけどー
 この子は知らない子だしー」

聡美はそう言うと、
「だ~いじょうぶだって!この子、友達と会った帰りでー
 特に予定もなさそうだったからー。
 それに今はこの子の意識は眠ってるし、記憶も残らないし、
 自動で補正もされるから、この子が怖がることもないし!」と
さらに言葉を続けたー。

それでも、勉は心配そうな表情を浮かべるー。

「ーーで…でもーー…そ、その子はーー
 今の状況知ったら、嫌がるだろうし、怖がるだろー?」
勉の言葉に、聡美は大きくため息をつくー。

「だからー記憶残らないし、補正されるんだってー

 いや、そりゃー、俺がこの聡美ちゃんの身体で
 犯罪を犯そうとしてるんだったり、
 自分の身体を傷つけようとしてるんだったり、
 例えばコスプレ姿をネットに晒そうとしてるんだったら、
 お前が心配する気持ちも分かるけどー、
 そういうことするつもりじゃないんだー。

 ただ、こうしてちょっと、そうー
 1,2時間ぐらい遊ぶだけで、
 別に写真も残す気ないし、動画も残す気ないしー
 ちゃんと、乗っ取られる側のことも考えてるから、安心しろってー

 この子を傷つけるつもりはないからさー」

聡美が少し面倒臭そうにそう言うと、
勉は戸惑いながら、首を横に振ったー

「ーーー……き、気付かれなきゃいいってもんじゃないだろー?」
とー。

「ーーはぁ~~…なんだよー
 案外、頭が固いんだなー」
聡美は大きくため息を吐き出すー。

「ーーか、固いとかそういう問題じゃないだろー…!
 だ、だってその子、今、自分の意思とは関係なく、
 俺みたいな男子大学生の家に足を踏み入れてるんだろー?

 そ、それってー」

「ーー分かったーもういいもういいー」
聡美はうんざりした様子で手を振るー。

勉は、”記憶が残らず、本人に何も害がないのだとしても、
本人が望んでいないのならこんなことするべきじゃない”という、そういう考えー。

しかし、聡美を乗っ取った親友の益男は
”本人に記憶は残らないし、記憶も補正されて、
 本人の人生を壊すようなことも何もするつもりはないから、大丈夫”という考えー。
”人を皮にして乗っ取ってはいけない”という法律はないだろうしー、
何も”残る悪さ”をしなければ犯罪ではないだろうー、と、益男はそう考えているー。

倫理的に考えてアウトだと感じている勉と、
結果的に聡美本人は傷つかず、怖がることもなく、法は犯していないはずだと考えている益男ー。

2人の考え方は、根本的に食い違っていて、
これ以上話しても無駄だと、聡美を乗っ取っている益男は思ったようだったー。

「ーー俺はーこれ、使う気ないからいいよー」
勉が申し訳なさそうに、水鉄砲のようなものを返すと、
聡美は「な~んだ…つまんねーの」と、そう言葉を口にしながらも、
それを受け取ったー。

そしてーー

「ーーー!」
聡美が突然、その”人を皮にする水鉄砲”を、
勉の包に向けて来たー

ビクッとする勉ー。

「ぱーん!」
聡美がニヤニヤしながら、そう言葉を口にすると、
「ー冗談だよ冗談ー。男を皮にしてもつまんねぇしー。」と、
ケラケラと笑ったー

「ーーそ、そ、そういうのやめろよーマジでびびったー」
勉がそう言うと、聡美は「悪い悪いー」と、
謝罪の言葉を口にしながら、
少し間を置いてから、笑みを浮かべたー。

「ーじゃあさ、せっかくだしズボン脱げよー。下もー」
聡美が、そう言葉を口にするー。

「ーーーは??? え???なんでー?」
勉が混乱しながらそう言うと、
聡美は「へへー”可愛いわたし”が気持ちよくしてあげようと思ってー」と、
自分の口を指さすー。

「ーーーは…い、いやーー…え…」
そう言葉を口にしているうちに、勉は、聡美に
そういうことをされるイメージが頭の中に浮かんできてしまって、
ドキドキしてしまうー。

「ーーわたしが、フェラしてあげるって言ってるのー♡ ふふ」
聡美は顔を赤らめながら、
興奮している様子を見せるー

「ちょ…ちょっと待て!そ、その子になんてことさせようとしてるんだよ!」
勉が声を上げるー。

が、聡美は「だからー記憶は補正されるから問題ないってー。
別にお前にフェラしても、この子の身体が壊れるわけじゃねぇだろ?」と、
ニヤニヤしながら言うー。

「もちろん、動画も写真も撮影NGー
 ここだけの秘密で、この子も後からそのことを知ることはないー
 だから平気だって」

聡美は、そう言うと、再び”聡美のような口調”で言葉を続けたー

「ほ~ら!早くズボンを下ろして!
 わたしの口できもちよ~くしてあげるからー ふふふふふふっ」

聡美自身も興奮しているのか、みるみる顔が赤くなっていくー。

「い…いやー…でもー」
勉は戸惑うー。

「ーそ、そ、そ、それはダメだってー」
ドキドキしながら、聡美にされる妄想をしてしまう勉ー

けれど、それでも”理性”が打ち勝ったのか、
聡美の申し出を勉は慌てて拒むー。

「ーーーーえ~~~?
 こんなに可愛いわたしが、気持ちよくしてあげるのにー?」
聡美が少し不満そうにしながらも、誘惑するような声で、
勉の方を見つめるー。

「ーーだ、ダメだダメだダメだ!
 その子が、自分でそうしたいって言ってるわけじゃないんだから、
 そんなの絶対だめだ!」

勉がそう言うと、
聡美は「はぁ~~~~~~~~~~~」と、大きくため息を吐き出しながら
髪をぐしゃぐしゃと掻きむしるー。

「んだよーつまんないなぁー
 一度、男の咥えてみたかったのによぉ」

聡美はうんざりした様子で、ドサッとイスに座ると、
そのまま足を広げて「ーこの子には記憶残らないってさっきから
言ってるだろ?」と、不満そうに聡美を乗っ取っている益男は
そう言葉を口にしたー。

「ーーだ、だからって勝手にそういうことするのはダメだろー?
 ってか、早くその子に身体を返してやれよー」

勉が言うと、聡美は「ホント、真面目だなぁ」と、
そう言いながら今一度、大きくため息を吐き出したー。

「ーーせっかく、メイド服も買って来たのに」
そう言いながら、紙袋を手にする聡美ー。

「ーはぁっ!?そ、その子にそんな格好させる気だったのかー?」
勉が困惑した表情を浮かべると、
「ーーいや、だって記憶は残らないし、
 写真とか動画とか残さなきゃ、この子が傷ついたり、怯えることはないだろ?」
と、聡美は自分を指差しながら真顔で言うー。

「そ、そう言う問題じゃないしー!
 どうして”気付かれなきゃいい”の精神なんだよー!?」

勉がなおも食い下がるー。

「ーーーどうしてってー…?
 だって、結果論で考えるとそうだろー?
 俺はこの子の身体で楽しんで、お前も楽しんでー
 それでこの子も何の違和感もなく、普通に元の生活に戻れるー

 まぁ、この子が1,2時間時間を奪われてるのは確かだけど、
 記憶は補正させるから、この子自身は何も思わないし、
 誰も悲しまないー」

聡美はそう言いながら、勉を見つめるー。

中身は益男だと分かっていても、聡美の顔で見つめられると
頭がバグりそうになるー。

そう思いつつ、勉は
「いや、でもそれじゃあ、
 盗んでも、気付かれなきゃいいみたいな感じで、やっぱよくないだろー!?」
と、言葉を口にするー

「ーーーははー…何で盗みと一緒にするんだよー?
 盗みはれっきとした犯罪だろー?
 でも、”人を皮にする”のは、別に犯罪じゃねぇしー
 そんな法律はないー。

 何か盗んでバレなきゃいいなんて、俺も思ってないから大丈夫だよ」

笑いながらそう語る聡美ー。

「ーー感情で物事を考えるなよー 
 教授もそう言ってただろー?

 俺も楽しい、お前も楽しい、この子は何も傷つかないー」

聡美はそう言うと、
「ーってことで、今からメイド服に着替えるから、楽しもうぜ!」
と、ニヤニヤしながら立ち上がるー。

「いやいや、ダメだ!絶対ダメだ!」
勉が、聡美の申し出を拒否すると、
聡美は「ーーーーおいおい、ノリが悪すぎだろ?」と、
不満そうに言葉を口にするー。

「ーノリとかそういう問題じゃなくて
 やっぱダメだろ!?その子を勝手に乗っ取ってー…!
 
 あ、あり得ないし!」

勉が叫ぶー。

「ーーーおいおいー…犯罪者を見るような目で俺を見るなってのー」
聡美が少しイライラした様子で言うー。

「ーー…なぁ坂上ーマジでそういうのやめろってー
 頼むよー。
 今すぐその子を解放して、元に戻してやってくれよー」

勉は困惑した表情で、そう言い放つー。

「ーいや、だからー遊んだら元に戻すってー。
 別にこの子の人生を奪ったり、壊す気はないからー」
聡美が言うと、勉は「違う!今すぐだ!」と、そう叫ぶー。

「ーーーー…っ…」
聡美は露骨に不快そうな表情を浮かべるー。

「ーなぁ、頼むよ坂上ー
 俺はお前のこと親友だと思ってるしー…

 なんか、こうーー…
 親友に対してガッカリしたくはないんだー
 だから、頼むー」

勉が頼み込むようにしてそう言葉を口にすると、
聡美は表情を歪めながら、舌打ちをするー

が、やがて息を吐き出すと、
「ーわかったよー。この子を解放すりゃいいんだろー」
と、そう言葉を口にするー。

そして、そのまま立ち去ろうとする聡美ー

「ーーいや!ちょ、ちょっと待てって!」
勉は、聡美の身体で益男が何かするつもりなのではないかと
慌ててそう叫ぶと、
聡美は呆れ顔で振り返ったー

「ここでこの子を脱いで解放したら、
 ”なんでわたし、こんなところにいるの?”ってなるだろ?

 記憶の補正にも限界はあるだろうからー、
 元いた場所あたりで解放するんだよー」

聡美の言葉に、勉は「あ、そ、そっかー」と、そう言葉を口にすると、
聡美は「あ~あーーせっかく楽しいことできると思ったのにー」と、
不満を漏らして、そのまま家の外へと歩いて行ったー。

「ーーーー」
一人残された勉は、ため息をつくと、
ドキドキしながらも”お、俺ー間違ったことは言ってないよなー?”と、
一人でそう言葉を口にしたー

③へ続く

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コメント

親友とひとまず和解…?

もしも皆様だったら
どっちの考えに共感しますか~?笑

明日が最終回デス~!!

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