ある日、他人に憑依することが出来る不思議な石を
見つけた莉桜。
莉桜はその石を使って、快適な日常を手に入れていた。
しかし、家によりつくホームレスを撃退するため、
ある作戦を実行に移したところ…?
☆☆☆☆☆
原案 ☆ TicImagine 様
小説・調整 ☆ 無名(私デス)
※pixivのフォロワー様「TicImagine」様から原案を頂いて
私が調整&小説執筆をした合作デス~!
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今日も母・麗奈に”食べ物を分けてほしい”と家にやってきた
ホームレスの仁。
そんな仁に不満を抱いていた子供たちー、
姉の莉桜の弟の哲也ー。
二人は、莉桜が拾った”他人に憑依できる不思議な意思”を
使って、ホームレスの仁を”始末”しようとしていたー。
作戦を結構するのは弟の哲也ー。
たった今ー、”また”母親から食料品を分けてもらった仁が
立ち去っていくのを見て
哲哉は笑みを浮かべながら、そのあとを追うようにして、
家を出たー
そして、仁の後を追跡するー。
石を見つめて念じるとー、自分の身体が霊体になるー。
そして、霊体になった状態でまた石を見つめ直せばー
元の姿に戻ることが出来るー。
”よしー…あの公園のトイレならー…”
哲哉はそんな風に考えるー。
公園のトイレなら、内側から鍵を掛けられるし、
”光る石”を守った状態のまま、仁に憑依することが出来るー。
本当は、家から霊体になって仁を追ってきても良かったのだがー
急に、母親の麗奈が部屋に入ってきたりすることもあるため、
その危険性を考慮して、こうして光る石を持って外にやってきたー
しかしー
「ーーへへ…」
突然、前を歩いていたホームレス・仁が立ち止まるー。
「ー!?」
びくっとする哲哉ー。
哲哉は一瞬”俺が尾行していることに気付かれたのかー?”と
不安を覚えるー。
そしてーーー
その不安は的中したー。
仁が半笑いの状態で振り返ると、
「ーーさっきから、俺についてきてるみたいだけど…何かなぁ?」と、
笑みを浮かべたー。
「え…あ、いやー」
まさか、気づかれてしまうとは思わなかったー。
そんな風に思いながら、
慌てて光る石を取り出すー。
”速攻でこいつを自殺させて、速攻で光る石を回収しに戻ってくればー
多分、大丈夫”
そう思いながら光る石を見つめるー。
「ーなんだァ?それは?」
仁がニヤニヤしながら、哲也のほうを見つめるー。
哲哉は慌てて”くそっ!早く!早く!”と、
光る石のほうを見つめたもののー
なかなか、霊体の状態になることが出来ないー
姉の莉桜によれば見つめるだけで、
この石から異常な光が発されて、幽霊のような状態に
なれるはずなのにー
焦りを覚える哲哉ー。
”元々”幽体になるには少し時間がかかることー
そしてー、哲哉が精神的に焦りを感じてしまっているこの状況では、
すぐに幽体になることもできずー…
近付いてきた仁に「面白れぇ石持ってるじゃんーへへへ」と、
腕を掴まれてしまったー
「ひっ!?」
哲哉が怯えた様子で表情を歪めるー。
「ーへっへっへー
おじさんに教えてごらん?
この石は何かな?」
仁が笑うー。
強烈な体臭を感じながら哲哉は「は、離せよ!」と叫ぶー。
しかし、光る石を奪われてしまい、
もはや哲哉は幽体になって、仁に憑依することなど
できない状態に追い込まれてしまったー。
「ーーー…これは、何かなぁ?」
仁は再び、ニヤニヤしながら哲哉に”光る石が何なのか”を確認するー。
哲哉は「い、いいから返してくれよ!」と必死に叫ぶー。
がー
光る石を不思議そうに見つめていた仁が
その輝きを見つめているうちに、光る石が突然カッと強い光を放ちー、
仁の姿が消えたー
「ーー!!!!」
哲哉は表情を歪めるー。
何が起きたか、理解できたからだー。
光る石が、その場に落ちるー。
仁が、幽体になってしまったのだー。
「ーおぉ?なんだこれはー?」
仁が、ニヤニヤしながら周囲を見渡すー
目の前にいる哲哉が慌てた様子であたふたとしているのを見てー、
仁は”まさか、この小僧には俺のことが見えていないのかなぁ?”と、
笑みを浮かべるー。
「ーーお~い! お~~~い!おじさんはここだぞぉ?」
仁が笑いながら言うー。
しかしー、哲哉は反応しない。
それを見て、仁は確信した。
”へぇー、あの石ー…こんな効果があるのかー”
そう思いながら、慌てて石を拾いに行こうとする哲哉の姿を見てー、
仁はそれを阻止しようと、哲哉の腕を掴んだー。
自分が”幽霊のような状態になっている”などとは
夢にも思っていなかった仁は、
普通に哲哉の腕を掴めると思ったのだー。
しかしー
哲哉の腕を掴むことはできずー、
代わりにズブっ、と、自分の身体が
哲哉の中に引き込まれていくー
「ーひっ!?」
哲哉はびくっと震えながらー
”仁”が自分の中に入ろうとしていることに気付くー
「ーや…やめろっ…やめ…」
だがー、もがくような仕草をしていた哲哉はすぐにニヤッと笑うとー
「ーなんだ…?なんだなんだなんだこれー!?
すごいぞ!」
と、叫び始めるー
仁はー
”光る石”の力を知ってしまったー。
「ーーまさか、他の人間に”憑依”できるのかー?これ?」
光る石を拾った哲哉はそう呟くとー
すぐにニヤッと笑みを浮かべたー。
そしてーー哲哉の身体から出ることはできないものかと、
頭の中で強く念じることを試してみた結果ー、
すぐに哲哉の身体から出ることができたー。
光る石を再びじっと見つめるとー、
”元の姿”に戻った仁ー
怯えた様子の哲哉を見つめながら仁は笑うー
「この石で何をしようとしていたのかな?
おじさんに、話してごらん?」
だが、哲哉は答えようとしないー。
姉の莉桜や、母親の麗奈にも危険が及ぶであろうことは
何も言わずとも、理解できてしまったからだー。
しかしー
「ーそうかそうか、おじさんには言えないかぁ…」
仁はそう呟くと、再び光る石を見つめるー
「だったら、”身体”で確かめるしか、ないよなぁ?」
ニヤッと笑う仁ー。
「ーーーー!!!」
短時間とは言えー、既に
姉の莉桜と、たった今、ホームレスの仁に憑依されて
”2度の憑依”を経験した哲哉は
”憑依されることの恐怖”をイヤと言うほど味わっていたー
あまりの恐怖に、身体が震え始めてしまうー。
「へへー、君の身体で、服を全部脱いで、
そこの肉棒をぶら下げながら街を歩いてやってもいいんだぜ?
へへへー
おじさんは別に何も困らないー
君のお母さんのことは好きだがー
君には別に用はないー。
君が露出狂になってしまったって、
おじさんには何の関係もないんだ。
分かるね?」
優しく、諭すかのような口調で言う仁ー。
その喋り方がー
むしろ逆に不気味だったー。
ガタガタと震える哲哉ー
そしてー
哲哉は、ついに、姉・莉桜から聞いていた
”光る石の話”を全部口にしてしまったー
「へへへ そうかそうかー
この石の力で、おじさんを殺そうとしたんだね?」
仁が言うと、哲哉は唇を食いしばったまま答えないー。
「ーーしたんだね?」
もう一度、今度は強い口調で言い放つ仁ー。
哲哉はそれでも答えないー。
「ーしたんだなぁ???? あぁ?????」
仁が鬼のような形相で叫ぶー
哲哉はビビって、姉の莉桜との計画も含めて全てのことを
話してしまったー。
「ーーー」
それを聞いた仁は、にっこりと笑うー。
「ーよし、じゃあ、一緒に君のお姉ちゃんの部屋にいこうか」
仁はそう言うと、もはや拒否することもできない哲哉を見て、
ニヤニヤと笑みを浮かべたー
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「ーーただいま~!」
”今日も、あの石を使って、欲しい洋服、全部買っちゃおうかな~!”
他人に憑依して、好き放題するー。
莉桜は、莉桜で、”悪いこと”をしているのだがー、
その自覚は、莉桜本人には、あまりないー。
元々、少しわがままな性格も災いしたのかー
”他人に憑依する力”を手に入れてしまった莉桜は
悪く言えば”暴走”していたー。
”あ、そうだー…あの気持ち悪いホームレス、
ちゃんと”お片付け”できたかなー?”
そんな風に思いながら莉桜が部屋の扉を開けた
その時だったー。
「ーーーえ…?」
弟の哲哉が「姉さん…ごめん…」と、正座しながら
目に涙を浮かべていたー
「ーーえ…?ど、どうしたのー?」
莉桜は表情を歪めるー
莉桜の机の上には、”光る石”ー
だが、その輝きはー
紫色に染まっていて、禍々しい雰囲気となっていたー
”この輝き方ー”
莉桜はすぐにハッとするー
光る石が禍々しい紫色に染まっている最中はー
”光る石”が使用中であることを意味するー。
つまりー
”誰かが”幽霊のような状態になっている最中ー、ということだー
しかし、哲哉は目の前にいるー。
「ーて、哲哉ーもしかして…!」
莉桜は”失敗したの?”と言葉を続けようとするー。
「ーーごめんー姉さんー
あいつにー……あいつに、その石ー使われちゃったー」
哲哉が悔しそうに言うー。
「ーーー!」
莉桜はその直後びくっと震えてー
ニヤリと笑みを浮かべたー
「ーくふふふふふふ…♡ 女子高生の身体、ゲット~♡」
莉桜のその笑みを見てー
哲哉は悲しそうに莉桜のほうを見つめるー
「どうだった?”わたし”が乗っ取られる瞬間はー?
エロかった?」
莉桜が笑いながら哲哉に聞くー
哲哉は泣きそうになりながら身体を震わせるー。
「ーおじさんを殺そうとしたバツだー。
へへへー お姉ちゃんの身体は、おじさんのものだ」
莉桜はそう言うと、
「えへへへへへへへ♡」と、下品な笑みを浮かべながら
両胸を揉み始めたー
「ーや…やめてくれよー…ね、姉さんをー」
哲哉が震えながら弱弱しくそう呟くと、
莉桜はチラッと哲哉のほうを見て笑ったー
「ーじゃあ、”代わりに”お前が憑依されるのか?」
と、うすら笑みを浮かべながらー。
「そ、そ、それはー…」
哲哉がさらに震えるー。
”姉さん”のことは大切だー。
しかし”姉さん”を助けるためには自分が犠牲にならなくてはならないー
哲哉には、選べなかったー。
まだまだやりたいこともいっぱいあるしー、
どうしてもー”自分が憑依される”のは怖かったー。
「ーーーふふふふー
まぁいいやー
おじさんとーいいやー”お姉ちゃん”と仲良くしよ?」
クスクスと笑う莉桜ー。
「ーそうそうー
分かってると思うケド
”お姉ちゃんが憑依された”とか、騒いじゃだめだからね?
このお姉ちゃんだって、この石で悪いことをしてたんだからー
バチが当たったんだよ」
莉桜は笑いながら言うー。
さっきー
哲哉から話を聞きだした際に、莉桜が”憑依”を悪用して
欲しいものを買ったり、友達を陥れたりしていたことを聞かされていた仁は、
そう言いながら笑みを浮かべているー。
哲哉は震えながら何も言い返すことができないー
そしてー
部屋の外の方に視線をずらすー
親に助けを求めようとしている顔だと、仁は思ったー。
「ーーー誰にも言っちゃだめだよ?」
莉桜が脅すような口調で言うー。
哲哉は震えながら目から涙をあふれさせるー。
しかしー
「ーー!?!?!?」
憑依された莉桜が取った行動に哲哉は驚きー、
そして、目を見開くー
莉桜が突然、哲哉を抱きしめて哲哉にキスをしたのだー
ドキッとして顔を真っ赤にしてしまう哲哉ー
「な…な、何を…?」
哲哉がそれだけ言うと、
「ーおじさんと、楽しい人生を送ろうじゃないかー
黙ってたらーおじさんがー
いいえ、わたしが、た~っぷり可愛がってあげるー」
と、莉桜が笑いながら言うー
「ー誰かに言えば、地獄に落ちるー
でも、誰にも言わないと約束すればー」
莉桜はそこまで言うと、哲哉に再びキスをしたー
今度はさっきよりも激しくー
「ーうっ… うぁ…ね、姉さんー!」
顔を真っ赤にしながら戸惑う哲哉ー。
莉桜は、哲哉のズボンがパンパンに膨れ上がっているのを見て
ニヤリと笑うとー
哲哉のソレをズボンの上から撫でるようにして触りながらー
「ーー今日から、わたしは”新しいお姉ちゃん”ー
いいね?」
と、確認するようにして囁いたー。
不思議な光る石を拾い、それで好き放題し始めていた莉桜はー
自分が最も毛嫌いするホームレスに、身体を奪われてしまったのだったー
<後編>へ続く
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コメント
原案を頂いた時点では、
海外が舞台のお話になっていたので、
TicImagine様と相談して、
日本が舞台の内容に(登場人物の名前などを)調整させていただきました~!
そのままでも良かったのですが、
私が実際に小説を書くとなると
やっぱりこっちの方が書きやすかったので
お願いして、このようにさせていただきました~!
お話は
次回が最終回デス~!
土曜日枠(※土曜日だけその日に書けないので予約投稿デス!)
の、都合上、次回もまた来週ですが、
気長に待っててくださいネ~!
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