<入れ替わり>問題児の兄貴が女になって帰って来た!?②~戸惑い~

半年前に家を出た問題児の兄ー。

その兄が他人と入れ替わった状態で帰って来たー。

戸惑う家族と、入れ替わった二人の運命はー…?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーほ、本当に海司なのー?」
帰宅した母・幸恵は戸惑いながらそう言葉を口にするー。

”修武の彼女です”などと、ふざけたことを言っていた
愛梨(海司)だったものの、
その後、自分の口から状況を説明し、母・幸恵も
戸惑いながらも、その状況を受け入れざるを得ないー、
そんな状況に陥っていたー。

「ーへへーまぁなー
 ーでも、今の俺、可愛いだろ?」
愛梨(海司)は少し得意気な表情を浮かべると、
弟の修武は恥ずかしそうに目を逸らすー。

「ーーーー…」
母・幸恵はそんな愛梨(海司)の方を見つめながら、
「ーねぇ、じゃあ、もしかして海司、妊娠したりもできるってこと?」
と、突然そんな言葉を口にしたー。

「えぇっ!?」
修武は少し戸惑うー。

母・幸恵は穏やかな性格であるものの、時々とんでもない発言をしたり、
ちょっとズレた場所に興味を持ったりもするー。

「ーん?あぁーへへ。
 男とヤりゃあ、妊娠することもできるんじゃねぇか?」
愛梨(海司)はケラケラと笑いながら言うと、
「例えば修武とヤリまくれば、妊娠して修武の子供を出産できるかもなー」と、
そう言葉を口にするー。

「ーーえ…えぇ…、俺と兄貴の子供とか、ダメだろー…」
修武が引いたような表情で言うー。

「ーーーそれ、だってーきんしんなんちゃらってやつだろー…?」
修武が呆れながら言うと、
「ーいやいやいやー、今の俺の身体とお前の身体に血縁関係はねぇから
 オッケーだぜ?
 中身は俺でも、身体は愛梨ちゃんなんだからよ」と、
愛梨(海司)は、笑いながら「ーわたしの身体に出してみる?」と、揶揄うように
言葉を口にしたー。

「おい!そういうのやめろって!」
修武が顔を赤くしながら言うと、
母・幸恵は「ーーふふーまぁ、じゃあ、その身体で男の人と遊ぶときは
ちゃんと避妊するのよ?」と、またとんでもないことを言い出すと、
愛梨(海司)は、「へへーもちろんそうしてるから大丈夫」と、笑みを浮かべたー

「ーーーーぶっー」
修武が飲んでいたジュースを吹き出すー。

「ーーー…い、入れ替わったあとにそ、そういうことしたのかー!?」
修武が言うと、愛梨(海司)は「へへーだって、この身体だと
学校にいくらでもヤりたがるやついるからさぁ」と、笑うー。

「ーーぐぐ…会ったことないけど、兄貴に身体を使われてるその子が
 可哀想になってきたー」
修武が呆れ顔で言うー。

すると、母・幸恵は本題に話を戻して口を開くー。

「ーそれで、あなたになったその子のことだけどー
 お父さんとも相談してみないと、今ここで決めるわけにはいかないしー
 今日、残業があるみたいだから、このあと相談してみるからー」

と、そう言い放ったー。

「ーへへーそれは勿論分かってるさー」
愛梨(海司)はそう言うと、「さて」と、ゆっくり立ち上がるー。

「ーー俺は一応、”実家暮らしのJK”なんでなー
 そろそろ愛梨ちゃんの家に帰らないとー」
と、そう言葉を口にするー。

「ーあら?泊まっていかないの?」
母・幸恵の言葉に、
「ー相手の親から”娘を誘拐した”なんて勘違いされたくないだろ?」
と、愛梨(海司)は笑いながら言うと、
幸恵は「あら残念ー」と、そう言葉を口にしたー。

「ーーーじゃ、またー」
愛梨(海司)はそう言うと、
突然、修武の方を見て、
修武にキスをしてきたー

「!?!?!?!?!?!?!?」
修武が顔を真っ赤にするー。

「ーへへー弟とキスするってのも変な感覚だなぁ」
愛梨(海司)が、ニヤニヤしながらそう言うと
「へへーやっぱり勃起してやがるー」と、
揶揄いながら言葉を口にしたー

「ーふ…ふ、ふざけんなー…!
 お、俺を揶揄ってばっかり!」
顔を真っ赤にしながら修武がそう言うと、
愛梨(海司)は部屋の中を逃げ回りながら、
ゲラゲラと笑ったー

「ーーあ、兄貴だって俺と同じ立場になったら
 絶対、俺と同じことになるし!」

揶揄われたことを悔しそうにしながら、修武がそう言うと、
愛梨(海司)は、ピンク色の派手なズボンの上から
アソコのあたりを触ると
「残念~~!俺には勃つものがついてませ~ん!」と、
揶揄う口調で言ったー。

ようやく、ドタバタした状況が終わり、
愛梨(海司)は一旦家に戻っていくー。

やがて、修武や海司の父親である栄治(えいじ)が帰宅すると、
修武と、母・幸恵は困惑した様子で
今日の出来事を説明したー。

すると、父・栄治は「そんなことがー」と、驚きつつも、
暫く考えるような表情を浮かべるー。

やがて、大きく息を吐き出すと、
「ーそういうことなら、力になってあげようー。
 まずはその、海司と入れ替わったという子の話も
 聞いてあげたいしなー」
と、父・栄治はそう言葉を口にしたー。

「そうねー」
母・幸恵もそう言葉を口にすると、
早速、先ほど聞いておいた愛梨(海司)の連絡先に、
そのことを伝えることになったー。

「修武ー、お願いできる?」
母・幸恵の言葉に、修武は「な、なんで俺がー!?」と、
戸惑いつつも、仕方がなく愛梨(海司)に電話を入れたー。

「ーーもしもし?兄貴ー?
 さっきの話だけど、父さんと母さんと話し合って
 兄貴の身体になったその子、うちで預かれるってー」

そう伝えると、
愛梨(海司)は”へへーよかったー。じゃ、明日連れてくわ”と
言いながらも、なんだか荒い息づかいが電話の向こうから聞えて来るー。

「ーーー…体調でも悪いのか?」
修武が心配そうにそう確認するー。

がー、愛梨(海司)は笑いながら
”いやぁ、今、オナってたからさぁ、喘ぎまくってて息切れしちゃって”と、
はぁはぁしながらそう答えて来たー。

「ーーっ!心配して損したよ!じゃあな!」
修武はそれだけ言うと、そのまま電話を切って
「あぁ、兄貴のせいで性癖がおかしくなりそうだー」と、
そんな、愚痴のような言葉を口にしたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー

インターホンが鳴り、愛梨(海司)がやってきたー。

昨日とは違い、派手な赤色のミニスカート姿でやってきた
愛梨(海司)は、修武を見ると
「お?今、俺の足見ただろ?」と、揶揄うような口調で笑ったー。

「ーーふん!見てないし!」
修武が目を逸らしながらそういうと、
愛梨(海司)は玄関の方を振り返って
「ーお~い!入ってきていいぞ」と、そう言葉を口にしたー。

するとー
玄関の方に、修武の兄である海司ー…
海司になった愛梨が姿を現したー。

「ーーは…はじめ…ましてー」
海司(愛梨)がぺこりと頭を下げるー。

「ーこれが俺の身体になった愛梨ちゃんなー。」
愛梨(海司)がそう言うと、
「こっちは俺の家族ー
 みんな優しいから、安心して過ごせるぞー。
 勉強勉強とも言われねぇし」」と、
そう説明を付け加えたー。

「ーよ、宜しくお願いしますー」
海司(愛梨)のその言葉に
”兄貴の見た目で大人しい振る舞いってのも変な感じだなぁ”と、
心の中で戸惑いの言葉を口にするー。

「ーーーごめんねぇ…うちの海司と入れ替わっちゃったみたいでー」
母・幸恵が、海司(愛梨)に対してそう言葉を口にすると、
海司(愛梨)は「いえー…た、助けていただいたのでー」と、そう言葉を返してきたー。

”中身が違うとは言え、
”息子”に敬語で話をされた状態の母・幸恵は少し戸惑うー。

「ーーーじゃ、そういうわけだから、今日からよろしくー」
愛梨(海司)はそう言うと、そのまま立ち去ろうとするー。

「ーーえっ…兄貴はもう帰るのかよ?」
修武がそう言うと、
愛梨(海司)は「ん?なになに、わたしの美脚、もっと見たいの~?」と、
ふざけた口調でスカートを触るー。

「ー見たくねぇよ!中身男の女の足なんて!
 ほら!とっとと帰れ!しっしっ!」
修武がそう言うと、愛梨(海司)はケラケラと笑いながら
そのまま帰って行ったー。

「ーーーーーふぅ」
修武が、ため息をついて振り返ると、
海司(愛梨)と目が合うー。

「ーあ、兄貴ー…いや、違うかー…えっとー」
修武は戸惑うー。

兄・海司の姿をした”知らない他人”を前に、
どう言葉をかけていいのか分からなかったー。

「ーーー……あ、あのー…
 よ、宜しくお願いしますー」
海司(愛梨)も戸惑っているのか、そう言葉を口にすると、
修武は戸惑いながら「い、いや、こ、こちらこそー」と、
そう挨拶を返すー。

見た目が”あまり好きじゃない兄貴”なのに
中身が違うー、というこの状況は、
想像以上にー…、頭の中が混乱してしまうー。

「ーーえ…えっと、わ、わたしは海司と修武の母でー」
母・幸恵が戸惑いながら自己紹介を始めると、
海司(愛梨)も、戸惑いながら自己紹介を改めてし始めるー。

そんな光景を見つめながら、
修武は「俺の兄貴がごめんなー…街中でぶつかって
こんな風になっちゃったみたいでー」と、そう言うと、
海司(愛梨)は「い、いえー…わたし、自分の日常に嫌気が差しててー…」と、
暗い表情でそう言葉を口にするー。

愛梨になった兄・海司が言っていた通りだー。
親からひたすら勉強、勉強と言われて、
親との折り合いも上手くつかず、
辛い日々を送っていたのだとー。

「ーそれで……前田さんが代わってくれてー」
海司(愛梨)は、海司への感謝の言葉を口にするー。

「ーで、でも、自分の身体が勝手に使われてるのって
 そのー…イヤじゃないのかー?」
修武がそう言うと、
海司(愛梨)は「ーわ…わたしがわたしじゃないみたいな感じで
不思議な気持ちですけどー… でも、大丈夫ですー」と、
少しだけ微笑んだー。

「元々、友達もいなかったですしー
 わたし、いてもいなくても同じような人間だったのでー、
 わたしがどんな風になっても、気にする人はいないと思いますからー」

少しだけ笑う海司(愛梨)ー。

そんな、どこか自虐的な言葉に修武も母・幸恵もどう答えていいか
分からず、戸惑いの表情を浮かべるー。

「ーー…あー…その、それで…わたしー、
 今、お仕事を探してるので、皆さんにお世話になる分だけ
 お金もなんとかしますからー」

海司(愛梨)が申し訳なさそうに言うー。

「ー…そうー。
 でも、今はまずゆっくり休んでいいのよー?
 うちの息子と急に入れ替わってしまって
 戸惑ってと思うしー」

幸恵の言葉に、海司(愛梨)は「ーーあ…はいー」と、
申し訳なさそうに頷くー。

一通り、必要な話を終えると、
少しため息をついてから、幸恵は言葉を口にするー。

「ーーそれで、男の子の身体になると、
 どんな気分なのー?」
とー。

「ーちょ!母さん!今はそんなこと聞くなよ!」
急に天然な発言をする母・幸恵にも困惑しながら
修武は、慌てて母・幸恵を制止したー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その日から、兄・海司の身体を使う愛梨との
生活が始まったー

とは言え、急に異性の同居人が増えるよりかは
修武からすれば感覚的には楽だったー。

確かに気を遣う部分はあるけれど、
身体が兄・海司のものだからか、
中身が女とは言え、
異性と一緒にいるような感覚にはあまりならずー、
兄・海司と入れ替わった愛梨自体、
女子力全開!みたいな子ではなく、大人しい性格であるため、
感覚的には”大人しくなった変な兄貴と一緒にいる”みたいな、
そんな感じでもあったー。

「ーーあ、どうも」
学校から帰宅した修武が、
部屋から出てきた海司(愛梨)とすれ違ってそう言葉を口にすると、
「あ、おかえりなさいー」と、
海司(愛梨)はぺこりと頭を下げて、そのまま1階へと降りていくー。

戸惑いながらも、なんとなくこの生活に慣れてきた修武ー

だがーーー…
修武はまだ”知らなかった”ー。

問題児の兄貴と、この愛梨という子の入れ替わりの秘密をー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーー」
愛梨(海司)は、ご機嫌そうに鼻歌を歌いながら
鏡を見つめるー。

「ーへへへーホント、可愛い身体だよなぁ」
愛梨(海司)はそう言葉を口にすると、
椅子に座って、自分の足を嬉しそうに撫で始めるー。

「ーへへへへーさ~て、JKのうちはこの家で親に養ってもらってー、
 こいつが大学生になったら、
 とっとと実家を出るとするかー」

愛梨(海司)はそう言葉を口にすると、
スマホを手に”人生交換アプリ”と表示された画面を見つめるー

「ーへへーこれはもういらないかー」
愛梨(海司)はそう言葉を口にすると、そのアプリを削除して、
「ーさてと、今日もお楽しみの時間だぜ」と、嬉しそうに自分の
胸を揉み始めたー…

③へ続く

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次回が最終回デス~!☆

なんだかちょっぴり不穏な雰囲気も…?★
何が起きるのかは明日のお楽しみデス~!

今日もありがとうございました~~!

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