<入れ替わり>入れ替わり実習②~C組の場合~

保健体育の授業で
”入れ替わり実習”が行われている世界ー。

今日は、C組がその”入れ替わり実習”を行う日だったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーーあ……」

C組の入れ替わり実習当日ー。

”入れ替わり実習室”にやってきた
気弱な男子生徒・薄川 聡は、困惑の表情を浮かべていたー。

実習室のホワイトボードに書かれた
”入れ替わりの組み合わせ”ー。

そこには
薄川 聡 ⇔ 坂梨 萌美
と書かれていたー。

萌美は、おしゃれでキラキラしたクラスの女子の中心人物ー。
誰に対しても優しく、
いつも教室の端っこにいるような聡にも優しく声をかけてくれるような、
そんな子で、
自分とはもはや”住む世界が違い過ぎる”相手だー。

「ーあはははは、梨沙(りさ)は、
 また、荻久保(おぎくぼ)くんとじゃない~?」

その声にドキッとする聡ー。

萌美の声だー。
萌美たち、女子グループが実習室にやってきたのだー。

先日はー
”薄川くんと入れ替わりでも、あたし全然気にしないから”
などと言っていた萌美ー。

しかし、いざ、聡と入れ替わりということを知れば
絶対にイヤな顔をするに決まっているー。

そんな、ネガティブな思いを抱えながら、
聡が狼狽えていると、
萌美が「え~っと、あたしはーー」
と、周囲の女子たちと一緒にホワイトボードで
自分の名前を探すー。

「あ~~~…わたし、ホントにまた荻久保なんだけどー」
萌美の友人・梨沙がそう呟くー。

梨沙はいつも”荻久保”という男子とばっかり入れ替わっていて
今回もまた、入れ替わり相手がその荻久保になっているー。

「ーーあははは!荻久保くんと赤い糸で結ばれてるんじゃない?」
萌美が笑いながらそう言うと「あたしはーー…」と、自分の名前を探すー。

その様子を、実習室の端っこから見つめながら
ドキドキとしている聡ー。

”絶対に嫌な顔をされる”と、思うだけで聡からすれば憂鬱だったー。

がー

「ーーあ、あたしは薄川くんとだね!」
萌美はイヤな顔一つせずに、そう言うと、萌美の周囲にいた女子が
「え~~~薄川~?最悪じゃん~!」などと呟くー。

「こら!そういうこと言っちゃだめじゃん」
萌美が、その友達に対してそう叱りつけるような口調で言うと、
友達は「ご、ごめんー」と、申し訳なさそうに謝るー。

そして、萌美は「あ、薄川くんー」と、聡の方に近付いてくると、
「今日の実習はあたしとだね!よろしく」と、優しい笑顔を
向けて来たー。

「ーーよ、よ、よろしくお願いしますー」
聡が顔を赤らめながら申し訳なさそうに挨拶をすると、
萌美は「あははーそんな緊張しなくてもいいのにー」と、
苦笑いしながら、聡の隣の座席に座ったー。

”実習室”では、入れ替わる組み合わせ同士が隣の座席に座ることになっているー。

”ーーー…坂梨さんってすごいなぁ…
 僕なんかと入れ替わることになっても、イヤな顔ひとつしないしー”

聡はそんな風に思いながら、萌美を横目で見つめるー。

いや、聡だけではないー。
大抵の他の女子ー…特に萌美のように明るいタイプの女子生徒は、
イヤな男子と入れ替わることになると悲鳴を上げたり、
不満を口にしたりしているものの、
萌美は、誰が相手でもいつも優しく笑っているー。

前回の入れ替わり実習の時も、
いつも下ネタばっかり言ってる男子と入れ替わっていたけれど、
その時も確か「よろしくねーお手柔らかにー」などと笑っていたのを
見た気がするー。

”ーーーーー”
聡は、入れ替わり時間が近付くにつれて、ドキドキしてきてしまいー、
股間が反応してしまったことに気付くー

”え… や、やばっ…ぼ、僕、もうすぐ入れ替わるのにー”
そんな風に思っていると、保健体育の先生がやってきて、
入れ替わりのために使われる糸が配布されるー。

「ーーはい。じゃあ、薄川くんも」
萌美が指にその糸を巻き付けて微笑むー。

「あーー、あ…あ、あ、…は、はいー」
敬語で返事をした聡は、半分パニックになりながら、
萌美と入れ替わったー。

「ーーーーー…!!」
萌美になった聡は、その瞬間にドキッとしてしまうー。

クラスの最上位の位置にいるような女子との入れ替わりに、
萌美(聡)はそれだけで心臓が破裂しそうになるほどの
ドキドキを味わうー。

「ーーー!」
がー、萌美(聡)は、ドキドキが消えるほどの
ヒヤッとする光景を見つめるー。

入れ替わる直前から、勃起した状態だった聡の身体ー。

聡(萌美)はそれに気づいたのか、
不思議そうにそれを見つめているー。

「ーーえ~~何それ?やばくな~い?」
”荻久保”という男子と入れ替わった萌美の友人・梨沙が
そう言葉を口にしながら、聡(萌美)の勃起したそれを指差すー。

”あぁ…もうー最悪だー。消えたいー”
萌美(聡)は心の中でそんな風に思っていると、
「ーーあ、あはははー…入れ替わってあたし、ドキドキしちゃったのかも~」と、
笑いながら、聡(萌美)が言葉を口にしたー。

「ーーあはははーな~んだー、萌美のせいなの?」
荻久保(梨沙)が笑うー。

「ーーだってさ~、入れ替わるってなんかすごくない?
 誰が相手でもドキドキしちゃうし」

聡(萌美)が、荻久保の身体にいる梨沙にそう言い放つと、
そのまま、萌美(聡)の方のいる方に戻って来たー。

”ーーど、どうして?入れ替わった時から
 元々勃ってたはずなのにー”

萌美(聡)が心の中でそう思っていると、
「ーーあたしのせいにしておけば、みんな騒がないから。ね?」
と、聡(萌美)がそう言葉を口にしたー。

「ーーえ…ぼ、ぼ、僕のためにー?あ、あ、ありがとうございますー」
萌美(聡)がそう言うと、
聡(萌美)は「あははーその喋り方をするあたし、なんだか新鮮ー」と、笑うー。

そして、すぐにー
「あ~薄川くんってこんなに明るく喋れるんだね」
と、普段大人しい聡の身体でペラペラしゃべってる自分自身にも
不思議そうな表情を浮かべるー。

「ーー」
色々喋ったり、髪を触ったり、胸がないことを触って確認したりー、
腕を振ったり、色々試している聡(萌美)ー

が、ふと聡(萌美)は
「ーー薄川くんも何かしたら?」と、笑うー。

「え…で、でも…何だか申し訳ないですしー…」
萌美(聡)がそう言うと、
「あたしに敬語なんか使わなくていいのに~先輩でもなんでもないんだし」と、
聡(萌美)は笑うー。

「ーで…でも…ぼ、僕とは住む世界が違うっていうかー…」
萌美(聡)がなおもそう言葉を口にするとー、
「ーちょっとちょっと!勝手にあたしを異世界の住人にしないで!?」と、
笑いながら聡(萌美)は言葉を口にしたー。

そしてー、
「ほら!せっかくなんだから色々試してごらんー?
 一応、”勉強”なんだから、ね?」
聡(萌美)が笑いながら言うー。

だがーーー

聡は”前の入れ替わり実習”がトラウマになっていたー。

まだ1年の頃ー、
今は別のクラスの女子生徒と入れ替わった際に、
”ちょっと!何触ってるの!キモいんだけど!”と、激怒されたのだー。

入れ替わり実習では、相手の身体を触ったりすることは
”授業の一環”だー。

がーーその時にその子から言われたのだー

”あんたみたいなキモいやつと、入れ替わるだけでも吐きそうなのに
 勝手にわたしの身体を触るなよ!”

とー。

それ以降ー、聡は、入れ替わり実習の時に”何も”しなくなったー。

「ーーーー……」
震えながら、前に相手の女子から怒られたことを聡(萌美)に告げるー。

優しく接してくれる萌美も、”同じ”なのではないかと
どうしてもそう思ってしまうー。

「ーーはぁ~…それは、その子がおかしいんだよー。
 だって見てみなよー」

聡(萌美)は、そう言うと、
入れ替わり実習が行われている教室を見渡すー。

「ーみんな、色々やってるでしょ?
 これが、入れ替わり実習なんだからー。

 もちろん、普段急に女子の身体を触ったりしたら
 変態だけどさー

 入れ替わり実習なんだから、気にする子なんてほとんどいないよー。
 あたしだって、全然気にしてないー。

 だからーー
 薄川くんも、気にすることなんてないよ。ね!」

聡(萌美)はそう言葉を口にすると、
萌美(聡)の肩をポンポンと叩いたー。

「ーーほら、あたしが色々教えてあげるから、
 ちゃんと実習しよ?」

聡(萌美)が、そんな言葉を口にしながら、
萌美(聡)の方を見つめるー

「ーーーえ…あ、あ…は、はいー」
ドキドキした様子で呟く萌美(聡)ー

「ーあはは…奥手なあたしを見るってのも
 なんだか新鮮だね~」

そう言いながら聡(萌美)は、
「とりあえずあたしの胸 触ってごらんー。」
と、手を掴みながらそう言葉を口にするー。

「ーーえ…ぇ…」
萌美(聡)はなおも戸惑うー。

「ー大丈夫大丈夫ー
 変な意味じゃないし、入れ替わり実習だから!

 もちろん、普段、急に触られたら
 薄川くんだろうと、他の男子だろうとアウト!だけど
 今はこういう勉強をする時間なんだから、
 気にしない気にしない」

聡(萌美)は、そう言葉を口にしながら
”入れ替わっても、自分では何もできない聡”のために
入れ替わり実習をリードし始めるー。

「ーースカートって履きなれないでしょ?
 慣れないと、どんな風に感じるの?」
スカートの”感想”を聞く聡(萌美)ー

「ーーねぇねぇ、これさ、
 大きくなっちゃった時って、早く小さくする方法とかあるの?」
勃起してしまった聡(萌美)が、そんな言葉を口にするー。
女子からすると、本当にどうすればいいのか分からないー。

「ーーあ~髪、邪魔だよね~?なんかごめんね?」
聡(萌美)が、髪を邪魔そうにしている萌美(聡)に対して
そんな言葉を口にするー。

萌美のおかげで、ちゃんと入れ替わり実習を堪能することができた
聡ー。

入れ替わりを終えた聡は、改めて萌美に感謝の言葉を口にしたー。

入れ替わり実習室から、他の生徒が立ち去っていく中、
萌美は、聡の方を見て笑うー。

「ーあははは、あたしこそありがと!
 楽しかったよ」

萌美のそんな言葉に、
聡は「で、でも、何で僕なんかのためにー」と、
親切にしてくれたことに疑問を口にするー。

すると、萌美は少し考えてから言葉を口にするー

「ーあたし、小さい頃、仲良しだった幼馴染がいたのー。
 ちょうど、薄川くんみたいな感じかなぁ?

 でも、その子はいじめを受けて、不登校になってしまってー。

 あたし、周りの子に色々言ったんだよ?
 でも、聞き入れてくれなかったー」

萌美はそこまで言うとー

「だから、今のあたしがあるの」

と、クスッと笑うー。

萌美は元々、真面目で地味なタイプの子だったー。
大人しいわけではないけれど、普通ー。

けれど、今の萌美は少し派手で、おしゃれで、
積極的で、クラスのリーダー的存在ー。

「ーカースト上位に立てばー
 周りの子はあたしの言うことを聞くー。

 そうすればー、  
 あたしの幼馴染みたいな子がクラスにいても、
 助けられるー。」

萌美の言葉に、聡は緊張した様子で、
萌美の方を見つめるー。

すると、萌美はクスッと笑ったー

「ーなんちゃってー」
悪戯っぽくそう言うと、
「ーじゃ、次の授業もがんばろーね!」と、言いながら
梨沙たち、自分の友達の方に歩いていくー。

聡は、そんな萌美の後ろ姿を見つめながら、
改めて心の中で感謝の気持ちを口にしたー。

萌美が語ったことが、本当かは分からないし
それ以降も、萌美とは特別な関係に発展したりすることはーーー
もちろんなかったけれど、
その優しさで、聡は入れ替わり実習への恐怖心を少し、克服することができたのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーーー」
萌美が一人、廊下を歩くー。

そして、入れ替わり実習室にやってくると、
「ー先生、ありがと!」と、保健体育の先生にそんな言葉を口にするー。

「ーーあぁー、坂梨かー
 別にいいさ」

保健体育の先生が言うー。

「ーーおかげで、薄川も、ちゃんと入れ替わり実習を終えることが
 できたみたいだしな」

保健体育の先生の言葉に、萌美は頷くー。

萌美は、聡が”入れ替わり実習”を怖がっていることを見抜いていたー。
周囲の友達も、”薄川くんと入れ替わりたくない~”みたいなことを
騒いでいたし、聡が嫌がるのも無理はない、と、そう思ったー。

だからーーー
前日に、保健体育の先生の元を訪れ
”薄川くん、あたしと入れ替わりにできませんか?”と、そうお願いしたのだー。

「ーー坂梨って、不真面目そうに見えて、優しいよな」
保健体育の先生がそう言うと、
萌美は「あははー。あたしはただ、あたしが楽しいと思うことをしてるだけですよぉ?」と、
揶揄うような笑みを浮かべながら、そう言葉を口にしたー。

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翌週ー。

今度は”D組”が入れ替わり実習を迎えていたー

「ーーま、マジかー」
D組の男子の一人が、ホワイトボードに記された
入れ替わり実習の組み合わせを見つめて、唖然とするー。

そこにはーー

”生徒会長”である女子生徒と、”超”問題児の不良男子の名前に
”⇔”が刻まれていたー。

③へ続く

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コメント

入れ替わり実習…☆
なんだかあったら楽しそうですネ~笑

次回はD組編&最終回デス~!☆
ぜひ楽しんでくださいネ~!

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