<TSF>TSF家族③~一家の闇~(完)

TSFな事象に関わりを持つ5人が暮らす”偽の家族”。

しかし、5人は決して一枚岩ではなくー、
ついにその不満が爆発、
次女は、姉をその手にかけようとしていたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーーー…」
母・琴絵は表情を歪めるー。

2階が静かになったー。
どうやら”終わった”ようだー。

「ーー…だ、大丈夫かー…?」
父・克樹は戸惑いの表情を浮かべているー。

”克樹”の中身は5人の中で唯一の女性ー。
こういう有事には、”本当の父親”とは違って
結構狼狽えたりしていることも多いー。

「ーーーー」
巫女服姿の三女・樹里は頭のあたりを気にしながら
そのまま部屋に戻っていくー。

樹里を乗っ取った男は、
時折、自分の部屋で”樹里”を脱いでいるらしいー。
前に、ずっと着ていると蒸れるような感じがするとか
なんとか言ってたー。

前に一度だけ、”中の男”が樹里を脱いでいる時に、
「樹里ちゃん、1回着て見てもいいか?」と、確認した上で
着せてもらったこともあったー。
確かに、身体の感覚は”樹里”のものになったけれど、
ずっと着ているとそういう違和感が出て来そうな感じもあった気がするー

「ーーー」
緊張からか、母・琴絵はそんなことを思い出していると、
2階から、足音が聞こえて来たー

「ーーー…!」
母・琴絵が少し戸惑いながら、降りて来た人物の顔を見るー。

降りて来たのはー…
次女の由美ではなく、命を狙われたほうー、長女の遥香の方だったー。

「ーーー…は、遥香ー…お前ー」
母・琴絵が困惑しながら言うと、
「ーー家族、仲良くしなくちゃダメでしょ?」
と、遥香が暗い表情で呟いたー。

「ーーわたしは”家族ごっこ”を続けたいんだからー」
遥香はそう言うと、笑みを浮かべるー。

「ーーー!!!」
琴絵は思わずビクッとしたー。

5人の中で”殺しの経験”を持つのは、
長女・遥香に変身している男と、
次女・由美に憑依している男の二人のみー。

しかし、凶悪で変態な本性を隠そうとしない由美とは違い、
遥香に変身している男の方は、常日頃から
”お姉ちゃん”として振る舞っていて、
本来、男であることも、何も感じさせないような感じだったー。

しかしー、母・琴絵は今の遥香の姿を見て
恐怖すら感じたー

”こいつは、やべぇ…”
琴絵は、心の底からそう思ったー。

「ーーゆ、由美はー?」
父・克樹がそう言葉を口にすると、
遥香は少しだけ微笑みながら
「ふふ、お父さんー。由美ってだぁれ?」と、
笑みを浮かべたー。

「ーーーっ」
父・克樹は不満そうな表情を浮かべながら、
”名目上”妻である琴絵の方を見るー。

琴絵も少し気圧された様子で、首を横に振ると、
琴絵も、克樹もそれ以上”由美”のことは何も聞かなかったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

次女・由美が消えて1週間ー。

結局、由美は戻って来ず、そのまま姿を消したー

母・琴絵は”恐らく消された”のだと、そう解釈していたー。

「ーーー……」
しかし、所詮は”偽り”の家族ー。

父・克樹はいつものように”イケメンな自分”に酔った日々を送り、
由美が消えたことには何の興味も示していないー。
こうして、”入れ替わりで奪った身体で生活することができる”
と、いうだけで彼…いや、彼女にとっては満足のようだー。

三女・樹里は、由美が消えたことに一言も言及せずー、
引きこもり生活を続けているー。
さっきもHなゲームを部屋で遊んでいるのか、
ゲームキャラをセリフを口にしながら喘ぐ樹里の声が
部屋から聞こえて来たー。

長女・遥香も今まで通り、”優しいお姉ちゃん”として、
何食わぬ顔で生活を続けているー

”ーーーくそっ…やっぱ不気味なやつらばっかだぜー
こんな奴らと一緒に、これ以上共同生活なんかできるかってんだ”

琴絵は表情を歪めるー。

”女体化”により”女”になることに成功した男ー
それが、今の琴絵だー。

恐らくは死んだ”由美”に憑依していた男とは違い、
”女体化した男”である彼は、本質的には小心者だー。

”由美”が消されたことやー、
そのことをあまり気にも留めていない様子の樹里、克樹の二人を前に
すっかり引いてしまった彼は、”水島家”にいるのがイヤになってきていたー。

”ーーー俺はただ、女として普通に過ごしたいだけー
ただ、エロイことしながら、男を誘惑したりして、遊びたいだけなのにー
こんな風に監視された生活、もうごめんだぜー”

琴絵は、どうにかして”この家”から逃げ出そうと画策し始めるー。

”俺は絶対に何も悪さをしないから、どうか見逃してくれー”

監視員の男に、そうでも言えば見逃してくれるだろうかー。
遥香も、樹里も、克樹もイカれてるー。
気が合う由美が死んだ可能性が高い以上、もうこの家にいたくないー。

「ーーはは、どうしたんだ?難しい顔をしてー?」
父・克樹が笑いながら言葉を口にするー。

「い、いやーなんでもないー」
琴絵はそう言葉を口にすると、
”この家から脱走”する計画を練り始めたー。

そしてーーー…
その1か月後ー。
琴絵は”監視員”の男である将輝を呼び出すために
”あえて”自分が一人の時にピザを注文して、
”変装の名人”である彼がやってくるのを待ったー。

今日は長女の遥香は大学、父・克樹は会社ー、
三女の樹里はコスプレイベントか何かに出かけていったため、
誰もいないー。

これは絶好の機会と思い、琴絵は、ピザが届くと同時に
「ーあの…大事な相談がー」と、そう言葉を口にしたー。

一般のピザ配達員のフリをしていた将輝は、
「はい?」と、最初はとぼけたもののー、
「もう分かってるんでそういうのはいいんですー」と、した上で、
琴絵は”どうしても聞いてほしい話がある”と、そう言葉を口にしたー。

「ーーー…なるほど。つまり、もうこの家では暮らしたくない、とー」
将輝がそう言うと、
琴絵は「ーそ、そうなんだー…もう一刻も早くここを出たいー」
と、そう言葉を口にするー。

”由美”が恐らく消されたことや、
内情もペラペラしゃべる琴絵ー。

監視員たちは、”TSFな出来事”が外に漏れないよう、
この家を複数で監視しているが、さすがに内部の細かい会話までは
知らないはずだー。
盗聴器は仕掛けていないことは確認済みだし、
盗聴していたとしても、細かな会話や関係性までは
流石に分からないだろうー。

「ーまぁ、”憑依”のやつが死んだのは、こちらも確認済みだがー」
将輝はそれだけ言うと、
「ーーーだが、この家から出ることは認められない」と、
そう言葉を口にするー。

「ーー…で、でも、お、俺はー別に他のやつらと違って
そんなに悪いことはしてねぇ!

由美と遥香の”中の人”たちは人殺ししてるし、
樹里の中の人と、入れ替わりの女は、結果的に人を死なせてるー
でも、俺は別に… ま、まぁ、詐欺はしたけど、人の命まではー!」

母・琴絵が必死にそう叫ぶと、
将輝は「ダメだー」と、首を横に振ったー。

「ー例外は認められない。
君は、この家で”母親”としての生活を続けるんだー」

そんな言葉を口にする将輝ー。

この前、給湯器の修理をしに来た時とは、
まるで別人のような口ぶりだー。

「ーー…で、でもー…」
なおも食い下がる琴絵ー。
しかし、将輝は”何を言われようと、答えは変わらない”とだけ答えて、
そのまま話し合いは終わってしまったー。

「ーこれは”君のため”でもあるー。
とにかく”家族ごっこ”を続けるんだー。いいな?」

将輝はそう呟くと、琴絵は反論しようとしたものの、
これ以上、何を言っても無駄ー…と、そう判断したのか
口を閉ざしたー

”ーーー…こいつは知らないだろうがー、
”監視”の本当の目的はーー…”

将輝はそう思いながらも、それ以上琴絵には何も告げずに
「では、冷めないうちにピザをお召し上がりください」と、
そのまま元の配達員モードに戻って、そのまま家を後にした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

数日後ー

母・琴絵はこの家からの逃亡を企てていたー

女体化して、”琴絵”を名乗り、女として過ごして来た
母・琴絵は、”詐欺師”ー。
詐欺師には相手の表情の変化や周囲の状況の把握ー、
あらゆる細かい変化を察知することも、生き残るための
大切なスキルのひとつー、と、彼はそう思っているー。

そんな彼は、将輝をはじめとする監視員たちのことを
”鋭く”察知していたー。

”この前の奴以外にも、5,6人の監視員が交代で俺たちのことを
 見張ってるー
 が、その行動パターンには”穴”があるー。
 そこを突けば、逃げ切るのは可能ー

 まぁ、これは俺だからこそ気付けた穴だからなー
 奴らの監視網はほぼ完ぺきだ”

琴絵は、いつものようにリビングで自分の胸を揉みながら、
ジュースを取りに来た三女・樹里の方を見つめるー。

”樹里のやつを観察するのは面白かったけどー、
 まぁ、でも、もうーここにはいたくねぇー
 俺は自由が欲しいんだー”

そう思いながら、琴絵は時計を見るー。
そろそろ”監視網”に穴ができるタイミングだー。

「ーーーうっし!ちょっとコンビニで煙草を買ってくるぜ」
琴絵は笑みを浮かべながら立ち上がるー。
父・克樹は仕事中ー、樹里はどうせ周りに興味はないだろうしー、
長女の遥香も、今は大学ー。

”仮に失敗してもあいつら、国の機関のやつらは、
 そう簡単には俺を殺すことはしないだろうさー”

琴絵は笑みを浮かべるー。

そもそも、5人をこんな風に”偽りの家族”として集めて監視するなどという
面倒臭い方法を取っている時点で、
”秘密裏に抹殺する”なんてことは奴らにはできないはずだー。
それができるなら、最初にー、この”家族ごっこ”を始める前に
殺されているはずー。

だからー、万が一失敗したとしても、どうにかなるー。

琴絵が、早足で歩き始めー、
監視網の”穴”となる路地に入って少し進んだその時だったー

「ーーお母さんー」
背後から”声”がしたー。

「ーー!」
振り返ると、そこにいたのは長女の遥香だったー。

「ーーーお、お前、何でここにー?」
琴絵が少し戸惑いながら言うと、
遥香は微笑むー。

「ーお母さん、どこに行こうとしてるのー?」
遥香のその言葉に、琴絵は「こ、コンビニだよー」と、
返事をするー。

しかし、遥香は言ったー。

「コンビニの方向、こっちじゃないよ?」
とー。

「ーーーあ、ははー、先にちょっと、用事がなー」
母・琴絵は笑いながらそう言い放つー。

「ーーー…”家族ごっこ”やめちゃうのー?」
遥香が低い声で呟くー。

「ーーーーな、何なんだよー」
琴絵は少し焦りの表情を浮かべるー。

”監視網”に穴が開くのはほんの短時間ー
ここで、遥香と喋っているわけにはいかないー。

「ーーーーあぁ…どいつもこいつもどいつもこいつもー」
ぶつぶつと呟きだす遥香ー。

「ーーー…は、遥香ー?」
琴絵は、そんな遥香を前に戸惑いの表情を浮かべていると、
遥香が今まで見たこともない怒りの形相で琴絵を見つめたー

「ーー裏切るなら、ぶち殺してやるー」
普段、ずっと”お姉ちゃん”として振る舞っている遥香の豹変ー。

琴絵は、”逃げるにはもう時間がない”と、焦った様子で
「じ、邪魔だ!どけ!」と叫ぶー。

がー、遥香を押しのけようとした次の瞬間ー
遥香は、2メートル近い屈強な傷だらけの男に変化したー

これが、”遥香に変身している男の正体”ーー

そうー、”邪魔なお姉ちゃん”を殺そうとした次女の由美も、
”遥香に変身している人”の正体を知らずに甘く見て、
返り討ちに遭ったのだー。

「ーーひ…!?は、遥香ー!?」
母・琴絵が怯えた表情を浮かべるー。

「ーーー!」
そうこうしているうちに、監視員の将輝が、
琴絵たちのことを探知すると、表情を歪めたー。

”ーだから、警告しただろうー?
 俺たちが監視してるのは、”コイツ”だー。
 この、化け物ー…

 お前や、死んだ憑依男、それに樹里を皮にしてる男と、
 入れ替わりの女は”どうでもいい”んだー”

将輝は心の中で呟いたー

悲鳴を上げる間もなく、
遥香に変身していた男に”ゴミ”のようにボロボロにされていく琴絵ー。

変身薬を使った男は、
あまりにも危険な、何百人もの命を裏社会で奪った危険な男ー。
そして、研究中の施設から、憑依薬や女体化薬を盗み出し、自分に必要な
変身薬以外を世の中にばらまいた張本人ー。

その男は、過去にも警察に何度か確保されていたが、
その都度、牢屋を素手で破壊し、銃弾にすら怯まず、
大勢の犠牲者を出して、脱走していたー。
あまりにも規格外ー、あまりにも”怪物”として恐れられている男ー。

そんな彼は、
小さい頃から天涯孤独で、”家族”に飢え、
”家族”を手に入れようと、女子大生に変身したー

その経歴を調べた
警察は、あまりにも危険なその男に”取引”をしたー。

”家族”を提供する代わりに、憑依薬や女体化薬を売り捌いた相手を
教えてほしいー、と。

遥香に変身した男は”家族”を手にできるならー、と、それに応じ、
憑依薬、入れ替わりの糸、女体化薬、人を皮にする注射器を提供した
相手を警察内の特殊機関側に教えー、
そのまま確保されたー。

そして、4つの試作品を使ったそれぞれの人物と、遥香に変身した男の
”5人”を偽りの家族として生活させることで、
男の封じ込めを図っていたー

特殊機関の目論見通り、遥香に変身した男は”家族”に満足し、
遥香として、”優しいお姉ちゃん”として平穏な日々を送っていたー。

がーーー
異様に”家族”に執着するその男を裏切ればーー

「ーーーーぁ…」

”こう”なるのだー。

もはや原型をとどめていない琴絵を
そのままゴミのように捨てた男は、遥香の姿に再び変身すると、
にこっと笑みを浮かべるー。

「ーー”家族”を裏切っちゃ、だ~め♡」
遥香はそれだけ言うと、そのまま家に戻っていくー。

”家族”を提供している限り、やつは大人しくしているだろうー。
この危険すぎる男を封じ込めるには、
これからも”家族ごっこ”を続けさせなくてはならないー。

監視員の将輝は、
”家族を補充しないとまずいかもなー”と、
そう呟きながら、
他の憑依や入れ替わりに関わる犯罪者を”手配”した方がいいと、本部に進言するのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1か月後ー

「ー新しいお母さん!今日からよろしくね!」
嬉しそうに笑う長女・遥香ー。

”偽りの家族”に、また新しい家族がやってきたー。

「えへへへー…よろしくぅ」
胸を揉みながら笑うその女ー。

この女は、”洗脳”の被害者で、
ある変態男に洗脳されて”完全に変態”になってしまい、
日常生活が破綻した女だー。

が、その洗脳した変態男自体が、その後病死したため、
元に戻すこともできないまま、警察に保護されていた女ー

その女が、”新たな家族”として、この家で暮らすことになったー。

「ーーははは、俺の新しい”妻”役ってことかー」
笑う父・克樹ー

三女の樹里は相変わらず、部屋でコスプレしながら
Hなゲームを遊んでいるー。

「ーーふふふふー
 今度は裏切らないでねー?
 新しい”お母さん”ー」

長女・遥香は、そう言葉を呟きながら不気味な笑みを浮かべるー。

”家族ごっこ”は続くー、
あまりにも危険な男を封じ込めるためー。

これからも、永遠に続いていくー。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

色々なTSF要素が絡んでいるお話でした~!☆!

逃げ出したりさえしなければ、
それなりに欲望まみれの生活を送ることもできそうですネ~笑

お読み下さりありがとうございました~!

PR
TSF<TSF家族>
憑依空間NEO

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