<入れ替わり>とりかえっこ恋愛③~恋の行方~(完)

入れ替わりのおまじないで
入れ替わった状態のまま生活する二人ー。

二人とも、好きな幼馴染の男子を前に
”いつもと違う”ドキドキを味わっていく…。

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「凛ちゃんのことどう思ってる?」
美鈴(凛)は、ドキドキしながらそう言葉を口にするー。

”聞いちゃった!聞いちゃった!聞いちゃった!聞いちゃった!
 あたし聞いちゃったよ!”

心の中で大はしゃぎしながら美鈴(凛)は、
良太の返事を待つー。

それを聞かれた良太は戸惑いながらも
その”答え”を口にしたー

「あ~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!」
美鈴(凛)が、突然、大きな声で答えを遮るー

「ー!?!?!?」
「ーー!?!?!?!?!?」

良太が、普段は大きな声を出さない”美鈴”の
大声に驚くー

いやー、それだけではないー。
声を出した美鈴(凛)本人も驚いていたー

”え?美鈴、こんな大声出るんだー”
とー。

「ーーえ…ど、どうしたー?」
戸惑う良太ー

美鈴(凛)は苦笑いしながら、
「あ、う、ううんー
 答えを聞く前に、緊張しちゃったから
 深呼吸しようと思ってー」
と、そう言い放つと、
良太は「え??緊張?」と、苦笑いしたー。

深呼吸する美鈴(凛)ー

「はい、オッケー!凛ちゃんのことどう思ってる?」
美鈴(凛)の言葉に、
良太は「え?あ、あぁ、好きだけどー」と、そう言葉を口にしたー

「す…すきっ!?!?!?」
美鈴(凛)はその言葉を聞くと同時に、
心底嬉しそうに舞い上がったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昼休みー

今日はサッカーではなく、最近授業でやっている
持久走の練習を友達とすることにしていた良太ー。

「凛も一緒に来るだろ?」
良太の言葉に、凛(美鈴)は「え?あ、うん!いく!」と、
少し嬉しそうに言葉を口にするー。

”昼休み”に、校庭で遊びに行こう、と誘われたことは
美鈴にはないー。
だから、こうして声を掛けられるのは、やっぱり新鮮だったー。

校庭にやってきて、良太と一緒に走る練習をする
凛(美鈴)ー

”凛ちゃんの身体、すごいなぁ…
 わたしなんか100mでも疲れるのにー”

そう思いながら一緒に走っていると、
良太は懐かしそうに微笑んだー。

「ーそういえば、昔は凛の方が足が速くて、
 俺なんかすぐ追い抜かれちゃったっけなぁ~」

とー。

「ーーえーー…あ、あははーそうだったねー」
凛(美鈴)が笑うー。

確かにそうだったー。
凛は、何かあるとよく良太を追いかけ回してー、
良太もあっさりと凛に捕まったりしていたー。

「ーーでも、今はもう凛には追い付かれないぞ!」
どこか子供っぽいところもある良太は
イタズラっぽくそう言うと、
凛に追い付かれないことを自慢するかのように
猛ダッシュを始めたー。

「ーあ!ちょっと!待ってよ!」
凛(美鈴)は笑いながら良太を追いかけるー。

美鈴とはー、
こういう男子同士みたいなおふざけは、あまりしないー。
なんだか、とても新鮮で楽しく思えたー。

「ーーへへへ~凛!こっちこっち!」
揶揄うような雰囲気の良太ー。

「ーも~~!」
凛(美鈴)は頬を膨らませながらも、楽しそうに笑うー。

そんな、揶揄うようなことをしながらも
最後には”やべっ!スタミナ切れだ!”などと、
本当はまだ疲れていないのに、わざとペースを落として
凛(美鈴)に追い付かれるフリをする良太ー。

結局、”凛”にペースを合わせながら一緒に走ってくれるー

そんな良太と、色々な話をする凛(美鈴)ー。

”普段のわたし”では、できないような話をー、
”普段のわたし”では、聞けないような話を
色々聞いてー、美鈴はますます良太のことが好きになるのだったー。

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入れ替わり生活3日目ー。

”あ~やばっ…美鈴、身体が弱いんだったー”
ちょっと風邪気味な気がしながらも、
学校にやってきていた美鈴(凛)ー。

がー、
1時間目の授業の最中に気分が悪くなってしまった美鈴(凛)が
調子悪そうにしていると、授業が終わってすぐに
良太が駆けつけてきたー。

「ーーだ、大丈夫か美鈴ー?」
心底心配そうな良太ー。

昔から、良太は美鈴のことをよく見て、よく守ってくれているー。

「ーーー…うー、うん、ちょっと体調がー」
美鈴(凛)が微笑むと、
良太は心配そうに「ーー保健室、行くか?」と、
そう言葉を口にしたー。

「ーーう、うんー」
美鈴(凛)が頷くと、
少し離れた座席から心配そうにしていた凛(美鈴)も
駆け寄ってきて、「ーーりー…美鈴…大丈夫?」と、そう言葉を掛けて来たー。

「う、うんー…大丈夫ー」
美鈴(凛)がそう答えると、
良太は「ーーとりあえず、俺は美鈴を保健室に連れていくよー」と、
そんな言葉を口にしたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

廊下を歩きながら、良太が美鈴のことを色々と心配するー。

”良太から守ってもらう”ということとは無縁の凛はー、
今のこの状況を、なんだか少し楽しくも思っていたー。

「ーーあ~あ、俺が風邪を代わってあげられればなぁ」
良太のそんな言葉に、
美鈴(凛)は少しだけ笑うー。

昔からそんなことを言っていたし、
小さい頃なんか、「咳を俺にかけて移して!」などと
言ったのを聞いたことがあるー。

「ーーだ…ダメだよそれじゃー、良くーー良太が、
 苦しむでしょ?」
美鈴(凛)が言うと、
良太は「はははー…まぁ、そうだけどさー…なんかこうー…
美鈴ばっかり風邪で苦しむのも不公平かなぁ…って」
と、笑うー。

「上手くいけないけど、美鈴ばっかり苦しむなら、
 たまには俺が苦しんでもいいかなぁってさ」

良太の言葉に、美鈴(凛)は少しだけ笑うー。

”こんなに優しくされたら、そりゃ好きにもなるよねー”
美鈴(凛)は、心の中でそんな風に思うー。

奥手な美鈴が、男子のことを好きになるー。
相手が幼馴染の良太とは言え、
美鈴の性格を小さい頃から知っている凛からしたら、
少し意外でもあったー。

けれどー、”美鈴”として優しくされてみて、
分かるー。

”なんかー、いつもより、良くんが大きく見えるー”

”大きく”とは見た目のことではないー。
なんだか、頼りある大きな存在ー、
そんな風に見えるー。
凛が、自分の身体でいるときよりもー。

こんな大きな背中で、いじめっコたちの前に立ちはだかって、
やめろよ!なんて言ってくれたら、それはもうー…

そんなことを考えながら、保健室にたどり着くと、
良太は心配そうに、保健室の先生に状況を説明するー。

「ーーありがとうー。もう大丈夫ー
 次の授業もあるでしょ?」
美鈴(凛)がそう言うと、
良太は「ー無理するなよ?」と、心配そうな表情を浮かべながら
保健室の先生に「後は宜しくお願いします」と、
丁寧に頭を下げて、そのまま立ち去って行ったー。

「ーーー」
美鈴(凛)は熱を測ったあとにベッドで休みながら
少しだけ笑うー。

「あんな良くんの姿見たらー…
 ますます好きになっちゃうなぁー」と、
そう、優しく微笑むー。

「ーーーー」

そしてーーー…

「ーーー…やっぱ美鈴はすごいやー。
 いつもこんなに頑張ってるんだからー」

と、病弱な美鈴の辛さを美鈴自身の身体で実感して
美鈴(凛)は、静かにそんな言葉を口にしたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2日後ー。

美鈴(凛)の体調はすっかり回復して、
凛(美鈴)も安堵の表情を浮かべながら、
「ーーよかった~…凛ちゃんに辛い思いさせてごめんなさいー」と、
そんな言葉を口にするー

「ーーううん。いいのいいのー」
美鈴(凛)は、笑いながら”全然気にしてないし、風邪は美鈴が
悪いわけじゃないし”と、そんな言葉を口にすると、
二人は、いつものようにあまり他の生徒が来ない一角で、
入れ替わりのことを口にするー。

「それにしても、このおまじない、いつ効果が切れるのかなー…?」
少し不安そうな凛(美鈴)ー

「ー美鈴を不安にさせるなんてー…!
 やっぱおまじないのサイトの管理人、コロス!」
美鈴(凛)が、そんな言葉を口にしていると、
凛(美鈴)は笑いながら、
「そういえば、良太くんの”好き”だけどー…」と、
静かに口を開いたー。

美鈴も、凛も、”どう思ってる?”と聞いた時に
良太から”好き”と言われたー。

しかし、多分あれは、恋愛的な意味ではなく
幼馴染としての好きなのだとー、
二人は、そう解釈していたー。

「ーー良くん、そういうところだけは鈍いからね~~
 他は完璧って感じなのに!」
美鈴(凛)が冗談めいた口調で言うと、
凛(美鈴)は笑いながら
「ーーでもーーー…なんだか、良太くんらしくて安心するかもー」
と、そう言葉を口にしたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その日の昼休みー。

凛(美鈴)は、凛として良太と一緒に運動して過ごす
昼休みにもだいぶ慣れながら、
今日もサッカーを楽しんでいたー。

”凛ちゃんとして走るの、なんだか気持ちいいなぁ…”
そんなことを思いながら、
今日もサッカーを楽しむ凛(美鈴)ー

サッカーそのものと言うよりも、
良太と一緒にこうした時間を過ごせていることのほうを
楽しんでいるのだけれどもー。

「ー凛!任せた!」
良太が、凛(美鈴)に向かってそう言いながら
パスを回してくるー。

「ーうん!」
凛(美鈴)が、ボールを受け取ろうとして、構えるー。

そんな様子を、教室の窓から見つめながら、
美鈴(凛)は少しだけ微笑むと、
「ーーわたしは読書の続きでもしようかな~」と、
座席に戻って本を読み始めるー。

今日の放課後には、また生徒会の話し合いもあるー。
そんなことを考えながらー、
本を開いたその時だったー

「ーーーって…!? えぇっ!?!?!?」
本を見始めたはずが、いきなり校庭に場面が切り替わったーー

「ーー…はっ!?えっ!?」
戸惑っているとー、
”走っている最中”だった自分の身体が
バランスを崩して、そのままドテっ、と転んでしまうーー

「いたたたたた…
 え…?なに、あたし、ワープして…?」

凛がそう呟いていると、
良太が笑いながら、けれども心配そうに近付いて来たー。

「ーー…はははー凛ー
 どうしたんだよ?急に転んだりして。
 大丈夫か?」

良太のそんな言葉に、凛は「え?」と、首を傾げるー。

「ーー今、凛って言った?」
凛がそう言うと、良太は「ーーえ??言ったけど?」と、
戸惑いの表情を浮かべながら凛を見つめるー。

凛は、周囲を見渡しー、
続けて自分の身体を見つめると、
「ーーあ…!」と、全てを悟ったような表情を浮かべたー

”入れ替わりのおまじないの効果、切れたんだ!”とー。

がーー

「ーー…って、足ーー 大丈夫か?」
良太が、転んだ際に少しすりむいてしまった凛の足を
指さしながら言うと、
凛は「よりによってこんなタイミングでおまじないの効果切れるとか…」と、
不満そうに呟きながら
”やっぱりおまじないのサイトの運営者、ぶん殴る!”と、
小声で呟きながら笑うのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーええええええ~~!?!?!?」
美鈴も、自分の身体に急に戻って、驚いていたー。

周囲のクラスメイトが少し戸惑うー。

美鈴は恥ずかしそうに顔を赤らめながら
「あ、ご、ごめんなさいー」とだけ呟くと、
”読んでいる最中”だった本のほうを見つめたー

入れ替わっている間に、凛は美鈴の身体で、
この本の最後の方まで進んでいたー。

そこを読んでいるタイミングで
入れ替わりが元に戻ったことでーーー

”ネタバレ…しちゃった…”
美鈴は悲しそうに心の中でそう呟くと、
一人ガクッ、と項垂れるのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

入れ替わりのおまじないで、
”いつもと違うドキドキ”を味わった二人ー。

そして、元に戻ったあとには、
”いつも通りのドキドキ”に、また新鮮さを感じながら、
二人は元の生活へと戻って行ったー。

そのまま、楽しい日々を過ごす三人ー。

けれどー、
”いつまでも”この関係でいることはできないかもしれないー。

もしもー、
この先、美鈴か凛が良太と付き合うことになればー、
やっぱりー、どこか残された方は寂しい思いをするかもしれないし、
良太に別の彼女が出来たりすれば、二人は
良太と今までの距離感でいられなくなってしまうかもしれないー。

とは言っても、良太が二人と付き合うことはできないし、
それでは二股になってしまうー。

きっとー、
このままずっと、今のままではいられないー

”今”が終わるのは、いつかー。
美鈴と凛のどちらかが告白したときか、
良太に彼女ができるときか、
あるいは高校を卒業するときか。

それは、分からないー。

「ーーーあ、ねぇねぇ、あれ、良太くん…だよね?」
ある日の朝ー、美鈴と凛が一緒に投稿していると、
前を歩く良太の姿を見かけて、美鈴がそう言葉を口にしたー。

「あ!ホントだー」
凛が笑いながら「良くん~!」と、前を歩く良太に向かって声をかけるー。

振り返った良太は、二人の姿を見つけて
いつものように笑うー。

いつかー
この関係が変わる日が来るかもしれないー。

けれどー…
今は、今この瞬間を楽しく生きようー。

幼馴染三人で過ごせるこの時を大切にしようー。

今は当たり前のような大切なこの時間が、
当たり前じゃなくなった時に後悔しないように、
日々を楽しもうと、二人はそんな風に思ったのだったー。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

最終回でした~!★

今回のお話は、とある特典で、
飛龍様より頂いたリクエストを元に書いた作品でした~!
(※リクエストの一般募集はトラブル防止のため停止しています~!ごめんなさい!)

リクエストで頂いた原文は↓デス~!
(※掲載許可を頂いています~!)

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元に戻るOD三角関係入れ替わり

少年:スポーツが得意で活発な少年。優しくて人望もある。
少女1:大人しくて引っ込み思案。可愛い物が好き。
幼い頃から何かあると少年が守ってくれて恋心を抱いている。
少女2:活発で男の子に混じって遊んだりしてる少女。
少年とも幼い頃からの遊び仲間で親友という感じ。実は少年に恋心を抱いている。

少年と少女1、少女2は幼馴染でみんな仲は良い
でも2人の少女は少年に恋しててお互い察してるが故に踏み出せない関係
そんなある日、入れ替わりのおまじないの存在を知って
興味本位でやったら2人が本当に入れ替わってしまう
一定期間で元に戻るというのでお互いのフリをして乗り切る事にしたけど
本来の自分の事をどう思ってるか聞いたりとか、いつもと違う形で少年と接すしてドキドキで大変で…

という感じでお願いしたいです!
恋模様を楽しみたいのが主眼なので必ずしも恋愛に決着を付けなくても良いです

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ここから、組み立てたのが今回のお話ですネ~!★

日常的なドキドキを入れ替わった状態で
描くような、そんなお話にしてみました~!☆!

お読み下さった皆様、
素敵な原案を頂いた飛龍様、
ありがとうございました~!☆☆!

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