<入れ替わり>それでもお前は元に戻りたいのか?②~堕落~

半年前に、強引に身体を入れ替えられて
奪われた”自分の身体”ー

ようやく、自分の身体を見つけたものの、
既に、”自分”の人生は滅茶苦茶になっていたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーへへへへへ…
 まぁ、そんな顔するなって」

香織(修二)はそう言うと、
「ーお前がこの身体を使っている時よりも、イイ女になっただろ?」と、
ニヤニヤしながら自分の髪を触るー。

「ーー…触らないで」
修二(香織)が悔しそうにそう言い放つー。

「ーへへへ…”わたし”がわたしの身体を触ったって自由でしょ?」
香織(修二)は、さらに挑発的に胸を右手で揉んでみせると、
修二(香織)は悔しそうに「わたしの身体をー…返してよ!」と
言い放つー。

「おいおい、聞いてなかったのかー?
 お前の身体、何人の男とヤッたと思うー?

 今じゃ、男のアレが欲しくて
 1日ヤラないと男を欲しちゃうぐらい
 エロイ身体になったんだぜ?」

香織(修二)はそれだけ言うと、
「今日も、あっちにいる男の一人とヤルことになっててさーへへ」
と、笑うー。

「わたしの身体をそんなことに使わないで!」
怒りに震えながら修二(香織)が言うと、
「でも、身体も喜んでるんだよなぁ~」と、
挑発的に言い放つー

「ーお前みたいなさ、真面目そうな女はー
 ”身体が求めてる”のに、無理して身体に我慢させてるんじゃねぇの?
 お前が使うより、俺が使った方がー
 この身体も、喜んでるー」

香織(修二)の言葉に、なおも食い下がる修二(香織)ー

「でもさ、今更元に戻ったところでー、
 もう、何もかも変わっちまってるしー、
 本当に幸せになるれるのかよ?

 お前だって、俺の身体での生活に慣れて来ただろ?
 
 それによく考えて見ろー
 ”今のわたし”に戻ってどうする?

 まぁ、服装とか化粧とかそういうのはまた自分好みにすりゃ
 すぐに戻せるけどよー」

香織(修二)はそれだけ言うと、
近くのイスに座って、脚を組みながら平然と煙草を取り出して
美味しそうにそれを吸い始めたー

「ーちょっと!」
修二(香織)が声を荒げるー。

「ーへへ?あぁ、まだお前はーー…成人してなかったっけー。
 でもまぁ、もう吸いまくってるしーへへ」
香織(修二)がそう言うと、煙を吐き出しながら
「ーーもう”元に戻せないこと”だらけー」と、言葉を口にするー

「ーそれなら”今のまま”の方が
 幸せだと思うぜー」
香織(修二)がそう言うと、
修二(香織)は「ー…そんなことない!」と、
一瞬迷うような表情を浮かべながらも、そう叫んだー。

身体を入れ替えられて修二になってしまった香織は、
修二として、この半年間過ごして来たー。

半年間、何もしないわけにもいかなかったし、
仕事は”入れ替わりの直前に退職”していたことが分かったため、
バイトを始めたー。

今では、バイト先で正社員ではないものの、
契約社員に上げてもらい、
それなりに信頼される生活を送っているー。

プライベートでも特に困ったことはなく、
望んだ生活ではないけれど、”ひとまず平穏な暮らし”が
出来ていることは事実だー。

しかしー
それでもー…

「ーわたしは、わたしの人生を生きたいの!」
修二(香織)がそう言い放つとー、
「もう、”お前の人生”はなくなったんだよ」
と、香織(修二)が笑うー。

大学もやめてー、
家族や友達とも縁が切れたー。
ピアスの穴も勝手に開けられているしー、
勝手に喫煙もさせられているしー、
知らないうちに男の人との”はじめて”も済まされてしまってー、
かなり”色々なもの”を変えられてしまったー

「ーーさっき言ったろ?
 毎日のように男と身体の関係を持ってるってー」
香織(修二)はそれだけ言うと、
「いきなりこの身体に戻ってどうする?」
と、香織(修二)はニヤニヤとしながら言うー。

「ーど、どうするってー…
 そんなみっともないことー、わたしがするわけー」
修二(香織)がそれだけ言うと、
「お前の身体、今はお前の想像以上にエロくなってるぜ?」と、
太もものあたりを指で触りながら笑うー。

「何日もヤラずにー、このエロくなった身体がー
 果たして、我慢できるかどうかー」

香織(修二)が笑いながら言うと、
「そ、そんなことー…!我慢ぐらいできるからー!」と、
修二(香織)が恥ずかしそうに叫ぶー。

「ーーはは、でもなー…!」
香織(修二)は、修二(香織)のほうを見ると、
とても面白そうに言葉を続けるー。

「ーーこれまで遊んできた”男たち”が、
 急に”わたし、もうそういうことしませんから”で、
 納得すると思ってんのかー?
 へへへー…
 関係を持った相手の中にはヤベェ奴らもたくさんいるぜ?」

香織(修二)がニヤッと笑うー。

その言葉に、修二(香織)は青ざめるー。

「ー急に、もう関わらないなんて言ったら、
 連れ去られたりして、大変なことになるかもしれないなぁ」

ニヤニヤしながらそんな言葉を口にする
香織(修二)を見て、修二(香織)は「ー…絶対に許さない…!」と、
言葉を口にするー

「お~お~お~…
 そんな顔で女の子を睨んじゃだめでしょ?
 お・じ・さ・ん!」

香織(修二)はそれだけ言うと、笑いながら
仲間たちの方に戻っていくー

「ー待って!まだ話は終わってない!」
修二(香織)が叫ぶー。

しかし、香織(修二)は
「あのおじさん、しつこいんだけど」と、仲間の男に言い放つと、
そのまま男たちが、修二(香織)の方に向かってきたー

”「女」を武器に使えば、こういう男たちを従えることぐらい簡単だからなー”

香織(修二)は、心の中でそう思いながら
笑みを浮かべるー。

修二(香織)はどうすることもできないまま、
そのまま店の外へと追い出されてしまうのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーーーー」

一旦、帰宅した修二(香織)ー

”あまりにも、変わり果てていた”ー
そんな、自分の風貌に強いショックを受ける修二(香織)ー

しかも”嫌な予感”は、感じていたけれど、
その予想の斜め上を行く、最悪な展開だったー。

自分のような身体を奪う相手ー
どんなことに自分の身体を使われるかは、
何となく、イヤな話だけど想像はできたー。

”エッチなことに”使われているのだろう、とー。

がー、それだけではなく、
何人もの男と香織の身体は関係を持たされてしまっていて、
既に引き返せないところまで来てしまっているー。

”それでも、お前は元に戻りたいのか?”
その言葉が重く、重く、修二(香織)の中にのしかかっていたー。

「ーーーーー」
その日は一晩中、”これから”のことを考え続けたー。

仮に”元に戻る”と言ったら、あの男は
「はいそうですか」と身体を返してくれるのだろうかー。

それにー
元に戻ったあと、あの男の言うことが本当ならー、
身体を取り戻したあとに、いったいどうすれば良いのだろうかー。

あるいはー、
自分の身体を取り戻すことを諦めて
”今”の平穏な生活を守るべきかー。

複数の選択肢を頭の中に浮かべるー。

「ーーー………」
”今の自分”の姿を思い出すたびに、
怒りと悲しみがこみあげて来るー。

けれど、もう過ぎ去ってしまった時間を戻すことはできないー

”あんな状態のわたし”でも、
それを取り戻したいと思えるのかどうかー。

せっかく半年間もかけて見つけた”自分の身体ー”

「ーーーーーー」
修二(香織)は、あらゆる可能性を考えながら
ため息を大きく吐き出すと
「わたしはー…」と、静かに呟いたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

数日後ー

修二(香織)は再び、
香織(修二)が入り浸っているというお店に
やってきていたー。

「ーーーまたあんたか」
香織(修二)の仲間の男の一人が、呆れ顔で
そう呟くと、
「今日は雅美はいないよ」と、言葉を口にしたー

”雅美”とは、香織(修二)が使っている偽名だー。

「ーーーいない?」
修二(香織)がそう言うと、
昨日もこの場所にいた男・卓也が笑みを浮かべたー。

「あぁ、雅美とヤリたい男なんていくらでもいるし、
 あいつもヤリたくてヤリたくてウズウズしてるからなー
 今日は、別のところで、今頃男とヤッてるんだろ?」

卓也がそう呟くー。

怒りが沸々と湧き上がってくるー。
”わたしの身体で勝手なことばっかりー…!”
そう思いながらも、この卓也にその怒りをぶつけても仕方がないー。

昨日の感じから、この卓也は入れ替わりのことは
何も知らなそうだし、そんなことを言っても逆に刺激するだけだろうー。

とりあえず敵対的に接されているわけではないし、
余計な刺激はしない方がいいー。

「ーーー…どこにいるか知ってる?」
修二(香織)が言うと、卓也は
「へへ、あんたもあの子と遊びたいのか?」と、笑うー。

「ーーいやー…昨日の話の続きがあるんだー」
修二(香織)がそう言うと、
「ーへへーおっさん。あの女に惚れてるのか?」と、
卓也が揶揄うような言葉を口にするー

”誰が!わたしがわたしに惚れるわけないでしょ!”と、
言いたくなったが、我慢して、言葉の続きを待つー。

「ーーへへへー悪いけど、あの女はおっさんには手に負えないぜー?
 あの女は自分の魅力をよ~く理解しているし、
 男を手玉にとって弄んでるんだー

 俺たちも分かっていながらつい、あの女に魅了されちまうー」

卓也の言葉に、
修二(香織)は”わたしの身体で何てことしてるの!”と、
不満を覚えるも、それでもやっぱり身体を取り戻さなくてはならないー

何人と関係を持っていようがー、
家族や友達と縁が切れていたとしてもー、
何があってもー、やっぱり、自分の身体は取り戻したいー。

昨日、一晩考えてそんな結論に至ったー。

今の”修二”としての生活もー
悪くはない…とは思う。
戻ってしまったら職場の人間に迷惑をかけることになるだろうしー、
契約社員にまで引き上げてくれたあの職場の人たちは
いい人たちばかりだー。

その人たちに迷惑をかけるのは忍びないー。

でも、それでもやっぱり元に戻りたいー。

またー…
失ったものや壊された物は、頑張って修復していけば良いのだからー。

「ーーへへ、どうしても雅美に会いたいって顔だなー
 まぁ、いいさー。
 別に今更、雅美と遊ぶ男が一人増えたところで、
 俺たちは別に気にしねぇ」

卓也はそう言うと、
「ーおい!スマホ!」と、他の仲間に声をかけて
スマホを手にすると、
このあたりの地図を表示したー

「まぁ、わりぃけど、俺も雅美が今、どこにいるのか
 具体的には分からねぇ

 でもまぁ、雅美が”よく行く”ところなら
 ココ以外にも知ってるから、それを教えてやるよ」

卓也はそう言うと、
近場のバーやゲームセンター、雅美がよく男を連れ込むらしいホテル、
暴走族のたまり場など、複数の地点を指差したー。

「ーー…ありがとう」
修二(香織)がそう言うと、
卓也は「でも、俺の知らねぇ場所にも雅美は行くし、あいつは
自由奔放な女だから、今教えた場所全部に顔を出してもいるとは限らねぇ」と、
煙草を吸いながら口にするー。

「ーーー…それでも、ありがとうー」
修二(香織)のそんな言葉に、卓也は少し表情を歪めるとー
「あんた、変なおっさんだなー」と、言葉を口にするー

「ーー…おっさんなのにー、なんか、”おっさん”じゃないみたいだー」
卓也のそんな言葉に、修二(香織)は少しギクッとすると、
「ーーお、俺はーただのおっさんだよ」と、
誤魔化すために言葉を口にしたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーあはははははっ♡ 今日も上手くいったね~」
香織(修二)は、夜の町で色仕掛けを仕掛け、おじさんを誘惑し、
仲間と共に金を巻き上げて笑っていたー。

「ーさすが勝美(かつみ)だぜ!」
仲間の暴走族が笑うー。

暴走族たちの前では勝美(かつみ)と名乗っている香織(修二)ー

金を満足そうに数え終わると、
暴走族のリーダーの男が「で、今日も遊ばせてくれるんだよな?」と、
下心丸出しで笑みを浮かべるー

香織(修二)は「もちろんー」と、不敵な笑みを浮かべると、
「この身体は、そういうことのためにあるんだから♡」と、
嬉しそうに囁いたー

③へ続く

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コメント

やりたい放題の入れ替わり相手…!
ここまで”元自分”の身体が堕とされていたら…
皆様だったら元に戻る決断をするかどうか、
少し気になります~笑

あ、次回が最終回デス~!

今日も暑い地域が多いみたいなので
熱中症に気を付けましょうネ~!

コメント

  1. TSマニア より:

    やはり修二のほうが上手ですネっ!

    まだまだ裏がありそうですネ汗

    冴えないオジサンだった修二からは考えられない行動というか生活ですっ!

    かおりんは無事に戻れて生活を取り戻せるのでしょうか…

    暑いので無名さんも体調管理など気をつけてくださいネ☆  
     

    • 無名 より:

      美貌を手に入れたことで、修二も
      有頂天になっている感じですネ~!

      明日の最終回もぜひお楽しみにデス~!

      は~い!私も体調を崩さないように気を付けますネ~!