<入れ替わり>浮気X浮気①~転落~

浮気をしながら、日々を送っていた彼女ー。

しかし、ある日彼女は
ちょっとした事故で、見知らぬ女と入れ替わってしまうー。

しかも、その相手は”浮気相手の妻”でー…?

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高沼 尚美(たかぬま なおみ)は、
夫の彰吾(しょうご)と、大学時代に出会い、結婚ー。

社会人3年目となる今も、”表向き”は
仲良く暮らしていたー。

「ーーーーあ、わたし、今日も遅くなるかもー」
尚美がそう言葉を口にするー。

「ーははー…休日出勤なのに残業かー?
 大変だなぁ…」
いつも穏やかで優しい性格の彰吾は、
尚美を心底心配するかのような表情を浮かべながら
そう言葉を口にするー。

「ーーうんー、でもまぁ、会社の人たちはみんないい人だしー、
 大丈夫ー。心配しないで」
尚美がそう言い放つと、彰吾も「そっか」と、安心した様子で頷くー。

そのまま家を出る支度をして、玄関に向かう尚美ー。

「あ、尚美!遅いって、帰りは何時ごろ?
 ほらー、今日は僕、休みだし、必要なら尚美の分の
 晩御飯も用意しておくからさー」

彰吾のその言葉に、尚美は「今日は大丈夫ー。帰りは22時頃かもしれないし」と、
そう告げるー。

「わかったー。じゃ、あまり無理はするなよ」
彰吾の言葉に、尚美は「うん」と頷きながら
そのまま外へと出かけていくー。

がーーー
”休日出勤”というのは嘘だー。

今日は普通に”休み”で、
尚美の会社はそもそも残業も多くはないー。

「ーー♪~~~」
ご機嫌そうに歩きながら、尚美は
会社とは全然違う方向に向かっていくー。

やってきたのはーー…

”違う男”の家だったー。

そう、尚美は”浮気”をしていたー。
その男ー、杉村 隆(すぎむら たかし)の家の中に入っていくと、
尚美は慣れた様子で、隆と楽しそうに雑談を始めるー。

「ーー…はははー
 俺なら、尚美のこと絶対に幸せにしてやれるのに」
隆が笑いながら言うー。

「ーーうんーわたしも早く彰吾と別れて、隆と一緒になりたい…!
 奥さんとの”離婚”はまだ進まないのー?」

尚美は少しだけ不満そうに、隆の方を見つめると、
「ーアイツ、切れると手がつけられないからさー…
 離婚も慎重に進めないといけないんだよ」
と、そう言葉を口にしたー。

浮気相手の隆は、尚美が会社で知り合った取引先の社員の男だー。
隆にも”妻”がいるが、離婚寸前のようで、
尚美には”じきに別れるから、それまで待っていてほしい”と、
そう告げているー。

尚美は、隆が妻と離婚したのを確認したら
今の夫である彰吾と離婚して、隆と一緒になろうとしているー。

「ーーしっかし、お前の旦那も哀れなやつだよなぁ…
 嫁さんが会社に行ってると思ってるのに」

ニヤニヤする隆ー。

尚美は「真面目すぎてつまんないのーアイツ」と、
夫である彰吾の悪口を口にするー。

「ーそれにー、わたしとキスもしてくれないし」
尚美はそう言いながら、隆の方を見つめるー。

「へへへー尚美と一緒にいてキスもしないなんて
 もったいないよな」

隆はニヤニヤしながら尚美を抱き寄せると、
そのまま尚美にキスをし始めるー。

やがてー、
尚美は、夫ではない男と”いつものように”
身体の関係を持つと、夫の前では絶対に
見せないような嬉しそうな表情を浮かべながら、
夫には絶対聞かせないような甘い声を発してー、
最高の時間を味わうのだったー。

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その帰り道ー。

「ーーそろそろ帰るね…っと」
尚美はそう呟きながら、
夫である彰吾にメールを送るー。

”ーお疲れ様。帰りも気を付けて”
そんな返事がすぐに帰って来るー。

大学生の頃から”真面目”で、
尚美は、そんな彰吾に物足りなさを感じていたー。

そして、彰吾は性欲がないのか、
結婚してからはキスもしてくれないし、
もちろん、夜のお楽しみも何もしてくれないー。

”女として見られていない”
そんな状態にー、
真面目すぎて刺激を感じられない、
そんな彰吾に強い不満を抱いていたー。

そんな時に出会ったのが
ちょっと悪そうな雰囲気のある隆だー。
彰吾とは違い、大胆な一面もある隆に、
尚美はあっという間に惹かれー、
浮気をする間柄になってしまったー。

けれどー
尚美に罪悪感などなかったー。

”わたしを満足させられない彰吾が悪いー。
 だがら、彰吾はわたしに離婚を突き付けられて当然”

尚美は、そんな風に思っていたー。

”あ~~~…ホント最高だったなぁ~…”
隆との時間を思い出しながら、うっとりとした表情を
浮かべる尚美ー。

電車に乗り、目的地の駅に到着、
その駅を降りて、駅から自宅への近道である
少し大き目な公園を通過するー。

そして、その中にある階段を登ろうとしたその時だったー。

「ーーあっ!?」
そんな声が聞こえたー。

尚美が階段の上の方を見つめると、
慌てた様子の女がバランスを崩し、
階段から転落しー、ちょうどこちらに向かってくる最中だったー。

「ーえっ!?ちょっ…」
尚美は咄嗟に、階段の上から転落してきた女を受け止めようとするの、
そんなことは出来ずに、そのまま二人で転落してしまうのだったー…。

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「ーーー…え……」

目を覚ました尚美は驚くー。

”自分の手”じゃないー
”自分が着ていた服”じゃないー

”声”も違うー。

そんなことに気付き、戸惑いの表情を浮かべるー。

「ーど、どういうことー…
 な、なにこの声ー?」

自分の口から出る”自分の声じゃない声”に
階段から転落した時、何かヤバい怪我でもしたのではないかと
強い不安を覚えるー。

しかしーー

「ーーあ…あの」
背後から、”声”がしたー。

尚美にとって”よく聞き慣れた声”ー、
そう、自分の声”がー。

「ーーーえっ!?!?わ、わた…」
振り返った尚美は心底驚くー。

何故なら、振り返ったその先にいたのは
”尚美自身”だったからだー。

「ーーあ、ご、ごめんなさいー
 驚きましたよねー…
 
 じ、実はさっき階段から落ちたあと、
 意識を取り戻したらこうなってて…」

尚美の姿をした女がそう言葉を口にするー。

だが、尚美はまだ、その意味を理解できずに
困惑の表情を浮かべるー。

そんな反応を見た”尚美の姿をした女”は、
「あ、あのー…わたしたちー」と、自分と尚美を
指さしながら言うー。

「ー身体が、入れ替わっちゃったみたいですー」
とー。

「ーーえぇぇっ!?」
一緒に階段から転落した相手の女の身体になってしまった
尚美は、困惑の表情を浮かべながらそう言葉を口にしたー。

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お互いに状況の確認をした二人ー。

尚美と入れ替わったのは、
ほぼ同年代の女性、円花(まどか)だったー。

色々話し合った結果、二人は
元に戻ることができるまで
”相手のフリをして相手の家で過ごすこと”になったー。

お互いに、”夫”がいるものの、
夫にはこのことを相談したくない様子でー、
2人は色々と情報交換した上で
”元に戻れるまで、相手の身体で相手の家に帰る”ことに
決めたのだったー。

「えっと、わたしの住所はー」
尚美になった円花がそう言いながら
スマホを操作するー。

”他人の指”になったからだろうか。
タップがなかなか反応せずに困惑している様子を見せるー。

「す、すみませんー。身体が違うからか、なかなか
 反応してくれなくて」

そう言いながら苦笑いする尚美(円花)ー。

円花(尚美)も
「あははー…わたしも違和感あるので、気にしないでください」と
言いつつ、自分の住所の方も、スマホに表示しようとスマホを
操作するー。

「ーーあ、わたしの住所はここですー」
先に尚美(円花)がスマホに住所を表示した状態で、
その画面を見せて来たー。

その住所には、なんとなく見覚えがある気がしたー。

”ーーーーーーーー”
円花になった尚美はしばらくその住所を見つめていたものの、
”あー、これ、隆の住所に近いところねー”
と、心の中で住所に見覚えがある気がした理由に思い当たり、
納得するー。

尚美の浮気相手・隆ー。
”建物の場所”で覚えているために
住所を”文字で書け”と言われたらハッキリとは書けないものの
入れ替わり相手の円花の住所に近かった気がするー。

”ーー違う女になった状態で、隆と出会っちゃったりしてー”
心の中で少しだけ笑うー。

「ーーあ、わたしの住所はここです」
そう言いながら、円花(尚美)は、写真付きで住所を表示するー。

「ーーーーー!!」
すると、相手の…尚美になった円花の表情が少し曇った気がしたー。

「ーーえ…?ど、どうかしましたか?」
円花(尚美)が少し不安そうに言うと、
「ーあ…いえ、大丈夫ですー」と、尚美(円花)は
戸惑うような表情を浮かべたまま、そう返事をしたー。

お互いの家族構成も話をするー。
どうやら、二人とも夫と二人で暮らしているようだー。

入れ替わり相手の円花ー…尚美になった円花によれば
「ーわたしの夫、ちょっとーー…嫌な奴ですけど、
 …すみません」とのことだったー。

「ーううんー。わたしの夫の方こそ、
 つまらない人ですけどー…」
円花(尚美)が苦笑いしながらそう伝えるー。

やがて、二人は
お互いの連絡先を交換して、いつでも連絡できるようにしたうえで
”元に戻れるまで”相手の家の方で過ごすことにしたー。

互いの仕事は”戻れるまで”休むー…
そう、約束してー。

もちろん、仕事を長期間休むことはできない。
しかし、この時点では二人とも”明日の朝には元に戻ってるでしょ”
ぐらいにしか考えておらずー…、
”すぐに戻れる”
そう、信じていたー。

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「ーーーえ~っと…」
自分のスマホの方に送って貰った住所を確認しながら、
円花になった尚美は、その方角へと向かっていたー。

「円花さんの夫ってどんな人かなぁ…
 まぁ、彰吾よりつまらないやつはなかなかいないと
 思うけど」

そんな言葉を口にしながら、
円花(尚美)は、その場所へと向かうー。

「ーーってーー…え?」
やがて、到着した場所を前に、円花(尚美)は
思わず変な声を出してしまうー。

それもそのはずー…
やってきたその場所は、尚美の浮気相手である”隆”の
部屋の前だったからだー。

「ーーえ……? え…???」
円花(尚美)は表情を歪めながら
もう一度、貰った住所を確認するー。

だがー、間違いなく、浮気相手・隆の家の住所が
書かれていたー。

”ま、まさかー円花さんーー
 ううんー、この女ってー
 隆の……!”

円花(尚美)は、表情を曇らせるー。

そうー…
尚美が入れ替わってしまった相手・円花は
尚美の浮気相手・隆の妻だったのだー。

「ーーーー」
円花(尚美)は険しい表情をしながらも
ゴクリ、と唾を飲み込んでから、
そのまま「ただいま~」と家の中へと入っていくー。

”円花”とは離婚寸前だと隆から聞いているー。
どうせ、冷え切った中なのだろう、と
そう思いつつ、家の奥まで進んで行くと、
「お、円花ー」と、”普通”な感じで
尚美にとっては浮気相手である隆が、穏やかな笑みを
浮かべながら円花(尚美)を出迎えたー。

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”尚美”と入れ替わった円花は
暗い表情で教えられた住所まで
やってきていたー。

それもそのはずー…

この家はーーー
”円花”の浮気相手である”彰吾”の家だったのだからー。

円花は元々、物静かな性格ー。
最初は荒々しい一面もある隆に惹かれて結婚したものの、
やがて、自分との性格の不一致を感じ、
心は離れていたー。

がー、そんな中、彰吾と出会い、お互いに意気投合ー、
円花は”彰吾”と浮気をしていたー。
身体の関係はないものの、彰吾も穏やかな性格で
そのことにも全く不満はないー。

「ーーーーーー」
尚美(円花)は、表情を曇らせながら、そのまま
家の中へと入って行ったー。

”隆”と浮気していた尚美
”彰吾”と浮気していた円花。

まさか、浮気している二人が
お互い、自分の夫にも浮気されていて
しかもその相手が浮気相手の妻であるなどとは
夢にも思っていないー。

しかし、入れ替わってお互いの家の”本来の妻”として
浮気相手の家に行くことになってしまった2人がー、
”入れ替わった相手が自分の夫と浮気している”と、
知ることになるのは、時間の問題だったー。

②へ続く

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コメント

タイトルを「浮気X浮気」か「浮気X不倫」か、
迷いましたが、
作品のイメージ(?)が伝わりやすいような気がしたので
浮気X浮気にしました~★

…ただの直感デス…笑

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入れ替わり<浮気X浮気>

コメント

  1. TSマニア より:

    なんかヤバヤバな展開になりそうですネ!!★

    泥沼になりそうな…予感…

    自分は毎回キスして無名さんと入れ替わりたいデス(*´艸`)笑

    ギャルピースや可愛く喜びますネ(^_-)☆笑