<MC>大嫌いなお兄ちゃんに洗脳された気分はどうだ?③~怒り~(完)

大嫌いな兄に洗脳されてしまった妹。

妹を支配することに洗脳した兄。

二人の先に待つ運命はー…?

・・・・・・・・・・・・・・・・・

1週間、美晴を洗脳し続けて
散々、美晴を弄んだ兄の秀明ー。

そして、1週間が経過した今日、
秀明は美晴の洗脳を”あえて”解除したー。

「”大嫌いなお兄ちゃんに洗脳された気分はどうだ?”」

勝ち誇った表情でそう言い放つ秀明ー。
美晴は完全に怯え切った表情で、ガクガクと震えているー

「ーへへへ…怖いのか?
 お前が悪いんだぜ?
 俺に生意気な態度ばっかり取るからー」

秀明がそう言うと、
「それは、あんたがー!」と、美晴はすぐに反論の言葉を
口にしようとするー。

しかし、”また洗脳される”ことを恐れたのか、
そのまま口を閉ざしてしまったー。

”洗脳されている間の自分”は、
自分であって自分ではないー。
その間の意識もちゃんとあるし、記憶も残っているのにー、
自分がしていたことを思い出すだけで、
鳥肌が立つほどの恐怖に苛まれるー。

「ーーもう…もう…やめてー…お願い」
美晴は、震えながらそう言い放ったー

「ーーくくくくくー
 まぁ、俺も鬼じゃない」

笑顔で笑う秀明ー

「ーーそうだなー…
 毎週土曜日だけは、自由にさせてやるー」

秀明がそんな風に言うと、
美晴は「ど…土曜日…?」と、困惑の表情で秀明を
見つめるー。

「ークククー
 本当はずっと、洗脳してたっていいんだぜ?
 1日だけ、お前を自由にしてやるんだー
 喜べよー」

秀明のそんな言葉に、
美晴は思わず「最低…」と、呆然としながら呟くー

「ーーあ?」
秀明は怒りの形相で指輪をはめた指で美晴を指差すと、
美晴を洗脳して、冷たい口調で呟くー

「お兄ちゃんへと口の利き方がなってないな?」
秀明がそう言うと、
洗脳された美晴はすぐに
「お…お兄ちゃん…ごめんなさい」と、
心底申し訳なさそうに言葉を口にするー

「いいやだめだー。
 許さないー。
 言葉じゃなくて、態度で示せ。」

秀明がそう言い放つと、
美晴は迷うことなく、”お兄ちゃん”の身体を
気持ちよくしてあげるため、あらゆることを
し始めたー。

やがてー、
興奮が頂点に達した秀明は、
自分の体液を美晴の顔に吹きかけてしまうー。

美晴は、兄の体液を浴びて、嬉しそうにすると、
秀明から「全部舐めろ。俺の大事なミルクだぞ」と、言われて、
必死になって自分の顔についたそれを大事そうに舐め始めたー

「ーーくくく…最高だー…!
 生意気なお前のそういう姿を、見るのは!」

ゲラゲラと笑う秀明ー。

”あえて”全部舐め終わる前に、美晴の洗脳を解除すると
美晴は悲鳴を上げて、その場に蹲ったー

「ー俺に逆らった罰だー。
 土曜日だけは自由にさせてやるって言ってるんだからー
 お兄ちゃんの寛大さに感謝しろよ?な?」
秀明が、美晴の髪を触りながらそう呟くー

何が寛大なのー?
本当に、本当に、キモいー…
許せないーー…!

美晴は心の中でそう思ったものの、それを口にせず、
怒りと恐怖からガクガクと震えながらー
「ありがとう…」と、やっとの思いで言葉を口にしたー。

「ーー毎週日曜日の0時になったらお前を洗脳するー
 で、土曜日の朝になったら自由にさせてやるー
 嬉しいだろ?」

秀明の言葉に、美晴は答えないー。

だが、上機嫌の秀明は
「あ、そうそうーでも、”ちょっとした洗脳”だけは
 させてもらうからな?」と笑うー

「ーー!!」
美晴は表情を歪めるー。

”お兄ちゃんに暴力を振るうことはできない”
”俺の指輪を奪うことは許されない”
”誰かに助けを求めることはできない”
”この家から逃げることは許さない”
”自分のことを傷つけることは許さないー”

秀明がそう言うと、”その5つのルール”を
美晴に刻み付けたー。

洗脳によって、だー。

美晴は悔しそうに秀明を見つめるー。

秀明の持つ指輪の力は強大だー。

美晴は”他のこと”に関しては普段通り、
かつ自由にすることはできているものの、
兄の秀雄を何とかすることもー
その指輪を奪うこともできずー、
友達や警察に助けを求めることも、
この家から逃げて身を隠すこともー、
絶望して自殺することもー、
何もかも封じられたー

「俺から逃げられると思うなよ」
秀明の邪悪な笑みー

「~~~~…」
美晴は歯ぎしりをしながらも、逆らう言葉を
言ったらまた洗脳される恐怖から、何も言えなかったー

「ーへへへー
 じゃあ、自由時間スタートだ」

秀明が嬉しそうにそう言うと、
部屋から立ち去っていくー。

美晴は、一人残されたその場所で、
怒りの形相を浮かべながら
悔しそうに机を叩き始めたー

涙が溢れて止まらないー。

”いやだー…あんなやつの言いなりになんか、なりたくない”

美晴はそう思いながら、
どうすることもできずに、
その場で涙を流し続けたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーは~、生意気な妹がいなくなって
 せいせいするぜー
 しかし、この指輪、すげぇよな」

秀明はそう言いながら、
大音量でHなゲームを遊び始めるー。

もう、美晴に文句は言わせないー。
”俺が好きな時に好きなボリュームで、好きなように遊ぶんだー”

そんな、勝ち誇った表情を浮かべる秀明ー。

洗脳がある以上、美晴には何もできないー。

完全に洗脳を解除した状態にしてしまえばー、
指輪を奪おうとしてくるかもしれないし、
遠くに逃げたり、包丁で秀明に襲い掛かったりするかもしれないー。

だが、正気に戻しても
”5つの条件”を洗脳で刻み付けておけば
絶対に、それに逆らうことはできないー。

夜ー
お風呂から出て来た美晴は
落ち着いていたー

”もう、諦めきった”
そんな表情にも見えたー。

「ーへへへ…お前が悪いんだー
 生意気なことばかり言うからー」

秀明はそう思いながら、
静かに笑みを浮かべたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー

再び美晴を洗脳した秀明は、
美晴にアニメキャラのコスプレをさせて、
その格好のまま、一緒にアニメグッズが売っているお店に
同行させたー

「ーうぉっ!?かわいいー」
「ー君の妹!?」
「やべぇー」

コスプレ姿のまま笑みを浮かべる美晴を見てー
よくお店で会うオタク仲間たちが
嬉しそうに美晴の周りに集まるー

完全に洗脳されている美晴は、
嬉しそうに「お兄ちゃんのこと大好きすぎて、
お兄ちゃんの好きなキャラになっちゃいました♡」と、
自分の格好を見せびらかすようにくるくるとしているー。

「ーーははは」
秀明はそんな様子を見つめながら、
”いい気味だぜ”と、笑みを浮かべるー。

帰宅後、美晴に命じて、コスプレ用のSNSアカウントを作らせ、
そこに写真を投稿させたー。

美晴は嬉しそうに
「わたしのこと、いっぱい見てもらえるなんて嬉しい♡」と、
喜びの声を上げているー。

「ーくくくく
 美晴、お前は今、俺に洗脳されてるんだぞ?」

わざと”意地悪”でそんな言葉をかけたー

「ーーふふ…それでもわたし、すっごく幸せ♡
 もっともっと洗脳してほしいな♡」

美晴が甘えるような口調で言うー。

「ーくくくくくくー
 そのバカ面、最高だよー
 土曜日になれば後悔するのにー」

秀明が言うと、
美晴は「馬鹿なのは”正気”とか言ってるわたしだよ!」と、
嬉しそうに微笑むー。

「ー今のわたしが、本当のわたしー
 わたし、お兄ちゃんのこと、大好きだもん」
美晴はそう言いながら、恥ずかしい格好のまま秀明に抱き着くー

「ーーくくくくく」
幸せそうな美晴を見て、秀明は笑みを浮かべると、
「ーなんか幸せそうなのもムカつくよなぁ」と言いながら
「ー部屋に行って笑いながら漏らしてこい」と、
冷たい口調で命令を呟いたー。

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土曜日ー

「”大嫌いなお兄ちゃんに洗脳された気分はどうだ?”」

また、そう聞いたー。

美晴は、真っ青になって、泣いていたー。

今日は週に1回の自由時間ー。
洗脳を解除された美晴は、すぐにお風呂に入って、
入念に身体を洗っていたー。

よほど、兄と色々した身体がイヤだったのだろうー。

そして、美晴は買い物に出かけるー。

もちろん、先週同様に洗脳で”5つのルール”を刻んであるため
逃げることもできず、死ぬことも、助けを求めることもできないー。

案の定、美晴はコンビニで食べ物を買ってきただけのようで、
そのまま秀明を避けるようにして部屋に向かったー。

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「さて、とー
 次の1週間はもっともっと、アイツに屈辱的なことを
 させてやるかな…」

秀明は、美晴を次に洗脳したら
”何”をさせてやろうかと、笑みを浮かべながら考えるー。

部屋に籠っている美晴ー。
だが、秀明に逆らうことはできないー。

絶対にー。

「そうだー…今度は俺のオタク仲間にも美晴を堪能させてやるかー
 へへへー
 アイツが毛嫌いする俺たちみたいなやつに
 身体を好きにさせるなんてー
 アイツにとっちゃ死ぬほどの屈辱だろうからなー」

そんな風に思いながら時計を見つめる秀明。

23:55ー

そろそろ美晴をまた洗脳するかー。

そう思いながら立ち上がろうとしたその時だったー。

部屋の扉が開くー。

「ーーーーねぇ」
美晴だったー。

「ーははは、自ら洗脳されに来るとは
 聞き分けのいい妹になったもんだー」

そう言いながら振り返るとー
美晴が、秀明に指をさしていたー。

「ーーは?」

秀明が困惑しながら、
美晴の指を見ると、
そこにはーー
秀明と同じ”人を洗脳する指輪”がはめられていたー。

「ーー絶対に動かないでー」
美晴がそう言うと、秀明は身体を動かせなくなるー

「なっ…」
硬直した状態の秀明が表情を歪めるとー
自分の指に、指輪がはめられたままであることを
視線で確認するー

「お、お前が、何故それをー?」
秀明がそう言うと、
美晴は「指輪をこっちに」と、”命令”してきたー

「ぐっ…」
逆らうこともできないまま、指輪を外して
美晴のほうに投げる秀明ー。

「ーーお…おいっ…それは、俺のー」
秀明が怒りの形相で言うと、
美晴は笑みを浮かべたー

「わたしも”買った”のー」
とー。

「ーーな…に?」
秀明は動かない身体を何とか動かそうとしながらもー
”こ、これが洗脳の威力ー!?”と、
洗脳される側の気持ちを実感するー。

「ーーあんたと同じ、この指輪をー。」
美晴のそんな言葉に、
秀明は表情を歪めるー。

”ーーー…へへへへー
 どうだよー
 この指輪の力はー。
 今の世の中、ネットにはすげぇものがたくさんあるよなー。”

秀明は、美晴にこの指輪を”ネットで買った”と教えてしまっているー

そしてーーー

「ーーあんたがバカで良かったー!
 毎週土曜日だけ解放されるって分かってればー
 土曜日指定で注文して、受け取ることもできるからー」

美晴がそう言い放つー。

調子に乗った秀明は
”毎週土曜日だけ解放してやる”と、先週、宣言してしまったー

それを聞いた美晴は、その日のうちにネットでこの指輪を見つけ出しー
”翌週の土曜日にコンビニ着”で注文したー

さっきコンビニに行ったのは、これを回収しに行っていたのだー。

「ーーふ…ふざけ…ふざけんな…!」
秀明が声を荒げるー

「ーわたしに土下座して」
冷たい口調で言い放つ美晴ー

秀明は歯ぎしりをしながらも、逆らうことが出来ず、
その場に土下座するー。

「ーーーく…く… くぅ…」
目からは涙が溢れるー

美晴を自由にしている間も
”5つのルール”だけは洗脳で刻み付けていたー

しかしー

”お兄ちゃんに暴力を振るうことはできない”
指輪による洗脳は直接暴力を振るっているわけではないー

”俺の指輪を奪うことは許されない”
兄の指輪を奪ったわけではないー

”誰かに助けを求めることはできない”
ネットで指輪を買うことは助けを求めることではないー

”この家から逃げることは許さない”
この家からは逃げていない

”自分のことを傷つけることは許さないー”
自分を傷つけていないー。

「くそっ…!」
秀明は、自分の愚かさを呪ったー

カンペキだと思っていたのに、抜け穴があったー。

「ーー人目のつかないところに行って、この世から消えて」
美晴がそう言い放つー

「ーーーは…?」
秀明は青ざめるー。

「ーーど、どういう意味だよ…!それってー!」
秀明が悲鳴を上げるー。

だが、美晴は冷たい声で言ったー

「ー死んで」
とー。

「ーーー…!!!!!」
秀明は泣きそうになりながら命乞いをするー。

「ー俺が、俺が悪かった!
 美晴!助けてくれ!
 いや、美晴さま!」

情けない声で叫ぶ秀明ー

しかしー

「黙って消えて」

美晴の冷たい声ー。

秀明は何もしゃべることもできなくなりー
そのままゆっくりと虚ろな目で歩き出したー。

”ーー人目につかずに、死ねる場所、どこかなー”

秀明はそんなことを考えながら
ふらふらと家の外に出ると、そのまま静かに歩き始めたー

おわり

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コメント

お兄ちゃんにとっては
油断が招いた悲惨な結末に…!

人を操るときは、自分に返って来ないように
注意なのデス!

お読み下さりありがとうございました~!

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